頬
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頬︵頰、ほお、ラテン語‥buccae、英語‥cheek チーク︶とは、
●顔の側面あたり、目の下で 鼻の脇にある、柔らかな部分のこと[1]。ほほ、ほっぺ、ほっぺたとも[1]。
●咀嚼︵もしくは、それに近い行為︶を行う動物︵ヒトを含む︶の顔の構成部位の一つ。眼窩・口・耳の間に位置し、口器を膜状に包み込んでいる肉︵外側は皮膚、内側は筋肉・粘膜など︶のことである。[要出典]
概説[編集]
頬とは、目の下、鼻の脇にある、柔らかな部分のことである[1]。 頬の皮下には唾液腺のひとつ耳下腺があり、唾液が作られている。食物を食べたり、食べるところを想像すると唾液腺から唾液が放出されるが、頬を円をえがくようにマッサージしても口中に唾液が出る。 顔の様々な部位に毛細血管があるが、特に頬︵や鼻︶あたりの毛細血管は目立つ場所にある。感情が高ぶると、血行が良くなり頬あたりが極端に赤くなる︵﹁紅潮﹂する、﹁頬を赤らめる﹂︶人もいる。︵極端な場合で、本人がそれを苦にしている場合は﹁赤面症﹂と言う︶ 世界的に見て、寒い地域に住んでいる子供の頬は、寒風の影響を受けて︵しもやけ状になり︶真っ赤な色をしている場合が多い。 一般論として言えば、年齢が若い段階では頬の赤さが目立つが、年齢とともに次第に︵血行が悪くなり︶赤みが失われてゆく。 女性が化粧をする場合︵あたかも、相手に好感を抱いたりするなどしてやや感情が高ぶっているかのように、あるいは、︵若くなくても︶あたかもまだ若いかのように装い︶頬にやや赤みがかった色をさす︵足す︶ことが一般的である。これを cheek color 頬紅と言う。 一般に、頬への接触を許すということは、﹁相手との心理的な距離が近いと思っている﹂という意味がある。︵頬の場所は、心理学概念の﹁パーソナルスペース﹂の中では、﹁密接距離﹂に当たる。︶ 西欧では、親愛を示す挨拶方法のひとつに、︵対面して︶頬と頬を合わせてキスをする︵キスをしたかのような音を唇で出す︶、という方法が広く行われている。 また、親しい者同士が親愛の情を示す時、︵同じ方向を見るなどして︶頬と頬を接触させるという方法がある。︵﹁ほおずり﹂︶。また同様に、家族間、恋人間などでは相手の目を見つめつつ相手の頬を手で優しくなでる、ということが行われることもある。 子供の不満の表現方法のひとつとして︵あるいは親しい人同士で、気を許しあって︵甘えて︶、子供のように不満を表明する方法として︶、口を閉じて頬を膨らませる方法がある︵﹁膨れ面﹂﹁ふくれっつら﹂︶呼称[編集]
- 日本語
方言として、﹁ほっぺた﹂系統は東日本、﹁ほーべた︵ら︶﹂系統は西日本に多く見られる用例であった。﹁ほっぺた﹂のほうが新しく、江戸時代において江戸を中心に用いられ始めたと推定されている。また、稀な用例としては﹁びんた﹂がある[2]。﹁ほっぺた﹂﹁ほーべた﹂の漢字表記は﹁頬辺﹂であり、もともとは﹁頬のあたり﹂を言う語である[3]。
古語で﹁頬﹂にあたるのは﹁つら﹂であり[2]、﹁つらの皮が厚い﹂﹁つら汚し﹂﹁横っつら﹂﹁つらを貸せ﹂などのかたちで現代にも引き継がれている。
- 英語
解剖学[編集]
- 解剖学関連項目
生物学[編集]
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機能[編集]
咀嚼は、口に入れた食物がこぼれ落ちないようにする覆いとしての頬と、適切な噛み位置に食物を移動させる役割を担う舌が、ともに正しく機能して初めて可能となる。
咀嚼を行う動物を哺乳類に限定して説明がなされる場合が多いが、厳密には、哺乳類の祖先系統にあたる絶滅動物群[4]も該当する。また、植物食性の恐竜などといった他系統の動物にもそのような例はある︵例えばカモノハシ恐竜の類いなどの生態復元想像図は、頬を具えた姿で描かれることが多い︶。
なお、頬を持たない動物は、海鳥やヘビがそうであるように食物を丸呑みにするか、猛禽類やデスロール[5]を行うワニがそうであるように引きちぎることによって適当な大きさに加工した上で呑み込むという方法を執る。[要出典]
頬の上部には頬骨︵ほおぼね、きょうこつ︶があり、ヒトの場合、皮膚の上からも突出部として見える。頬の内側には頬筋︵きょうきん︶がある。[2]