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サンスクリット語マリーチMarīciの音写語。古くは一群の風神マルトの主といい、また創造主プラジャーパティの1人。かげろう、日の光を意味することばで、その神格化でもあり、漢訳経典で陽炎、威光と訳す。昔、帝釈天(たいしゃくてん)がアスラ(阿修羅(あしゅら))と戦ったとき、日と月を守ったという。自らは陰形、つまり姿を見せないが、この神を念ずると、他人はその人を見ず、知らず、害することなく、欺くことなく、縛することなく、罰することがない、という。日本では武士の守護神とされ、護身、陰身、遠行、保財、勝利をもたらすとされた。形像は通常、三面、各三眼、八臂(はっぴ)で金剛杵(こんごうしょ)、弓箭(きゅうせん)などを持ち、猪(いのしし)に乗る姿で示されるが、天女像の場合もある。
[奈良康明]
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…日本では猪突猛進の武者が猪にたとえられるが,ヨーロッパでもイギリス王リチャード3世が猪にたとえられ,15世紀,フランスの猛将ラマルク伯ギヨームは〈アルデンヌの猪〉というあだ名をもらった。なお,ゲルマンの女神フレイヤは猪にまたがり,さらに摩利支天も猪にうちまたがるとされている。【山下 正男】
[日本民俗]
日本では通常猪と書くが,これは中国では家猪,すなわち豚を指すので,漢字を用いる場合には注意を要する。…
※「摩利支天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
タコノキ科の常緑高木。小笠原諸島に特産する。幹は直立して太い枝をまばらに斜上し,下部には多数の太い気根がある。葉は幹の頂上に密生し,長さ1〜2m,幅約7cmで,先は細くとがり,縁には鋭い鋸歯(きょし)...