デジタル大辞泉 「初」の意味・読み・例文・類語 しょ【初】[漢字項目] ﹇音﹈ショ︵漢︶ ﹇訓﹈はじめ はじめて はつ うい そめる うぶ ﹇学習漢字﹈4年 ︿ショ﹀ 1 物事のはじめ。はじめの時期・段階。﹁初夏・初期・初級・初心・初代・初頭・初歩/最初・太初・当初・年初﹂ 2 その時はじめて。経験上はじめての。﹁初学・初見・初婚・初任・初対面﹂ ︿はつ﹀﹁初恋・初耳・初雪﹂ ︿うい﹀﹁初陣﹂ ﹇名のり﹈もと うぶ︻▽初/初=心/産/▽生︼ ﹇名・形動﹈ 1 ︵初・初心︶世間ずれがしていないこと。ういういしいこと。また、そのさま。﹁そのまま信じるほど―ではない﹂ 2 ︵初・初心︶まだ男女の情を解しないさま。﹁―な娘﹂ 3 ︵産・生︶ ㋐生まれたときのままであるさま。 ﹁人間らしい崇高な生地を―の儘有(も)っているか解らないぜ﹂︿漱石・明暗﹀ ㋑自然のままであること。また、つくられたままであること。 ﹁品が―で、胡(ごふ)粉(ん)一つ剝げてないなんてものは﹂︿魯庵・社会百面相﹀ ㋒︵名詞の上に付けて︶生まれたときの。生まれたときのままの。﹁―声﹂﹁―毛﹂ [類語]初初しい・おぼこ・無邪気・あどけない・いたいけ・無心・天真爛漫・天衣無縫・イノセント・罪が無い うい︹うひ︺︻初︼ ﹇名﹈最初。初め。 ﹁我はけさ―にぞ見つる花の色をあだなるものといふべかりけり﹂︿古今・物名﹀ ﹇接頭﹈名詞に付いて、初めての、最初の、の意を表す。﹁初産﹂﹁初陣﹂﹁初孫(まご)﹂ [類語]初(はつ)・お初・初めて・初回・初手 はつ︻初︼ 1初めてであること。初め。最初。﹁日本人初の宇宙飛行士﹂﹁初の試み﹂ 2 名詞の上に付けて接頭語的に用い、初めての、新しい、などの意を表す。﹁初公判﹂﹁初霜﹂﹁初春﹂ [類語]初(うい)・お初・初めて・初回・初手 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「初」の意味・読み・例文・類語 はつ【初】 (一)[1] 〘 名詞 〙 (一)① はじめてであること。最初。﹁はつに﹂﹁はつで﹂の形で連用修飾語として用いられ、現代では、﹁おはつに﹂のような慣用語として用いることが多い。︹名語記︵1275︶︺ (一)[初出の実例]﹁ミヤコエ マイッタ コトワ イマ fatçude(ハツデ) ゴザル﹂(出典‥日葡辞書︵1603‐04︶) (二)② ﹁はつもの︵初物︶﹂の略。 (一)[初出の実例]﹁官物のはつをさきにたてまつらせ給めり﹂(出典‥大鏡︵12C前︶二) (三)③ はじめて、その遊女屋へあがること。また、その客。転じて、男女の初情交をいう。初会(しょかい)。 (一)[初出の実例]﹁こな様とかうして居るが初でござんす﹂(出典‥歌舞伎・関東小六今様姿︵1698︶一) (二)[2] 〘 造語要素 〙 名詞または、動詞の連用形の上に付いて、はじめての、あるいは、あたらしいの意を表わす。特に、その年はじめての意で用いることが多い。﹁初風﹂﹁初雁﹂﹁初春﹂﹁初草﹂﹁初声﹂﹁初雪﹂﹁初節句﹂など。 ういうひ︻初︼ (一)[1] 〘 名詞 〙 (一)① 最初。初め。 (一)[初出の実例]﹁我はけさうひにぞ見つる花の色をあだなるものといふべかりけり︿紀貫之﹀﹂(出典‥古今和歌集︵905‐914︶物名・四三六) (二)② ﹁ういざん︵初産︶﹂の略。 (一)[初出の実例]﹁或女房懐妊しけるが、うゐの事なれば﹂(出典‥咄本・当世手打笑︵1681︶五) (二)[2] 〘 造語要素 〙 名詞の上に付いて、﹁初めての、最初の﹂の意を添える。﹁うい冠(こうぶり)﹂﹁うい産﹂﹁うい陣﹂﹁うい孫﹂など。 初の語誌 ﹁うい﹂は﹁生まれて初めて﹂の意で、類義の﹁はつ﹂は、ある一定の周期ごとの初回、たとえば、一日、一年などにおける最初の意であることが多い。 ぞめ【初】 〘 造語要素 〙 ( 動詞「そめる(初)」の連用形の名詞化から ) 動詞の連用形に付けて、その動作をはじめてすることをいう。「使いぞめ」「渡りぞめ」「書きぞめ」「弾(ひ)きぞめ」「食いぞめ」「笑いぞめ」など。 うい‐&GIE599;しうひ‥︻初︼ (一)〘 形容詞シク活用 〙 幼い。また、そのような状態である。未成熟だ。 (一)[初出の実例]﹁稚 宇比志也﹂(出典‥神代口訣︵1366︶) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「初」の解説 初 はつ 1761-1783 江戸時代中期の女性。 宝暦11年生まれ。讃岐(さぬき)菅沢(高松市)の農民与七郎の養女。養父の甥(おい)八兵衛を婿にむかえ,2子を生む。夫が養母に虐待され家をでたあと,再婚をすすめられたため,子を八兵衛の母に託し操をたてて天明3年3月25日自殺した。23歳。 出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例