出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報
…部や編に大別されぬ章のみの構成で,初版(750部)は30章からなり,一見雑然とした感じを与えるが,第1~7章の〈経済学の原理〉編,第8~18章および第22・23・29章の〈課税〉編,そして残りの〈補遺ないし論争〉編,の3部からなるとみなすことができる。リカード理論の骨格をなす第1部では,A.スミスが投下労働論・支配労働論の二元論に放置した価値論を投下労働論で一貫して説明しようとし,またその差額地代論,利潤率低下傾向の問題を中心とする地主・資本家・労働者3階級間の長期的・巨視的分配関係を論じた巨視的動態論,国際貿易における比較生産費説などでも,以後の経済学に大きな影響を与えた。投下労働価値論と関係する不変の価値尺度の問題はリカードの終生の問題であったが,21年の第3版では,その点が修正されるとともに,有名な〈機械について〉という第31章が付加された。…
…その演繹法は,〈経済学原理〉をめざす体系性をもつとともに,まったくの仮説的演繹法とはちがって,当時の経験主義の哲学,功利主義の哲学,それに一種の唯物史観であるスコットランド歴史主義を背後にもつものであった。理論の内容としては,価値論,分配論,蓄積論をおもな柱とし,価値論では,労働を富・剰余・交換価値の原因または尺度として重視する一方で,長期均衡価格の自然価格を重視した。分配論では,賃金基金説や労賃・利潤対抗論や差額地代論などを用いて労賃・利潤・地代の決定を論じる。…
※「価値論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」