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KTM-5(71-605) КТМ-5 |
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基本情報 |
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製造所 |
ウスチ=カタフスキー車両製造工場 |
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製造年 |
KTM-5 1963年 KTM-5M 1966年 - 1971年 KTM-5M3 1971年 - 1990年 71-605A 1990年 - 1992年 71-605U 1990年 - 1992年 |
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製造数 |
合計 15,036両 KTM-5 2両 KTM-5M 620両 KTM-5M3 12,493両 71-605A 1,381両 71-605U 45両 |
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主要諸元 |
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編成 |
ボギー車(単車) |
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軸配置 |
Bo'Bo' |
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軌間 |
1,524 mm 1,435 mm(71-605U) |
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電気方式 |
直流550 V (架空電車線方式) |
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最高運転速度 |
KTM-5M3 65 km/h |
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設計最高速度 |
KTM-5M3 75 km/h |
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起動加速度 |
KTM-5M3 1.50 m/s2 |
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減速度(常用) |
KTM-5M3 1.52 m/s2 |
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減速度(非常) |
KTM-5M3 3.70 m/s2 |
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車両定員 |
KTM-5M3 着席46人 立席61人(乗客密度5人/m2時) 最大168人(乗客密度10人/m2時) |
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車両重量 |
KTM-5M3 18.0 t |
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全長 |
KTM-5M3 16,192 mm(連結器含) |
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車体長 |
KTM-5M3 15,076 mm |
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全幅 |
KTM-5M3 2,600 mm |
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全高 |
KTM-5M3 3,750 mm(集電装置含) |
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車体高 |
KTM-5M3 3,150 mm |
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床面高さ |
KTM-5M3 890 mm |
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固定軸距 |
KTM-5M3 1,940 mm |
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台車中心間距離 |
KTM-5M3 7,500 mm |
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主電動機出力 |
45 kw 31 kw(KTM-5) |
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駆動方式 |
直角カルダン駆動方式 |
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出力 |
180 kw 124 kw(KTM-5) |
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制御方式 |
抵抗カム軸制御 |
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制動装置 |
発電ブレーキ、ディスクブレーキ、電磁吸着ブレーキ |
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備考 |
主要数値は[2][3][4][5]に基づく。 |
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KTM-5(ロシア語: КТМ-5)は、ソビエト連邦(現:ロシア連邦)の鉄道車両メーカーであるウスチ=カタフスキー車両製造工場が手掛けた路面電車車両。1960年代から1990年代にかけて製造が行われ、総生産数15,036両を記録した世界最多の路面電車車両である[5][7]。
1963年に2両が製造された試作車。車体デザインはタトラカー︵タトラT3︶を始めとした製造当時のソ連のボギー車と類似した流線形で、窓は固定式となっており、換気は屋根上に設置されたベンチレータによって行われた。乗降扉は右側に3箇所設置され、両開き式折戸が用いられた。電気機器はリガ車両製作工場で量産されていたRVZ-6と同一のものが使われており、主電動機の出力は31 kwであった[2]。
