二律背反(読み)ニリツハイハン

デジタル大辞泉 「二律背反」の意味・読み・例文・類語

にりつ‐はいはん【二律背反】

哲学で、相互に矛盾する二つの命題(定立と反定立)が同等の妥当性をもって主張されること。アンチノミー
[類語]食い違いずれ行き違いジレンマ矛盾撞着どうちゃく自家撞着齟齬そご牴牾ていご背反背理不整合不一致扞格かんかく対立相克あい反する食い違うミスマッチ相容れない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「二律背反」の意味・読み・例文・類語

にりつ‐はいはん【二律背反】

  1. 〘 名詞 〙 哲学で、相互に矛盾する二つの命題が同等の妥当性をもって主張されること。たとえば、カントが提出した「世界は有限である」と「世界は無限である」という矛盾した二つの命題同士のたぐい。〔哲学字彙(1881)〕
    1. [初出の実例]「捨吉は男女の性愛と学問・芸術との二律背反に苦しむ必要はなくなった」(出典:島崎藤村(1946‐56)〈平野謙〉新生)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

四字熟語を知る辞典 「二律背反」の解説

二律背反

 


[] 

[使] ()()194656

[使] ()1976

[使] 1973

[] ()()
 使
 
 ()()()()()()()
 ()()()()  

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「二律背反」の意味・わかりやすい解説

二律背反 (にりつはいはん)
antinomy





出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「二律背反」の意味・わかりやすい解説

二律背反【にりつはいはん】

 
antinomyAntinomie  

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「二律背反」の意味・わかりやすい解説

二律背反
にりつはいはん
antinomy 英語
Antinomie ドイツ語
antinomie フランス語





出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二律背反」の意味・わかりやすい解説

二律背反
にりつはいはん
Antinomie

 
使  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の二律背反の言及

【トレードオフ】より

…二つの政策目標あるいは経済的変量の間にこのような現象がみられるとき,一般にトレードオフの関係にあるという。トレードオフは二律背反と訳されることもある。 経済的諸変量の間にトレードオフがみられるのは,これらの諸変量は相互依存関係にあり,また希少資源は社会全体としてみたときに必ず希少なものであるからである。…

【パラドックス】より



※「二律背反」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

選挙公営

国または地方公共団体が個々の候補者の選挙費用の一部または全額を負担すること。選挙に金がかかりすぎ,政治腐敗の原因になっていることや,候補者の個人的な財力によって選挙に不公平が生じないようにという目的で...

選挙公営の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android