海鼠(ナマコ)とは？意味や使い方

デジタル大辞泉「海鼠」の意味・読み・例文・類語

なま‐こ【海^＝鼠】

1ナマコ綱の棘きょ皮くひ動物の総称。すべて海産。体は円筒形で前後に細長く、前端に口と触手、後端に肛門があり、皮膚の中に小さな骨片が散在。種類が多く、マナマコは生食のほか、海いり参こ・海この鼠わ腸たに加工する。︽季冬︾﹁尾頭のこころもとなき―哉／去来﹂ 2 製錬した鉄・銅・鉛などを鋳型に流し込んだもの。 3 ﹁海鼠板﹂﹁海鼠壁﹂﹁海鼠絞り﹂などの略。

こ【海^＝鼠】

ナマコの古名。
「故かれ、今に―の口裂くるなり」〈記・上〉

かい‐そ【海^×鼠】

ナマコのこと。

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精選版日本国語大辞典「海鼠」の意味・読み・例文・類語

なま‐こ【海鼠】

(一)〘名詞〙 (二)① ナマコ類に属する棘皮(きょくひ)動物の総称。一般には食用にする種をさす。体は柔らかく、形はキュウリ状。体の先端に口があり、その周囲にある触手で微生物を捕える。腹面に運動器官として五列の管足があり、背面にはいぼがある。皮膚に含まれる微細な骨片は分類上の特徴となる。浅海から深海までの砂泥底や岩かげなどにすみ、夜活動する。マナマコ・キンコ・オキナマコなどは食用とし、なまで食するほか、干したものを海参(いりこ)と称して中華料理の材料に用いる。また、内臓を塩漬けにして海鼠腸(このわた)にする。かいそ。︽季語・冬︾︹文明本節用集︵室町中︶︺ (三)② 柔らかくて捕えどころのないもの。ぐにゃぐにゃしたもの。 (一)[初出の実例]﹁いかにいかにと息筋はっても、正躰なまこふな付くはづみ。縁より下へころころころ﹂(出典‥浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記︵1781︶三) (四)③ ﹁なまこせん︵海鼠銑︶﹂のこと。 (五)④ ﹁なまこしぼり︵海鼠絞︶﹂の略。 (一)[初出の実例]﹁跡より畑右衛門、足軽の形にて海鼠(ナマコ)の袴、高股立ちにて﹂(出典‥歌舞伎・初冠曾我皐月富士根︵1825︶二番目) (六)⑤ ﹁そでがらみ︵袖搦︶﹂の異称。 (一)[初出の実例]﹁見附ては海鼠を串へ差て出﹂(出典‥雑俳・柳多留‐六一︵1812︶) (七)⑥ ﹁なまこもち︵海鼠餠︶﹂の略。 (一)[初出の実例]﹁餠搗やなまこのし餠或は又︿碧童﹀﹂(出典‥続春夏秋冬︵1906‐07︶︿河東碧梧桐選﹀冬) (八)⑦ ﹁なまこいた︵海鼠板︶﹂の略。 (一)[初出の実例]﹁正面白地大形の襖、左右海鼠(ナマコ)の杉戸﹂(出典‥歌舞伎・早苗鳥伊達聞書︵実録先代萩︶︵1876︶六幕返し) (九)⑧ ﹁なまこかべ︵海鼠壁︶﹂の略。 (十)⑨ ﹁なまこがわら︵海鼠瓦︶﹂の略。

こ【海鼠】

〘名詞〙 動物「なまこ（海鼠）」の異称。〔十巻本和名抄（934頃）〕

かい‐そ【海鼠】

〘名詞〙 「なまこ（海鼠）」の異名。〔本草和名（918頃）〕

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普及版字通「海鼠」の読み・字形・画数・意味

【海鼠】かいそ

なまこ。

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動植物名よみかた辞典　普及版「海鼠」の解説