幹部
幹部︵かんぶ、Cadre︶は、組織の首脳や執行部にあって、組織運営の意思決定と指揮・命令を担う人物またはその職位を指す。
日本の組織における幹部[編集]
行政機関 ●行政機関では局長又は部長級以上の職務を指す[1]。広義に幹部名簿では中央省庁の課長及び室長級(一般企業でいう部長や次長よりも高位)以上を含める。 ●日本の警察では、上級幹部、中級幹部、初級幹部の区分があり、警部以上を上級幹部、警部補を中級幹部、巡査部長を初級幹部としている。 ●日本の消防では、上級幹部、中級幹部、初級幹部の区分があり、消防吏員は消防司令以上を上級幹部、消防司令補を中級幹部、消防士長を初級幹部とし、消防団員は団長・副団長を上級幹部、分団長・副分団長を中級幹部、部長・班長を初級幹部としている。 ●自衛隊では、階級区分の最上級であり、准尉の上に位置する3尉~将を幹部自衛官としている[2][3][4]。特に、2佐以上が上級・高級幹部とされる[5]。 ●旧日本軍の陸軍では、将校から下士官を意味していたが、海軍では通常は准士官以上の事を指していた[6]。 ●大型船舶では、士官となる職員やその他の高等海員を指すが、下士官の甲板次長[7]級以上を含むこともある。 企業フランスのカードル職[編集]
詳細は「fr:Cadre d'entreprise en France」を参照
フランスにおけるカードル職︵Cadre︶とは、企業、公共組織、軍隊において指揮を取る職であり、多くはグランゼコールから輩出される[8]。カードルの労働組合としてCFE-CGC︵fr:Confédération française de l'encadrement - Confédération générale des cadres︶が存在し、加盟者数14万人、加盟組合数は230団体ほどになる。
脚注[編集]
(一)^ 幹部職員の任用等に関する政令︵平成二十六年政令第百九十一号︶
(二)^ 幹部候補生 (自衛隊)も参照
(三)^ 陸上自衛隊では中隊等においては当直幹部に准陸尉・陸曹長・1等陸曹が指定されることもある︵中隊等では3等陸尉以上の者の人数が限られているため︶
(四)^ 特に海上自衛隊では、﹁士官﹂と呼称する事もある。
(五)^ “上級・高級幹部となり国防の中枢を担う - 防衛省・自衛隊”. 防衛省・自衛隊. 2023年3月26日閲覧。
(六)^ 甲飛の宣伝でも﹁中堅幹部﹂は准士官を意味し、艦内編制令においては配置によって﹁幹部﹂︵士官︶や﹁幹部附﹂︵兵員︶を定めていた。
(七)^ 甲板長級を補佐する、﹁ストアキーパー﹂。
(八)^ ﹃調査研究報告書 No.50 労働時間制度の運用実態<欧米諸国の比較研究>﹄︵レポート︶日本労働研究機構、2000年1月。