菊池誠 (電気試験所)
菊池 誠︵きくち まこと、1925年12月6日[1] - 2012年11月6日︶は、日本の物理学者。
東京出身。長年にわたって電気試験所を拠点に、トランジスタ、半導体など戦後日本のエレクトロニクスの基礎研究をリードした。本来の研究のほかにも多数のエッセイを著している。父の菊池豊三郎は文部次官や横浜市立大学学長を務めた。
経歴[編集]
●1945年 - 第一高等学校卒業 ●1948年 - 東京大学理学部物理学科卒業、通産省電気試験所︵現在の産業技術総合研究所︶入所 ●1974年 - ソニー株式会社 中央研究所長 ●1990年 - 東海大学工学部教授 ●2000年 - 東海大学名誉客員教授 ●2012年11月6日、多臓器不全のため死去[2]。86歳没。著書[編集]
●トランジスタ︵六月社 1959年︶ 毎日出版文化賞 ●人工頭脳時代 頭脳労働の革命が始まっている ︵講談社ブルーバックス 1963年︶ ●現代の技術者 ︵新潮社 (新潮ポケット・ライブラリ) 1964年︶ ●タイム・テンポ・マネー 電子計算機を正しく知ろう ︵JPP︵UNI books︶ 1966年︶ ●半導体の話 物性と応用 ︵日本放送出版協会︵NHKブックス︶ 1967年︶ ●半導体-固体電子の魔術 ︵日本経済新聞社︵日経サイエンス︶ 1970年︶ ●情報人間の時代 システム思考への道︵実業之日本社 1970年︶ 日本エッセイスト・クラブ賞 ﹁学び心、遊び心﹂三笠書房知的生き方文庫 ●幸運な失敗 トランジスターの誕生 ︵日本放送出版協会︵NHKブックスジュニア 1972年︶ サンケイ児童出版文化賞 ●講座現代経営の課題1技術開発と企業 未知の壁をどう破るか ︵実業之日本社 1972年︶ ●エレクトロニクスからの発想 ある技術の軌跡 ︵講談社ブルーバックス 1982年︶ ●日本の技術は世界一か?︵実業之日本社 1985年︶ ●文科系にもわかる技術大国の課題 ︵実業之日本社 1988年︶ ●若きエンジニアへの手紙 ︵ダイヤモンド社 1990年︶ ●日本の半導体四〇年 ハイテク技術開発の体験から ︵中公新書 1992年︶ ●三つ子の魂が目を覚ます︵NTT出版 1995年︶ ●友よ、科学の根を語ろう 思索する若き世代の未来のために ︵工学図書 2003年︶共編著[編集]
●トランジスタの基礎 ︵垂井康夫共著 第一書林 1960年︶ ●半導体の理論と応用―その半世紀の歩み ︵植村泰忠共著 裳華房 1960年-1963年︶ ●図解半導体用語辞典 ︵垂井康夫共編 日刊工業新聞社 1968年︶ ●適正規模論 自然・生態・人間 ︵編著 日本放送出版協会 1976年︶ ●量子の時代 ︵編 三田出版会 1996年︶出演[編集]
●NHKスペシャル 電子立国日本の自叙伝︵1991年︶翻訳[編集]
●メカニックス ショックレーの物理学 ︵ウィリアム・ショックレー、ウォルター・A.ゴング 日本放送出版協会 1968年︶ ●MITの統計力学および熱力学 ︵ダビッド・アドラー 飯田昌盛、白石正共訳 現代工学社 1983年︶脚注[編集]
- ^ 『現代物故者事典2012~2014』(日外アソシエーツ、2015年)p.188
- ^ 菊池誠氏が死去 元ソニー常務 日本経済新聞 2012年12月8日閲覧