デジタル大辞泉 「滅多」の意味・読み・例文・類語 めった【滅多】 ﹇形動﹈﹇文﹈﹇ナリ﹈︽﹁めた﹂と同語源。﹁滅多﹂は当て字︾ 1 思慮の浅いさま。軽率であるさま。﹁滅多なことを言って怒らせてはまずい﹂ 2 ごく当たり前であるさま。並大抵。﹁滅多なことでは驚かない﹂ 3 度を越しているさま。むやみ。 ﹁―に高価なる洋服を被り﹂︿逍遥・当世書生気質﹀ 4 ︵多く﹁めったに﹂の形で、あとに打消しの語を伴って︶まれにしかしないさま。まれにしか起こらないさま。﹁滅多に外出しない﹂﹁滅多に姿を見せない﹂ [類語]︵2︶ろくに・ろくろく/︵3︶みだり・やたら・むやみ・無性に・むやみやたら・めったやたら・やみくも・あまり・無下に・後先なし・無謀・無鉄砲・盲(めくら)滅法・盲目的・後先見ず・向こう見ず・命知らず・破れかぶれ・やけ・自暴自棄・ふてくされる・やけくそ・やけっぱち・自棄・捨て鉢・八方破れ・無軌道・放(ほう)埒(らつ)・放縦・放逸・奔放・野放図・勝手次第・好き勝手・ほしいまま・切実・切切・痛切・つくづく・つらつら・ひしひし・しみじみ・心(こころ)から・心(しん)から・心が動く・こよなく・ぞっこん・じいん・度外れ・めっぽう・途方もない・途(とて)轍(つ)もない・桁違い・過度・すごく・ひどい・はなはだ・この上ない・とても・特別・ことさら・ひたすら/︵4︶千載一遇・時機・機会・チャンス・好機・時節・頃合い・頃おい・時(とき)・折(おり)・機・機運・潮時・潮合い・時宜・機宜・適(てっ)期(き)・時分・時分時(どき)・商機・勝機・戦機・タイミング・得難い・稀(まれ)・かけがえのない・希(け)有(う)・盲(もう)亀(き)の浮(ふぼ)木(く)・一(いち)期(ごい)一(ち)会(え)・見せ場・決め所・思いがけない・思いがけず・待てば甘露の日(ひよ)和(り)あり・折よく・僥(ぎょ)倖(うこう)・ここぞ・一(いっ)世(せ)一代・最初で最後・図らずも・決定的瞬間・契機 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「滅多」の意味・読み・例文・類語 めった【滅多】 (一)〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( ﹁めた﹂の変化した語。﹁滅多﹂はあて字 ) (二)① 思慮分別のないさま。不用意なさま。理由、根拠もないさま。確実でないさま。 (一)[初出の実例]﹁敵みかた頭二つのあらそひに 浄瑠璃作りめったなる哉﹂(出典‥俳諧・桃青門弟独吟廿歌仙︵1680︶木鶏独吟) (二)﹁こう云へば湯武は滅多な人の様にきこゑ候が﹂(出典‥雑話筆記︵1719‐61︶上) (三)② むやみやたらであるさま。また、程度がはなはだしいさま。 (一)[初出の実例]﹁其後熱気発着(ほかつき)滅多(メッタ)に卑隋涙(ひだるく)成申候﹂(出典‥世話用文章︵1692︶上) (二)﹁わなわなふるひ手酌にて、めったに飲んでぞゐたりける﹂(出典‥浄瑠璃・傾城反魂香︵1708頃︶中) (四)③ よくあるさま、あたりまえであるさまを表わす。否定表現を伴って、むやみに…しない、時たましか…しない、簡単には…しないなどの意で用いる。 (一)[初出の実例]﹁敵が多勢じゃ、強敵じゃと謂て、めったに破れる者でもなし﹂(出典‥絅斎先生敬斎箴講義︵17C末‐18C初︶) (二)﹁今の浮世で藤さんのやうに実意の有人は、めったにあるめへじゃアねへか﹂(出典‥人情本・春色梅児誉美︵1832‐33︶四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例