テロリズム(読み)てろりずむ(英語表記)terrorism

翻訳|terrorism

デジタル大辞泉 「テロリズム」の意味・読み・例文・類語

テロリズム(terrorism)

政治的目的を達成するために、暗殺・暴行・粛清・破壊活動など直接的な暴力やその脅威に訴える主義。テロ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「テロリズム」の意味・読み・例文・類語

テロリズム

 

(一)   ( [] terrorism )
(二) 1921
(一)[](1956︿)
(三) 
 

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「テロリズム」の意味・わかりやすい解説

テロリズム
てろりずむ
terrorism

テロリズムとは、ある政治的目的を達成するために、暗殺、殺害、破壊、監禁や拉致(らち)による自由束縛など過酷な手段で、敵対する当事者、さらには無関係な一般市民や建造物などを攻撃し、攻撃の物理的な成果よりもそこで生ずる心理的威圧や恐怖心を通して、譲歩や抑圧などを図るものである。政治的目的をもつという意味で単なる暴力行為と異なるが、それらの目的には、政権の奪取や政権の攪乱(かくらん)・破壊、政治的・外交的優位の確立、報復、活動資金の獲得、自己宣伝などさまざまなものがある。これらテロリズムを行う主体をテロリストといい、個人から集団、あるいは政府や国家などが含まれる。

[青木一能]

テロリズムの由来

テロリズムの由来は、フランス革命期のジャコバン派の恐怖支配(1793年6月~1794年7月)にあるとされる。爾来(じらい)、「白色テロリズム」あるいは反動的テロリズムとよばれる支配体制側が反対勢力を抑圧・弾圧する事例や、反体制側がとる暴力行為、すなわち「赤色テロリズム」あるいは革命的テロリズムが数多く発生した。なかでも赤色テロリズムは、マルクス・レーニン主義において革命期などの社会的変革期に人民大衆が行う闘争手段として位置づけられてきた。1930年代のスペイン内戦では、ファシスト・フランコ勢力側と敵対する人民戦線側との間で相互にテロの応酬が行われたが、それらは体制側と反体制側がともにテロリズムの主体となっているという点で、テロリズムの多義性を示している。

 テロリズムの個々の事例における直接的原因はさまざまであるが、いずれの場合にも共通する究極的因子として「現状維持」指向あるいは「現状変革」指向が根底にあるといえよう。現体制を維持しようとする側は現状を揺さぶる反対勢力を抑圧・弾圧しようとし、現状に不満をもつ側は現状を破壊もしくは変革しようとする場合がある。テロリズムという暴力的行為によって現状維持あるいは現状変革を目ざそうとするのは明らかに否定すべきことだが、近年においてテロリズムはなおいっそう頻発の傾向をたどっている。

[青木一能]

アメリカ同時多発テロ


2001911貿3000W21姿

 1993貿19961998使20001998使199920021


テロリズムへの対策と現状


20011021200220033

 2008便

 ()()


テロリズムの多様化




 ()


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テロリズム」の意味・わかりやすい解説

テロリズム
terrorism

 
使 179020使1980 UNITA20211973901976832021使1995使2001W.  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「テロリズム」の意味・わかりやすい解説

テロリズム
terrorism


使使使1918-20使使2︿


出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「テロリズム」の意味・わかりやすい解説

テロリズム

 
2020019.11西西
 

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

知恵蔵 「テロリズム」の解説

テロリズム

歴史的には、フランス革命期の恐怖政治、ロシア革命直後の革命派と反革命派による暴力活動などを指す。しかし近年、動機が多様化し、攻撃目標が要人から一般市民に、攻撃場所も街頭、高層ビル、航空機などに拡大。被害規模も大きくなっている。そのため暗殺、公共施設の爆破や占拠、人質を使った強要など、交戦時の戦闘行為や合法的警察行動以外の暴力行使を、広く指す。動機や目的は大別すれば、(1)少数個人による宗教、民族、イデオロギー上の聖戦の遂行。スリランカのタミル人過激組織によるとされるラジブ・ガンジーインド首相暗殺や、エジプトのルクソールにおける観光客襲撃事件など。(2)差別・抑圧に対抗し、自ら不正義と考える現状を広く知らせようとする暴力行動。ペルー日本大使公邸人質事件、ケニア・タンザニアの米国大使館の爆破事件など。米の同時多発テロは(1)、(2)の要素が重なり合う。(3)異端者や異見の主張者の暴力による排除。自集団を思想的に締め付けるための見せしめにする狙いもある。伝統批判の自由を主張する作家に対する、イスラム原理主義団体の死刑宣告など。(4)外交的妥協政策の阻害。中東和平を推進したラビン・イスラエル首相の反対派ユダヤ人による暗殺、イスラム急進派のハマスによる連続爆破事件など。(5)従来の枠に当てはまらない社会攻撃。米国でコンピューター社会への反乱を唱える元大学教員(通称、ユナボマー)が郵便爆弾を送り付けたり、自称「愛国者集団」が大きな政府反対の名目で連邦政府ビルを破壊するなど、先進国内の疎外を示す事件。地下鉄サリン事件も、この類型だろう。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

山川 世界史小辞典 改訂新版 「テロリズム」の解説

テロリズム
terrorism

テロルとは政治的手段としての殺人であり,フランスやロシアでは革命独裁政権が行った。テロリズムは,テロルを政治闘争の武器として系統的に行う立場のことである。革命運動,民族運動では19世紀のロシアとアイルランド,20世紀のパレスチナが代表的である。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のテロリズムの言及

【恐怖政治】より


179394

※「テロリズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」