摩利支天(読み)マリシテン

デジタル大辞泉 「摩利支天」の意味・読み・例文・類語

まりし‐てん【摩利支天】

 
︿Marīci()()  

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精選版 日本国語大辞典 「摩利支天」の意味・読み・例文・類語

まりし‐てん【摩利支天】

 

(一)( [] marīci () ) 
摩利支天〈図像抄〉 ︿
(二)[]()(14)
 

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改訂新版 世界大百科事典 「摩利支天」の意味・わかりやすい解説

摩利支天 (まりしてん)


marīci姿

 忿︿忿姿

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「摩利支天」の意味・わかりやすい解説

摩利支天
まりしてん

サンスクリット語マリーチMarīciの音写語。古くは一群の風神マルトの主といい、また創造主プラジャーパティの1人。かげろう、日の光を意味することばで、その神格化でもあり、漢訳経典で陽炎、威光と訳す。昔、帝釈天(たいしゃくてん)がアスラ(阿修羅(あしゅら))と戦ったとき、日と月を守ったという。自らは陰形、つまり姿を見せないが、この神を念ずると、他人はその人を見ず、知らず、害することなく、欺くことなく、縛することなく、罰することがない、という。日本では武士の守護神とされ、護身、陰身、遠行、保財、勝利をもたらすとされた。形像は通常、三面、各三眼、八臂(はっぴ)で金剛杵(こんごうしょ)、弓箭(きゅうせん)などを持ち、猪(いのしし)に乗る姿で示されるが、天女像の場合もある。

[奈良康明]

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百科事典マイペディア 「摩利支天」の意味・わかりやすい解説

摩利支天【まりしてん】

 
姿  

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「摩利支天」の意味・わかりやすい解説

摩利支天
まりしてん

サンスクリット語 Marīciの音写で,「陽炎」を意味したがそれを神格化したもの。もとはヒンドゥー教の神であったが,のちに仏教の守護神として採用された。この神を念じれば,すべての災厄を免れることができるとされる。

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世界大百科事典(旧版)内の摩利支天の言及

【イノシシ(猪)】より

…日本では猪突猛進の武者が猪にたとえられるが,ヨーロッパでもイギリス王リチャード3世が猪にたとえられ,15世紀,フランスの猛将ラマルク伯ギヨームは〈アルデンヌの猪〉というあだ名をもらった。なお,ゲルマンの女神フレイヤは猪にまたがり,さらに摩利支天も猪にうちまたがるとされている。【山下 正男】
[日本民俗]
 日本では通常猪と書くが,これは中国では家猪,すなわち豚を指すので,漢字を用いる場合には注意を要する。…

※「摩利支天」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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