交響曲第3番 (デ・メイ)
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Johan de Meij: Symphony No.3 "Planet Earth" - ヨハン・デ・メイ指揮、ジュゼッペ・ニコリーニ音楽院(it:Conservatorio_Giuseppe_Nicolini)吹奏楽団・合唱団による演奏。ジュゼッペ・ニコリーニ音楽院公式YouTube。 |
交響曲第3番﹁プラネット・アース﹂︵Symphony No.3, "Planet Earth"︶は、ヨハン・デ・メイの作曲した管弦楽と女声合唱、あるいは吹奏楽と女声合唱のための交響曲。
概要[編集]
交響曲第1番と第2番が当初吹奏楽のために書かれ、その後で管弦楽版が作られたのに対し、最初から管弦楽のために書かれたデ・メイの初めての交響曲となった。第2番はニューヨークの街への頌歌︵Ode︶であったが、第3番は対象を大きく広げ、地球への頌歌として書かれた。あらかじめ録音されたサウンドエフェクトが登場する点は第2番と共通するものの、﹁前二作とは違った音楽語法と手法を用いた﹂とデ・メイは語っている[1]。またこの作品ではグスターヴ・ホルストの組曲﹁惑星﹂に倣って[2]第1楽章と第3楽章に六部の女声合唱が導入され、重要な役割を果たしている。 吹奏楽版は2006年のコルチャーノ国際吹奏楽作曲コンクールに出品され、2位に入賞した。作品の成立[編集]
●管弦楽版 北オランダ管弦楽団の芸術監督︵artistic director︶であるマルセル・マンドス︵Marcel Mandos︶の依頼で作曲された。マンドスは交響曲第2番の管弦楽版の委嘱者でもある。初演は2006年3月2日、ロッテルダムのデ・トゥーレンにおいてオットー・タウスク指揮の北オランダ管弦楽団と北オランダコンサート・クワイア︵North Netherlands Concert Choir︶によって行われ、好評で迎えられた[3]。楽譜はデ・メイの設立した出版社のアムステル・ミュージック︵Amstel Music︶からレンタル譜で提供されている。 ●吹奏楽版 管弦楽版の成立に続いて着手され、2006年12月29日にヘンリー・アダムズ指揮のブニョール・アルティスティカ交響吹奏楽団︵Banda Sinfónica﹃La Artística﹄de Buñol︶とバレンシア大学オルフェオン女声合唱団︵Women's choir Orfeón Universitario de Valencia︶によって、スペイン、アルテアで初演された。オランダ初演は2007年4月9日、マーストリヒトにおいて。日本初演は2007年6月8日、ザ・シンフォニーホールにおいて作曲者指揮の大阪市音楽団と大阪ハインリッヒ・シュッツ室内合唱団による。2007年にアムステル・ミュージックから楽譜が出版されている。楽器編成[編集]
●吹奏楽版木管 | 金管 | 弦・打 | |||
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Fl. | 3, Picc. | Tp. | 4 | Cb. | 1 |
Ob. | 2, C.A. | Hr. | 6 | Timp. | 1 |
Fg. | 2, Cfg. | Tbn. | 3, Bass | 他 | B.D., Cym.2, S.D., S.Cym., Large Tam-tam, Tri.2, Glass Chimes, Glock., Crotales, Mar., T.Bell, Vib., Xylo., Dobachi(E, A), Finger Cym., Rainstick, Templeblock |
Cl. | 3, E♭, Bass | Eup. | ●(or Baritone) | ||
Sax. | Alt. 2 Ten. 2 Bar. 1 | Tub. | 1 | ||
その他 | チェロ、ピアノ、チェレスタ、ハープ、女声合唱(六部)、サウンドエフェクト |
楽曲[編集]
全3楽章からなり、演奏時間は約50分。各楽章はサウンドエフェクトで連結され、切れ目なく演奏される。また、作曲にあたっては何らかの物語を描写しようとしたものではなく、他の作品と同様に、喚起されるイメージはあくまで抽象的なものだとデ・メイは述べている[1]。 ●第1楽章 ロンリー・プラネット︵Lonely Planet︶ サウンドエフェクトの衝撃音で始まり、﹁ビッグバンが我々を大宇宙へと打ち上げる。彗星や惑星たちが聴衆を囲む﹂[1]。そこに合唱や楽器群が﹁ホルストの﹃惑星﹄の終結と同じ楽器法、雰囲気﹂[1]の神秘的な響きで加わってくる。後半は﹁コンチネンタル序曲﹂(1995)と素材が共通する[2]開放的な響きでクライマックスを作り、再びサウンドエフェクトが現れて次の楽章に続く。 ●第2楽章 プラネット・アース︵Planet Earth︶ 第1楽章冒頭の荒涼とした風景とは対照的に、地上の田園的な光景が描かれる[2]。冒頭に現れるホルンのユニゾンによる旋律は、作品全体の核となり、全曲の要素を導き出していくごく少数の素材の一つである[1]。 ●第3楽章 マザー・アース︵Mother Earth︶ 金管楽器のファンファーレで始まる。第二楽章の動機をもとにした活発な前半に対し、テンポを落とす後半は第一楽章の旋律が回帰し、楽団の機能を最大限に発揮した壮大な讃歌となる。合唱はホメーロス風讃歌の﹁ガイアへの讃歌﹂を歌う。出典[編集]
(一)^ abcdeAnthony Fiumara. “Johan de Meij: Symphony No.3 Planet Earth”. 2017年5月4日閲覧。
(二)^ abcJohan de Meij. “Johan de Meij: Symphony No.3 Planet Earth (Orchestral Version)”. 2017年5月4日閲覧。
(三)^ “オランダの作曲家ヨハン・デメイの新作・交響曲第3番﹃プラネット・アース(惑星地球)﹄が世界初演される”. 吹奏楽マガジン Band Power. 2017年5月4日閲覧。
外部リンク[編集]
- Symphony No. 3 Planet Earth - ウェイバックマシン(2007年11月28日アーカイブ分) 原詩と英語・オランダ語訳を掲載。
- ヨハン・デメイ作曲 交響曲第3番『プラネット・アース』日本初演 スペシャル・インタビュー - bandpower.net
- Symphony No.3 Planet Earth - windbandmusic.co.uk