デジタル大辞泉 「かりかり」の意味・読み・例文・類語 かり‐かり ﹇副﹈(スル) 1 堅い物をかみ砕いたり引っかいたりするときの軽い音を表す語。﹁鍋の汚れをかりかり︵と︶かき落とす﹂ 2 水分や脂肪分がなくて堅く、かむと歯切れのいいさま。﹁ベーコンをかりかりに焼く﹂ 3 気分がいらだって怒りっぽくなっているさま。﹁つまらないことにかりかり︵と︶する﹂ 4 ガンの鳴く声を表す語。 ﹁来る秋ごとに―となく﹂︿後撰・秋下﹀ ﹇アクセント﹈1・3・4はカリカリ、2はカリカリ。 [類語]︵1︶がりっと・かりっと・がりがり・ばりばり・ぱりぱり・ぼりぼり・ぽりぽり・こりこり/︵3︶むげに・意地悪・素(す)気(げ)無い・そっけない・つれない・よそよそしい・にべない・冷たい・気がない・ぎすぎす・ぶっきらぼう・意地悪い・刺(とげ)刺(とげ)しい・取り付く島も無い・ないがしろ・白い目で見る・軽(かろ)んずる・いらいら・じりじり・やきもき・ぷいと・かちん・かっと・ぷんと・つんと・つんつん・つんけん・けんけん・けんもほろろ・つっけんどん・邪険・むしゃくしゃ・かんかん・かっか・ぷりぷり・ぷんぷん・むずむず・うずうず・苛立つ・じれる・苛つく・業を煮やす・痺れを切らす・歯痒い・じれったい・もどかしい・辛気臭い・苛立たしい・まだるっこい・まどろっこい・躍起・隔靴掻痒・荒れる・荒らす・すさむ・すさぶ・焦慮・苛立ち・焦燥・焦る・せく・急き込む・気が急く・逸る・テンパる・焦心・尖る/︵4︶かあかあ・がちゃがちゃ・きゃっきゃっ・くつくつぼうし・けいけい・けろけろ・けんけん・こん・こんこん・こけこっこう・かなかな・ごろにゃん・じい・じいじい・ちちよちちよ・ちちろ・ちゅう・ちゅうちゅう・ちりちり・ちんちろりん・つくつくぼうし・つづりさせ・てっぺんかけたか・東天紅・トッケイ・にしはつ・にゃあにゃあ・にゃんにゃん・ぴいちくぱあちく・ぴいぴい・ひとく・ひよひよ・ぴよぴよ・ぶっぽうそう・ほうほけきょ・ほぞんかけたか・ぽっぽ・ほろ・ほろほろ・ほろろ・めえめえ・もうもう・りんりん・わん・わんわん 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「かりかり」の意味・読み・例文・類語 かり‐かり (一)[1] 〘 副詞 〙 ( 多く﹁と﹂を伴って用いる ) (一)① 雁の鳴く声を表わす語。 (一)[初出の実例]﹁往還(ゆきかへ)りここもかしこも旅なれやくる秋ごとにかりかりと鳴く︿よみ人しらず﹀﹂(出典‥後撰和歌集︵951‐953頃︶秋下・三六二) (二)② 堅いものをかみくだく音を表わす語。また、堅くて歯切れのよいさまをも表わす。 (一)[初出の実例]﹁Quariquarito(クヮリクヮリト)︿訳﹀副詞。氷のような固い物を噛み砕く時の音の形容﹂(出典‥日葡辞書︵1603‐04︶) (三)③ いらいらするさま。たかぶるさま。 (一)[初出の実例]﹁ところが芝山は、━━太てエ女(あま)だッ……と頭がカリカリしていた﹂(出典‥犯罪乱流︵1966︶︿島田一男﹀十二月十一日夕刻) (二)[2] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 水分がなくなったり、強く固まったりして、表面が堅いさまを表わす語。 (一)[初出の実例]﹁カリカリに雪が凍ってゐる道に﹂(出典‥一九二八・三・一五︵1928︶︿小林多喜二﹀二) かり‐かり (一)〘 名詞 〙 網を水中におろし、一方から魚を追いこんで捕える漁法。また、その網。琵琶湖で行なわれたもの。 (一)[初出の実例]﹁汐ならぬ海士のいとなみもをかしけれ。大網・巻網・四手・跡懸・手丸・唐網・魞・簗・カリカリ・竹瓶あさり、いさりのあはれもふかかるべし﹂(出典‥俳諧・本朝文選︵1706︶二・賦類・湖水賦︿李由﹀) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例