張海鵬
張海鵬 | |
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『大満洲帝国名鑑』(1934年) | |
プロフィール | |
出生: | 1867年(清同治6年)[1] |
死去: |
1951年5月20日 中国北京市 |
出身地: | 清盛京将軍管轄区奉天府蓋平県 |
職業: | 軍人 |
各種表記 | |
繁体字: | 張海鵬 |
簡体字: | 张海鹏 |
拼音: | Zhāng Hǎipéng |
ラテン字: | Chang Hai-p'eng |
和名表記: | ちょう かいほう |
発音転記: | ジャン ハイポン |
張 海鵬︵ちょう かいほう︶は中華民国・満洲国の軍人。北京政府、奉天派に属し、後に満洲国に参加した。字は仙濤。別名は連渓。綽名は張大麻子。
張海鵬別影
﹃改訂 現代支那人名鑑﹄(1928年︶
1931年︵民国20年︶9月18日に満洲事変︵九・一八事変︶が勃発すると、その直後の21日に張海鵬は関東軍に降伏した[5]。10月1日に張は独立宣言を発布し、洮索辺境保安司令を自称、関東軍に呼応した[6]。翌1932年︵大同元年︶3月9日、満洲国が正式に成立すると、翌10日、張は参議府参議兼執政府侍従武官処武官長に任ぜられている[7]。同年11月、陸軍上将位を授与された。1933年︵大同2年︶5月、熱河省警備司令官兼熱河省省長に任ぜられ、翌1934年︵大同3年︶11月まで務めた[8]。同年中に、侍従武官処武官長︵この時点では治安部管轄︶に再任された。1939年︵康徳6年︶1月、侍従武官長は治安部管轄から皇帝直轄へと改められたが、張はそのまま留任した[9]。1941年︵康徳8年︶3月3日、張は武官長から勇退し、吉興がその後任となった[10]。1944年︵康徳11年︶9月29日、于芷山・于琛澂と共に軍事諮議官に任命された[11]。
満洲国が滅亡すると、張海鵬は錦州筆架山の寺院に身を隠し、中華人民共和国成立後には北京へ逃れた[4]。しかし1951年5月20日、北京市人民政府から反革命罪として死刑判決を言い渡され、即執行された[12]。享年85。
事績[編集]
奉天派での活動[編集]
元々は盗賊追捕の任にあった。しかし日清戦争を境に、馬賊の馮徳麟配下となる。日露戦争後に馮に従って清朝に帰順し、張海鵬は巡防隊管帯となる。また、奉天講武堂で学習した。1910年︵宣統2年︶、張作霖と知り合い、義兄弟の契りを交わした[2][3]。 中華民国が成立した1912年︵民国元年︶12月、張海鵬は第28師第55旅旅長︵第28師師長‥馮徳麟︶に任命された。1917年︵民国6年︶、張勲復辟に呼応して挙兵した馮が張作霖に逮捕され、失脚する。以後、張海鵬は張作霖配下に転じた。1921年︵民国10年︶、張海鵬は中東鉄道護路軍哈満副司令に任命され、1923年︵民国12年︶には同軍総司令に昇進した。翌年の第2次奉直戦争の後に、奉天騎兵第1遊撃隊統領となった。1927年︵民国16年︶、遼寧洮遼︵または洮南︶鎮守使兼東北騎兵第32師師長に任命された[2][4]。満洲国での活動[編集]
注[編集]
(一)^ ﹃人民日報﹄1951年5月23日、第5版︵﹁八十五歳﹂とあり、これは数え年と考えられる︶及び徐主編︵2007︶、1836頁による。王ほか主編︵1996︶、993頁は1875年︵光緒元年︶としている。
(二)^ ab徐︵2007︶、1836頁。
(三)^ 王ほか主編︵1996︶、993-994頁。
(四)^ ab王ほか主編︵1996︶、994頁。
(五)^ ﹁洮南鎮守使降伏﹂﹃東京朝日新聞﹄昭和6年︵1931年︶9月22日。
(六)^ ﹁洮遼鎮守使 張海鵬氏独立﹂﹃東京朝日新聞﹄昭和6年︵1931年︶10月3日夕刊。
(七)^ ﹁満洲政府の閣員 昨日正式に発表﹂﹃東京朝日新聞﹄昭和7年︵1932年︶3月11日。
(八)^ 1932年から1934年までの張海鵬の職歴については、劉ほか編︵1995︶、1147・1150・1151・1194頁に拠った。徐︵2007︶、1836頁及び王ほか主編︵1996︶、993-994頁の記述は、劉ほか編︵1995︶のものと若干差異が見られる。
(九)^ 劉ほか編︵1995︶、1150頁。
(十)^ ﹁満洲國軍首脳異動﹂﹃朝日新聞﹄昭和16年︵1941年︶3月4日。
(11)^ ﹁駐日満洲国大使 王允卿氏任命さる﹂﹃朝日新聞﹄昭和17年︵1942年︶9月30日夕刊、1面。
(12)^ ﹃人民日報﹄1951年5月23日、第5版。同日に処刑された著名人物としては、池宗墨・張仁蠡・富双英・張仲直などがいる。徐︵2007︶、1836頁によれば、張海鵬は満洲国滅亡後に天津に身を隠したが、中華人民共和国成立後の1949年に人民政府により処刑された、としているものの、これは誤りと考えられる。
参考文献[編集]
●徐友春主編﹃民国人物大辞典 増訂版﹄河北人民出版社、2007年。ISBN 978-7-202-03014-1。 ●王鴻賓ほか主編﹃東北人物大辞典 第2巻﹄遼寧古籍出版社、1996年。ISBN 7805074135。 ●劉寿林ほか編﹃民国職官年表﹄中華書局、1995年。ISBN 7-101-01320-1。 ●山室信一﹃キメラ-満洲国の肖像 増補版﹄中央公論新社︵中公新書︶、2004年。ISBN 4-12-191138-5。 満洲国
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