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三角関数の公式の一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
単位円サイン・コサインの値(x軸:cos,y軸:sin)


[]

[]


 α, β, γ, θ x 使

 (rad, )  (°) 

1 = 360 = 2π


度数法(°) 30° 60° 120° 150° 210° 240° 300° 330°
弧度法(ラジアン)
度数法(°) 45° 90° 135° 180° 225° 270° 315° 360°
弧度法(ラジアン)

使°

[]


sinecosine sin(θ), cos(θ)  sin θ, cos θ θ 

tangent


3cosecantsecantcotangent cosec  csc 2 csc 使

[]


 sin1 1 asin, arcsin  "a"  "arc" arc


関数 sin cos tan sec csc cot
逆関数 arcsin arccos arctan arcsec arccsc arccot






[]


#

:
:

[]


[1]


 sin2 θ  (sin(θ))2 




[]


 cos2 θ  sin2 θ 




他の5種類の関数による表現[2]

古い関数[編集]

単位円と角 θ に対する三角関数の関係。

三角関数から求められる versine, coversine, haversine, exsecant などの各関数は、かつて測量などに用いられた。例えば haversine は球面上の2点の距離を求めるのに使用された。haversineを使用すると関数表の表をひく回数を減らすことができるからである。 (参考:球面三角法) 今日ではコンピュータの発達により、これらの関数はほとんど使用されない。

versine と coversine は日本語では「正矢」「余矢」と呼ばれ、三角関数とともに八線表として1つの数表にまとめられていた。

名前 表記
versed sine, versine
正矢


versed cosine, vercosine
coversed sine, coversine
余矢

coversed cosine, covercosine
half versed sine, haversine
half versed cosine, havercosine
half coversed sine, hacoversine
cohaversine
half coversed cosine, hacovercosine
cohavercosine
exterior secant, exsecant
exterior cosecant, excosecant
chord
の長さ)

対称性・周期性[編集]

単位円と三角関数の関係を検討することにより、以下の性質が導かれる。

対称性[編集]

いくつかの線に対し対称な図形を考えることにより、以下の関係式を得ることができる。

(x軸)に対して対称 (直線 y=x)に対して対称
(co- が付く関数との関係)
(y軸)に対して対称

移動と周期性[編集]

単位円の図を回転させることにより、別の関係が得られる。π/2 の回転だとすべての関数が別の関数との関係を得られる。π または 2π の回転だと、同じ関数内での関係となる。

π/2 の移動 π の移動
tan と cot の周期
2π の移動
sin, cos, csc, sec の周期

加法定理[編集]

以下の式は「加法定理」として知られる。これらの式は、10世紀のペルシャの数学者アブル・ワファーによって最初に示された。これらの式はオイラーの公式を用いて示すことが可能である。

Sine [3]
Cosine [3]
Tangent [3]
Arcsine
Arccosine
Arctangent


[]




[]

[]






ji θi=0 jk

[]


ek (k  {0, ..., n})  k


 i {0, ..., n} 





 een 使





[]


ek 



倍角公式[編集]

Tnn 次のチェビシェフ多項式 [4]
Snn 次の spread 多項式
ド・モアブルの定理による(i虚数単位
ディリクレ核

倍角・三倍角・半角の公式[編集]

以下の式は加法定理などから容易に導くことができる。

倍角[5]
三倍角[4]
半角[6]





 x3 3x+ d/4 = 0 x= sinθ, d= sin(3θ) 3

[]


16


 (n
k) 







[]


n (n  1)  (n  2) [7]

cos(nx) 


 sin(nx) 


tan(nx) 


H/K = tan((n  1)x) 

[]


α, β 


α, β  0 

[]





sinc

[]



正弦関数 余弦関数 その他

ド・モアブルの定理オイラーの公式二項定理を用いると、以下のように一般化できる。

余弦関数 正弦関数
n が奇数
n が偶数

和積公式と積和公式[編集]

加法定理に(θ±φ)を代入することにより、積和公式を導くことができる。これを変形すると和積公式になる。

積和公式
和積公式

エルミートの無限積[編集]




 a1, ..., an2π


A1,1 1


n = 2 

[]





φ









c β 


[]


[8]





 

[]


ƒ(x)  g(x) 







逆三角関数に関する公式[編集]

逆三角関数同士の関係[編集]

arccos arcsin arctan arccot
arccos
arcsin
arctan
arccot

逆三角関数の和に関する公式[編集]

条件
または
かつ かつ
かつ かつ
または
かつ かつ
かつ かつ
かつ
かつ
かつ
かつ

逆三角関数と三角関数[編集]

複素関数[編集]

以下において、虚数単位とする。

オイラーの公式
オイラーの等式

無限乗積による表現[編集]

いくつかの関数は、無限乗積の形で表すことができる。総乗を示す。

三角形[編集]


α, β, γ 3 α + β + γ = π 


















[]




 






















21使


 1, 2, 4, 5, 8, 10  21/2 21








n

π[]


使




使[]


  0  n 4

[]


 φ 


[]


132

[]


使

21


1











指数関数による定義[編集]

関数 逆関数

その他[編集]

ワイエルシュトラスの置換[編集]


(Weierstrass substitution) 







 R (sin x, cos x) t

[]


sin3

 






 

  

 

 

cos3

 

  

 




 



tan




  

tan57





2使tan















 

2






 

脚注[編集]

  1. ^ 稲津 將(北海道大学大学院理学研究院). “オイラーの公式”. 2014年10月7日閲覧。
  2. ^ オーム社『数学公式・数表ハンドブック』P.15
  3. ^ a b c Weisstein, Eric W. "Trigonometric Addition Formulas". mathworld.wolfram.com (英語).
  4. ^ a b Weisstein, Eric W. "Multiple-Angle Formulas". mathworld.wolfram.com (英語).
  5. ^ Weisstein, Eric W. "Double-Angle Formulas". mathworld.wolfram.com (英語).
  6. ^ Weisstein, Eric W. "Half-Angle Formulas". mathworld.wolfram.com (英語).
  7. ^ Ken Ward's Mathematics Pages
  8. ^ Michael P. Knapp, Sines and Cosines of Angles in Arithmetic Progression

関連項目[編集]

外部リンク[編集]