ドイツの哲学者。自然科学の立場と観念論的世界観とを調和させた形而上学を立てようとして,自然の機械的な過程を神が善を実現するための手段とみ,また,存在するすべてのものを,唯一無限で人格的な善なる神の状態ないしは部分とみた。また,価値の本質を〈妥当する〉(それに従うように強制する力を持つ)点にみたことによって,彼は新カント学派の先駆者となった。
執筆者:関 雅美
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…このためには,精神生理学的知識と並んで精神分析学,行動科学,条件反射学などの知識も重要となってくる。医学的心理学という言葉は,精神現象の理解のために生理学的知識を導入したR.H.ロッツェにはじまるが,その後医学的心理学は,精神の異常に対して身体因,心理因,環境因,性格因といったさまざまな方向からの解析が必要であるとし,多次元精神医学を提唱したE.クレッチマーによって確かなものとなった。クレッチマーは《医学的心理学Medizinische Psychologie》と題する有名な著書を著した(1922)。…
※「ロッツェ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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