理容所
(理髪店から転送)
理容所︵りようしょ︶とは、理容︵散髪、刈込、顔剃りなど容姿を整える︶の業を行うために設けられた施設、あるいはその建物。
日本では一般的に理容院︵りよういん︶、理容室︵りようしつ︶、床屋︵とこや︶、散髪屋︵さんぱつや︶、理髪店︵りはつてん︶とも呼ばれている。
下関市の亀山八幡宮そばにある﹁床屋発祥之地﹂の碑
一般的に床屋︵とこや︶という呼び名を用いる。
山口県下関市の亀山八幡宮には1995年︵平成7年︶に建てられた床屋発祥の地記念碑があり[1]、鎌倉時代後期の亀山天皇に仕えていた武士が宝刀紛失の責任をとり息子とともに京都から下関に移り住み、髪結いの技術を習得して亀山八幡宮のある中之町に店を開いたが、そこには床の間に立派な祭壇があったことから﹁床屋﹂の屋号で知られるようになった、との説がある[1]。これについて﹃髪結職文由緒書﹄によれば[要出典]、采女之亮政之︵うめのすけまさゆき︶が朝鮮半島の新羅人から技術を習得し髪結所を開業したのが始まりとする。采女之亮はその後鎌倉に移り、鎌倉幕府からも重用されるほどになったと謂われている[要出典]。
一方、﹁床屋﹂という言葉が使われるようになったのは江戸時代からで、髪結いが床店︵商売をするだけで人の住まない店舗︶で仕事をしていた髪結い床︵かみゆいどこ︶を起源とする説もある[2]。
江戸時代の床屋について詳しくは﹁髪結い﹂の項を参照のこと。
●“床”という言葉が性的な意味合いも持つためか、﹁以前は性風俗店も行っていたから﹂という俗説があるが誤りである[要出典]。
●ただし、アジアの一部では女性従業員によるマッサージ店や性的なサービスを提供する男性客対象の風俗店の役割を持っている場合がある︵頽廃理髮所︶。しかし、あくまでも理美容店の中にはそういった業種を兼務している場合があるというだけで、床屋という言葉の意味や由来とは関係ない[要出典]。
●また、以上の俗説から放送禁止用語とされてしまう場合がある[要出典]。このことには過激な自主規制や言葉狩りではないかという意見もあり、有川浩の小説﹃図書館危機﹄︵2007年︶の中でもテーマの1つとして取り上げられている。
散髪屋︵さんぱつや︶いわゆる理髪店︵りはつてん︶は、日本においては明治維新による文明開化の折に横浜に開業したものが第1号とされる[要出典]。
概要[編集]
理容所と美容所の業務は似ているが、日本の法律では次の通りに区別されている。 ●理容‥頭髪の刈込、顔そり等の方法により容姿を整えること︵理容師法第1条の2第1項︶ ●美容‥パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により容姿を美しくすること︵美容師法第2条第1項︶ 最近は男女とも理容店や美容室の区別を特に意識せずに利用したり、シェービングや美顔のために女性客が理容店を利用する場合も多く、両者の区別は明確でなくなりつつある。多くの理容店の店舗には、店の入口にサインポールと呼ばれる赤青白の3色で構成された円筒状の看板が螺旋状に回転している︵詳しくは理美容師を参照︶。 近年はサービスや内装で高級感を強調した店、ヘッドスパや顔そり、または剃髪のみに特化した店舗や10分間程度でカットのみのサービスを提供する店など多様な業態が登場している。床屋[編集]
理容師法[編集]
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理容師法︵昭和22年法律第234号︶により、以下の項に関して定められており、理容所の開設には都道府県知事への届出が必要となる。
●第六条の二:理容所以外の場所における営業の禁止
●第十一条:理容所の位置等の届出
●第十一条の二:理容所の使用
●第十一条の三:地位の承継
●第十一条の四:管理者
●第十二条:理容所について講ずべき措置
●第十三条:立入検査
●第十四条:閉鎖命令