烏帽子親

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烏帽子親(えぼしおや)とは、元服儀式の際に加冠を行う者のこと。

概要[編集]




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鉄漿親[編集]

また、武家社会以外でも王朝時代から続く公家社会での冠礼における引入及び裳着における腰結、女子の鉄漿親(筆親・歯黒親)なども烏帽子親の類似した仮親による成人儀式であり、こうした仮親による成人儀式は現在でも日本の一部地域にて残されている。

擬制的親子関係[編集]

烏帽子親、貴人、有力者、あるいは内外の長老、鉄漿親には貴婦人、裕福な一族の目上の女性などが選ばれる。本来、当座から将来への庇護、世話や指導などを依頼する立場の者が選ばれ、仮親の立場となる。烏帽子子、鉄漿子側も、最後まで仮親に忠誠や義理を尽くすものとされる。

一方、戦国時代など世が荒れると、例えば今川義元井伊直盛の烏帽子親となるも、次第に一族どうしが仇敵に変化していくなど、悲劇も数多く起こる事となる(⇒下剋上

参考文献[編集]

  • 鈴木英雄中村義雄「烏帽子親」(『国史大辞典 2』(吉川弘文館、1980年) ISBN 978-4-642-00502-9
  • 五味克夫「烏帽子親」(『日本史大事典 1』(平凡社、1992年)ISBN 978-4-582-13101-7