性ホルモン(読み)セイホルモン

デジタル大辞泉 「性ホルモン」の意味・読み・例文・類語

せい‐ホルモン【性ホルモン】

生殖腺から分泌されるステロイドホルモン雄性ホルモン雌性ホルモンとがあり、生殖器の発育、性徴の発現を促す。

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精選版 日本国語大辞典 「性ホルモン」の意味・読み・例文・類語

せい‐ホルモン【性ホルモン】

 

(一)   ( [] Hormon ) ()
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「性ホルモン」の意味・わかりやすい解説

性ホルモン
せいほるもん


()estrogensgestagensprogestinsandrogens()()調


雄性(男性)ホルモン


19()使尿

 


雌性(女性)ホルモン


2182122調()


性周期

性周期(月経周期)は卵巣内で卵胞が成熟することから始まる。下垂体の卵胞刺激ホルモンは卵胞に作用して卵胞の成熟を促進し、卵胞ホルモンを分泌させる。卵胞ホルモンは子宮の内壁を肥厚させ、子宮の働きを活発にし、同時に下垂体に作用して黄体形成ホルモンの分泌を促す。成熟した卵胞は壊れて卵を排出し、黄体となる。この黄体に下垂体から分泌された黄体形成ホルモンが作用し、黄体は発育して黄体ホルモンを分泌する。一方、黄体ホルモンは卵胞ホルモンと協同作用をして子宮の内壁を維持し、受精卵が着床しやすいように準備する。また、下垂体に作用して卵胞刺激ホルモンの分泌を抑制し、黄体のあるうちに次の卵胞が成熟するのを防ぐ。受精卵が子宮に着床せず、妊娠が成立しない場合には黄体がしだいに萎縮(いしゅく)し、発達した子宮壁は崩壊して月経となって排出される。黄体が消滅して黄体ホルモンの分泌が止まると、ふたたび下垂体の卵胞刺激ホルモンが作用し始め、新しい卵胞が形成されて次の性周期が始まる。ヒトの場合は、この一周期がだいたい28日である。

[菊池韶彦・小泉惠子]

妊娠中の性ホルモンの作用

受精卵が子宮壁に着床して妊娠が成立すると、黄体は妊娠黄体となって妊娠終了まで維持され、盛んに黄体ホルモンを分泌する。黄体ホルモンは卵胞ホルモンとは拮抗的に働き、子宮の生理作用を抑え、下垂体の生殖腺刺激ホルモンの分泌を抑制する。妊娠の後期には、黄体ホルモンと卵胞ホルモンは下垂体前葉の乳汁分泌ホルモンとともに働き、乳腺の発達および乳汁の分泌を促す。なお妊娠中には、黄体ばかりでなく胎盤からも黄体ホルモンが分泌され、妊娠の維持がいっそう完璧(かんぺき)となる。

[菊池韶彦・小泉惠子]

『第14回「大学と科学」公開シンポジウム組織委員会編『ステロイドホルモンと脳科学――性・ストレス・脳をめぐって』(2000・クバプロ)』『井沢鉄也編著『運動とホルモン――液性因子による調節と適応』(2001・ナップ)』『江口保暢著『ホルモン発達のなぞ――環境ホルモンを理解する近道』(2002・医歯薬出版)』『鬼頭昭三著『脳を活性化する性ホルモン――記憶・学習と性ホルモンの意外な関係』(2003・講談社)』『植松俊彦他編『シンプル薬理学』改訂版(2004・南江堂)』『田中千賀子他編『NEW薬理学』(2007・南江堂)』

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改訂新版 世界大百科事典 「性ホルモン」の意味・わかりやすい解説

性ホルモン (せいホルモン)
sex hormone


sexogen



 調調FSH

 281414

 

 
  

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百科事典マイペディア 「性ホルモン」の意味・わかりやすい解説

性ホルモン【せいホルモン】

 

 

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化学辞典 第2版 「性ホルモン」の解説

性ホルモン
セイホルモン
sex hormone

ヒトやその他の動物の性的特徴,性的機能の発達,保持作用をつかさどるホルモン.普通は男性ホルモン女性ホルモンをいうが,性腺刺激ホルモンを含めることもある.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「性ホルモン」の意味・わかりやすい解説

性ホルモン
せいホルモン

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栄養・生化学辞典 「性ホルモン」の解説

性ホルモン

 性ステロイドともいい,性腺が主として分泌するステロイドホルモン.男性ホルモン,女性ホルモンといわれる.

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世界大百科事典(旧版)内の性ホルモンの言及

【性】より

…したがって,性分化の各段階がそのまま進めば基本型の女性となるが,各段階に男性化の〈力〉が加わると基本型からそれて男性になるという原理になっているのである。 ヒトでは,男性化の第1の力はY染色体であり,第2の力はY染色体の誘導のもとに発生した睾丸(こうがん)から分泌される男性ホルモンである。そしてほとんどの男性化作用をとりしきるのは男性ホルモンであるといって過言ではない。…

【性欲】より


 

※「性ホルモン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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