実話唐人お吉
| 実話唐人お吉 | ||
|---|---|---|
| 著者 | 村松春水 | |
| 発行日 | 1930年 | |
| 発行元 | 平凡社 | |
| 国 |
 日本 | |
| 言語 |
| |
| ページ数 | 375p | |
| 公式サイト | opac.ndl.go.jp | |
 ウィキポータル 文学 | ||
| ||
﹃実話唐人お吉﹄︵じつわとうじんおきち︶は、1927年︵昭和2年︶に発表された村松春水による日本の小説である。同作を原作とし、﹃唐人お吉﹄のタイトルで、1930年︵昭和5年︶に河合映画製作社製作、村越章二郎監督により、1931年︵昭和6年︶に松竹下加茂撮影所製作、衣笠貞之助監督により、それぞれ製作・公開された日本のサイレント映画についても、本項で詳述する。
略歴・概要[編集]
実在する人物・斎藤きちに取材し、1927年︵昭和2年︶に村松春水が発表した小説である。初出の詳細は不明であるが、新感覚派の小説家・十一谷義三郎が村松から版権を買い取り、翌1928年︵昭和3年︶には小説﹃唐人お吉﹄を﹃中央公論﹄誌上に発表している。1929年︵昭和4年︶に十一谷版の﹃唐人お吉﹄が万里閣書房から上梓されたが、そこには村松が﹃唐人お吉を語る﹄を寄稿している[1]。村松版の﹃実話唐人お吉﹄が平凡社から上梓されたのは、1930年︵昭和5年︶のことである[2]。﹃実話唐人お吉﹄はこのときの単行本以外は、出版されることがなかった[3]。 同年、河合映画製作社が村松版を原作に、日活太秦撮影所が十一谷版を原作にそれぞれ映画化、前者は同年6月6日[4]、後者は7月1日に公開された[5]。河合版は八尋不二が脚色し、琴糸路がお吉役を演じている[4]。翌1931年︵昭和6年︶には、松竹下加茂撮影所が村松版を原作に、悪麗之助が脚色し、衣笠貞之助が監督、飯塚敏子がお吉役を演じて製作、松竹キネマが配給して、同年12月18日に公開されている[6]。 村松原作、十一谷原作も含めて﹁唐人お吉﹂をテーマとした映画作品は、合計7作存在する。⇒ 斎藤きち#作品化 ﹃実話唐人お吉﹄を原作としたこの2作の映画﹃唐人お吉﹄は、いずれも東京国立近代美術館フィルムセンターに所蔵されておらず[7]、いずれもマツダ映画社の﹁主な所蔵リスト﹂には掲載されていない[8]。現在、鑑賞することのできない作品である。1930年版[編集]
| 唐人お吉 | |
|---|---|
| 監督 | 村越章二郎 |
| 脚本 | 八尋不二 |
| 原作 | 村松春水 |
| 出演者 | 琴糸路 |
| 撮影 | 佐竹三男 |
| 製作会社 | 河合映画製作社 |
| 配給 | 河合映画製作社 |
| 公開 |
1930年6月6日 |
| 上映時間 | 58分 |
| 製作国 |
日本 |
| 言語 | 日本語 |
『唐人お吉』（とうじんおきち）は、1930年（昭和5年）製作・公開、河合映画製作社製作・配給による日本のサイレント映画、女性映画である。
スタッフ・作品データ[編集]
- 監督 : 村越章二郎
- 原作 : 村松春水
- 脚色 : 八尋不二
- 撮影 : 佐竹三男
- 上映時間（巻数 / メートル） : 58分[9]（7巻 / 1,602メートル）
- フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ（1.33:1） - サイレント映画
キャスト[編集]
1931年版[編集]
| 唐人お吉 | |
|---|---|
| 監督 | 衣笠貞之助 |
| 脚本 | 悪麗之助 |
| 原作 | 村松春水 |
| 出演者 |
高田浩吉 飯塚敏子 |
| 撮影 | 杉山公平 |
| 製作会社 | 松竹下加茂撮影所 |
| 配給 | 松竹キネマ |
| 公開 |
1931年12月18日 |
| 上映時間 | 89分 |
| 製作国 |
日本 |
| 言語 | 日本語 |
﹃唐人お吉﹄︵とうじんおきち︶は、1931年︵昭和6年︶製作・公開、松竹下加茂撮影所製作、松竹キネマ配給による日本のサイレント映画、女性映画である。
スタッフ・作品データ[編集]
●監督 : 衣笠貞之助 ●原作 : 村松春水 ●脚色 : 悪麗之助 ●撮影 : 杉山公平 ●上映時間︵巻数 / メートル︶ : 89分[9]︵8巻 / 2,438メートル︶ ●フォーマット : 白黒映画 - スタンダードサイズ︵1.33:1︶ - サイレント映画キャスト[編集]
●高田浩吉 ●飯塚敏子 ●上山草人 ●中川芳江 ●坪井哲 ●堀正夫ビブリオグラフィ[編集]
国立国会図書館蔵書[3]。- 『実話唐人お吉』、平凡社、1930年
関連事項[編集]
註[編集]
(一)^ 唐人お吉、国立国会図書館、2010年2月21日閲覧。
(二)^ 実話唐人お吉、国立国会図書館、2010年2月22日閲覧。
(三)^ abOPAC NDL 検索結果、国立国会図書館、2010年2月22日閲覧。
(四)^ ab唐人お吉 ︵1930年河合版︶、日本映画データベース、2010年2月22日閲覧。
(五)^ 唐人お吉︵1930年日活版︶、日本映画データベース、2010年2月22日閲覧。
(六)^ 唐人お吉 ︵1931年版︶、日本映画データベース、2010年2月22日閲覧。
(七)^ 所蔵映画フィルム検索システム、東京国立近代美術館フィルムセンター、2010年2月22日閲覧。
(八)^ 主な所蔵リスト 劇映画＝邦画篇、マツダ映画社、2010年2月22日閲覧。
(九)^ abFilm Calculator Archived 2008年12月4日, at the Wayback Machine.換算結果、コダック、2010年2月22日閲覧。
外部リンク[編集]
- Tojin Okichi（1930） - IMDb（英語）
- 唐人お吉（1930） - 日本映画データベース
- Tojin Okichi（1931） - IMDb（英語）
- 唐人お吉（1931） - 日本映画データベース