処格
処格︵しょかく、ラテン語 casus locativus, 英語: locative case︶とは、名詞・形容詞の格の一つで、場所を示す。
所格、地格、位格、依格、於格などともいう。
サンスクリットにおいては独立の格形を保っているが、古典ギリシア語では与格に、ラテン語ではごく一部の名詞を除いて奪格に吸収された。ラテン語で書かれた書物の扉において、出版地は処格形で示されている。また、スラヴ語では常に前置詞を伴うため、前置格︵露‥предложный падеж︶という。ただし、チェコ語では6格と呼ぶ場合もある。
ウラル語族の一部︵ハンガリー語、フィンランド語等︶では、処格に相当するものとして複数の格︵内格、出格、入格、接格、向格等︶ が独立に存在する。