菫青石
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菫青石 | |
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分類 | ケイ酸塩鉱物 |
シュツルンツ分類 | 9.CJ.10 |
Dana Classification | 61.2.1.1 |
化学式 | Mg2Al3(AlSi5O18) |
結晶系 | 斜方晶系 |
へき開 | なし |
モース硬度 | 7 |
光沢 | ガラス光沢 |
色 | 灰青色、青緑色 |
条痕 | 白色 |
比重 | 2.6 |
文献 | [1][2][3] |
主な変種 | |
桜石 | 分解して白雲母や緑泥石に変化したもの |
プロジェクト:鉱物/Portal:地球科学 |
菫青石︵きんせいせき、cordierite[4]、コーディエライト︶はケイ酸塩鉱物の一種。化学組成はMg2Al3(AlSi5O18)。結晶系は斜方晶系。同質異像にはインド石がある。
菫青石のマグネシウムが鉄に置換するとセカニナ石となる。
産出地[編集]
高温低圧型の広域変成岩や接触変成岩、特に泥岩を起源とするホルンフェルスに見られるほか、花崗岩にも含まれることがある。性質・特徴[編集]
モース硬度は7。多色性が非常に強く、観察する角度によって色が群青色から淡い枯草色に変わる。このことからダイクロアイト︵dichroite[5]︶の別名もある。この節の加筆が望まれています。 |
桜石[編集]
菫青石の六角柱状結晶が分解すると、その形を残したまま白雲母や緑泥石に変化する︵仮晶︶。そして岩石が風化すると結晶が分離し、その断面が花びらのように見えることから桜石︵cerasite[6]︶とよばれる。
京都府亀岡市薭田野町の﹁薭田野の菫青石仮晶﹂は1922年3月8日に国の天然記念物に指定されている[7]。
アイオライト[編集]
宝石としてはアイオライト︵iolite[8]、菫青色︶とよばれる。色は名のとおり青みを帯びた菫色で、サファイアに似ていることからウォーターサファイア︵water sapphire︶ともよばれる。多色性のため、菫色以外の部分は金属で覆われることが多い。
主にスリランカ、ミャンマー、インド、マダガスカルなどで採掘される。インドのものがおそらく一番サイズが大きく、価格も安いと思われる。これは単に産出量が多いからであろう。スリランカのものは薄い青色であったり、無色であったりして、希少石の扱いをうける。ただし価格は大して高くはない。スリランカではかえって、濃い青色のものが希少である。
特殊効果としてはキャッツアイとスターがある。前者はスリランカとインド、後者はインドが有名である。
サイド・ストーリー[編集]
英名のコーディアライト︵コーディエライト[9]、cordierite︶は、フランスの地質学者ルイ・コルディエ︵1777 - 1861︶の名に由来している。脚注[編集]
(一)^ 国立天文台編 編﹁おもな鉱物﹂﹃理科年表 平成20年﹄丸善、2007年、644頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
(二)^ Cordierite (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧。 ︵英語︶
(三)^ Cordierite (英語), WebMineral.com, 2013年1月19日閲覧。 ︵英語︶
(四)^ 文部省編﹃学術用語集 地学編﹄日本学術振興会、1984年、73頁。ISBN 4-8181-8401-2。
(五)^ Dichroite (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧。 ︵英語︶
(六)^ Cerasite (of Kikuchi) (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧。 ︵英語︶
(七)^ “稗田野の菫青石仮晶 ひえだののきんせいせきかしょう”. 文化庁. 2018年3月24日閲覧。 “花崗石ト粘板岩トノ接觸部ニ胚胎セル接觸鑛物ニシテ六角柱状ノ透入、三連晶ヲ成シ所謂櫻石ト称セラルルモノナリ 本邦産地中 此ノ地ニ於テハ能ク其ノ結晶構造及賦存ノ状態ヲ檢スルヲ得ベシ”
(八)^ Iolite (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧。 ︵英語︶
(九)^ ﹁コージライト﹂、﹁コージェライト﹂とも表記される。
参考文献[編集]
●益富壽之助﹃原色岩石図鑑 全改訂新版﹄保育社、1987年。ISBN 4-586-30013-2。 ●松原聰﹃日本の鉱物﹄学習研究社︿フィールドベスト図鑑﹀、2003年、184-185頁。ISBN 4-05-402013-5。 ●青木正博﹃鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる﹄誠文堂新光社、2011年、147頁。ISBN 978-4-416-21104-5。関連項目[編集]
●鉱物 - ケイ酸塩鉱物
●鉱物の一覧
●宝石の一覧
●ホルンフェルス
●地質・鉱物天然記念物一覧
●大隅石 - 日本産新鉱物。菫青石と外見が酷似しており、当初は誤認されていた