精選版 日本国語大辞典 「石見」の意味・読み・例文・類語 いわみいはみ【石見】 (一)山陰道八か国の一つ。鎌倉時代は佐々木氏が初代守護となり、室町時代には大内弘世・義弘ら、その後、益田、吉見氏らが割拠したが、再び大内氏に統一されて、弘治二年︵一五五六︶以降は毛利氏が領有。江戸時代は浜田・津和野藩と銀山領に三分された。明治四年︵一八七一︶の廃藩置県により浜田県となり、同九年に島根県の西半部となる。石州。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「石見」の意味・わかりやすい解説 石見いわみ 島根県中央部、邑智郡(おおちぐん)にあった旧町名︵石見町(ちょう)︶。現在は邑南町(おおなんちょう)の北西部を占める地域。旧石見町は1955年︵昭和30︶矢上町と井原、中野、日貫(ひぬい)、日和(ひわ)の4村が合併して成立。2004年︵平成16︶瑞穂町(みずほちょう)、羽須美村(はすみむら)と合併、邑南町となる。旧町域は石見高原に位置するが、矢上、中野、井原の盆地がある。近世には出羽(いずは)鋼とアサの集散地で知られた。矢上には鉄穴(かんな)流し跡が残っている。1950年代には中南米への移住策を進めるほど人口過剰であったが、現在は過疎化が進んでいる。国道261号が通じる。米作を中心に酪農なども行われる。千丈渓(せんじょうけい)、断魚(だんぎょ)渓は江川(ごうがわ)水系県立自然公園の一部で国の名勝に指定されている。また諏訪(すわ)神社の千年杉は県の天然記念物。7月20日に行われる豊作祈願の民間信仰行事、鹿子原の虫送り踊り(かねこばらのむしおくりおどり)は県指定無形民俗文化財。 ﹇野本晃史﹈ [参照項目] | 邑南(町) | 千丈渓 | 断魚渓 断魚渓 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石見」の意味・わかりやすい解説 石見いわみ 島根県中部,中国山地にある地域。旧町名。 1955年矢上町と日貫,日和,中野,井原の4村が合体して発足。 2004年10月に瑞穂町,羽須美村と合併し邑南町となる。江川支流の井原川,矢上川流域に位置し,中心集落の矢上は江戸時代たたら製鉄の地として知られた。良質の矢上米を産し,畜産も行なわれる。北部には名勝の断魚渓,千丈渓があり,断魚渓・観音滝県立自然公園,千丈渓県立自然公園に属する。国道 261号線が通る。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報