製造後はチェリャビンスク市電で試験が行われたが、より先進的な車両を開発すると言うウスチ=カタフスキー車両製造工場側の意向から、KTM-5が量産される事はなかった。試験終了後は工場内に保管されていたが、2020年で既に両車とも解体されており現存しない[2][3][5]。
試作車のKTM-5の実績を基に、より先進的かつ低コスト・低重量な車両を目標に開発が行われた量産形式。軽量化のため車体の製造にあたっては繊維強化プラスチックが多用され、試作車と比べて重量が2 - 3 t減少した。座席も従来の2人掛け・1人掛けのクッション付き座席から、背もたれにクッションが設置された独立式のプラスチック製座席に変更された。更に車体デザインについても、曲線を多用したKTM-5から大きく変化し直方体状の外観へと改められた[3][5]。
1965年から1967年にかけて計5両の量産先行車が導入され、換気装置や窓の構造などの比較が実施された。その結果を基に1969年から量産が始まり、計620両がソ連各地の路面電車に導入された。だが、1970年に入ると電気機器や制動装置の故障が多数報告された他、それが起因となった火災が頻出し、プラスチック製の車体の燃焼により発生した有害物質が原因の化学中毒による死者が報告される事態となった。その結果、ウスチ=カタフスキー車両製造工場にはソ連一般工学省とRSFSR公益事業省から車両設計変更の命令が下され、安全性を高めた車両の開発が行われる事になった。これに伴い、KTM-5Mの半数以上は同工場で改修工事が行われた一方、それ以外の車両は各地の路面電車事業者による改造が実施された[3][5]。
2020年現在、カザフスタンのパヴロダル市電に1971年製のKTM-5Mが1両残存しており、同年の時点で世界で最も古いKTM-5となっている[9][10]。
KTM-5M3(КТМ-5М3)(71-605)
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以下、特筆がない限りKTM-5M3の構造について記述する[5]。
単行運転が可能なボギー車︵単車︶で、ループ線が存在する路線での使用を前提としているため、運転台は片側のみに設置されている。また総括制御にも対応しており、2 - 3両編成での運行も可能である[4]。
車体はモノコック構造を用いて設計され、KTM-5Mは外板に繊維強化プラスチックが、KTM-5M3は屋根や車体前後を除いて鋼板が使われている。また後者は強度を高めるため、側面窓下にコルゲート加工が施されている。車内は初期の車両はラッカーによる吹き付け塗装が行われた合板、後期はプラスチックによる裏打ちが行われて、床板は滑り止め用のゴムで覆われている。また、機器の整備が容易になるように床下には4つのハッチが設置されている。座席は進行方向を向いた1人掛けの椅子によるクロスシートが用いられ、右側に2列、左側に1列設置されている。乗降扉は外吊り式の片開き扉があり、開閉にはチェーン駆動が採用されている[4]。
台車はアメリカ合衆国のPCCカー向けに開発され、後にライセンス契約によりタトラカーに用いられたB-3台車を基に設計が行われた、側梁が車輪の内側に設置されたインサイドフレーム式台車が用いられている。軸箱や軸梁を一体化し、防振ゴムによって振動を抑制すると共に、車輪︵弾性車輪︶や枕ばねにもゴムを使う事で、状態が悪い軌道でも振動や騒音を抑え、安定した走行を可能としている。台車に設置されている制動装置もタトラカーと同様の電気式ドラムブレーキと非常用の電磁吸着ブレーキとなっている[4]。
これらの台車には出力45 kwの主電動機が2台搭載され、自在継手やハイポイドギアを介して車軸に動力が伝えられる︵直角カルダン駆動方式︶。制御装置はPCCカーやタトラカーと同様に抵抗制御方式が用いられているが、これらは円形に配置された多数のタップを用いた超多段抵抗制御装置が使われた一方、KTM-5は以前からウスチ=カタフスキー車両製造工場製の電車に用いられたカム軸制御装置が引き続き用いられている。また、運転室からの速度制御方式もタトラカーの足踏みペダルではなくハンドルが使われている。ワイパーや乗降扉の駆動には補助電源装置︵電動発電機や充電池など︶から供給された24 Vの電力が用いられる[4]。
71-605RM13(71-605РМ13)
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2010年代以降、オムスク市電向けに近代化工事が施工されている車両。側面のコルゲート加工が廃され、中央扉付近が低床構造となり窓が下方向に拡大した。制御装置にはサイリスタ位相制御方式が用いられている[27]。
ウクライナに本社を置くポリテクノサービス(ООО «Политтехносервис»)によって近代化工事が施工された車両。車体正面が流線形の新規デザインに改造されている他、乗降扉や窓ガラス、塗装など各部の更新工事が実施されている。人件費を含め、改造に必要となる初期費用の試算は900万フリヴニャであり、新造車両を導入する場合と比較しておよそ1/3以上の安価に抑えられている。この改造プロジェクトにあたってはムィコラーイウのムィコラーイウエレクトロトランス(Никлаевэлектротранс)も協力しており、最初の改造車両は2021年からムィコラーイウ市電で運用に就いている[28][29]。
2010年代以降、クラスノヤルスク市電で使用されているKTM-5については地元のクラスノヤルスク電気自動車修理工場(Красноярский электровагоноремонтный завод、КрЭВР3)による近代化工事が継続して行われているが、2016年以降に更新対象となった車両については新造車体への更新、誘導電動機やサイリスタ位相制御装置への換装といった大規模な近代化工事が施工されている[30][31]。
独立後、社会情勢の悪化により電力供給が不安定となり、定時運転がままならない状況になったジョージア(グルジア)のトビリシ市電では、一部車両に対してディーゼルエンジンを搭載したボンネットを取り付ける改造が行われ、架線を撤去した路線で路面気動車として使用された[35]。
(一)^ abcdefghijk服部重敬 2019, p. 98.
(二)^ abcde“КТМ-5”. Трамвайные вагоны. 2020年4月3日閲覧。
(三)^ abcde“КТМ-5М / КТМ-5МТ”. Трамвайные вагоны. 2020年4月3日閲覧。
(四)^ abcdefgh“КТМ-5М3 / 71-605”. Трамвайные вагоны. 2020年4月3日閲覧。
(五)^ abcdefghijklRyszard Piech (2008年4月15日). “KTM-5 prawdziwy tramwajowy best seller oraz inne tramwaje UKWZ”. Infotram. 2020年4月3日閲覧。
(六)^ abcТранспорт 1975, p. 3-7.
(七)^ abc“Трамвай 71-605 №0944”. Ретро-трамвай — петербургская классика. 2020年4月3日閲覧。
(八)^ ab服部重敬 2019, p. 97.
(九)^ “Vehicle Statistics Pavlodar, Tramway”. Urban Electric Transit. 2020年4月5日閲覧。
(十)^ АНДРЕЙ ОРЛОВ (2016年11月10日). “Судьба Алматинского трамвайного депо в руках граждан!”. yvision.kz. 2020年4月5日閲覧。
(11)^ abТранспорт 1975, p. 12-13.
(12)^ М.Д. Иванов (1999) (ロシア語). Московский трамвай: страницы истории. KMK Scientific Press. pp. 203. ISBN 5-00-002936-4. https://books.google.ru/books?id=YgaSBQAAQBAJ 2020年3月13日閲覧。
(13)^ Транспорт 1975, p. 21-22.
(14)^ Транспорт 1975, p. 63-67.
(15)^ 大賀寿郎 2016, p. 56.
(16)^ 大賀寿郎 2016, p. 58-59.
(17)^ abc“Модернизированные вагоны 71-605РМ/71-605РМ2”. Трамвайные вагоны. 2020年4月3日閲覧。
(18)^ “История воронежского электротранспорта”. Комитет "Воронежцы за трамвай". 2009年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月3日閲覧。
(19)^ “支部の紹介”. 石川県ロシア協会. 2020年9月7日閲覧。
(20)^ “В конце сентября Межведомственной комиссией (МВК) под председательством заместителя генерального директора НИИГЭТ (научно-исследовательский институт горэлектротранспорта) был принят в промышленное производство модернизированный трамвайный вагон КТМ-5М3Р8 с комплектом транзисторного энергосберегающего электрооборудования производства НПФ "АРС ТЕРМ". (Новосибирск).”. Advis.ru (2010年10月7日). 2020年4月3日閲覧。
(21)^ “KTM-5MZ tram wagons for Krasnodar”. TMCP V.V.Vorovsky (2014年7月14日). 2020年4月3日閲覧。
(22)^ “Муниципальное предприятие”. МП «Маггортранс». 2021年4月21日閲覧。
(23)^ Павел Яблоков (2015年11月20日). “Около 15 километров трамвайных путей отремонтируют в Магнитогорске”. TR.ru. 2021年4月21日閲覧。
(24)^ Павел Яблоков (2021年9月27日). “Не новые, но тоже пополнение: города приобретают трамвайные вагоны экономичными способами”. TR.ru. 2021年10月13日閲覧。
(25)^ “Модернизация трамвайных вагонов”. ООО «Горизонт». 2021年10月13日閲覧。
(26)^ Дарья Гербер (2024年6月16日). “Трамваи: закупки и поставки для Волгограда, Иркутска, Перми, Петербурга, Самары и Саратова”. TR.ru. 2024年6月19日閲覧。
(27)^ mib55 (2012年5月22日). “Старый новый омский трамвай”. Livejournal. 2020年4月3日閲覧。
(28)^ “В Николаеве обновленный трамвай «КТМ» проходит техиспытания”. СВІДОК.info. 2023年10月3日閲覧。
(29)^ “В первый рейс вышел трамвай, модернизированный в “Николаевэлектротранс” своими силами”. INSIE.TV (2021年6月19日). 2023年10月3日閲覧。
(30)^ Юлия Лунская (2016年10月26日). “Модернизированный трамвай с Wi-Fi появится в Красноярске в ноябре”. TR.ru. 2021年4月21日閲覧。
(31)^ Юлия Лунская (2016年12月26日). “На улицы Красноярска выпустили современный трамвай”. ОО «Лаборатория Новоcтей». 2021年4月21日閲覧。
(32)^ “WAS CREATED A JOINT VENTURE FOR TRAMWAYS MODERNIZATION” (英語). Belkommunmash (2017年1月9日). 2020年4月3日閲覧。
(33)^ “Почему меня не радует «новый» новосибирский трамвай”. НДН.Инфо (2017年5月18日). 2020年4月3日閲覧。
(34)^ “«БКМ Сибирь» модернизирует для Новосибирска 10 трамваев в 2020 году”. МКУ ИА «Новосибирск» (2017年1月10日). 2020年4月3日閲覧。
(35)^ Александр Вельможко (2016年1月30日). “Последние трамваи и троллейбусы Тбилиси: наследие Шеварнадзе и Саакашвили (ФОТО)”. The Messenger. 2020年4月3日閲覧。
(36)^ “В Витебске продают кузова списанных трамвайных вагонов. Не желаете приобрести?”. Витебский Курьер (2018年11月27日). 2020年4月13日閲覧。
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