畜産(読み)チクサン

デジタル大辞泉 「畜産」の意味・読み・例文・類語

ちく‐さん【畜産】

牛・豚・鶏などの家畜・家禽を飼い、人間の生活に必要な肉・卵・皮などを生産すること。「畜産業」
家畜。
「牧人の―を駆りて南方に赴く者は」〈中村訳・西国立志編
[類語]農業農林酪農

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精選版 日本国語大辞典 「畜産」の意味・読み・例文・類語

ちく‐さん【畜産】

 

(一)  
(二) 
(一)[](718)
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(三) 
(一)[](1947)
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「畜産」の意味・わかりやすい解説

畜産
ちくさん


()()()()

  

畜産の形態




 ()

 

  

畜産の歴史


180007000600050002000

 ()()

 ()1112()

 ()綿()191870

 西西西20

 ()西()()

 鹿西

  

世界の畜産

肉用牛飼養

1340001999210001600011000150002000400016000199955681205265618156142200467205

 2

 ()3.21998EU貿EU貿1

  
酪農

19994361553貿EU貿EU

  
ヒツジ飼養

貿EU

  
養豚・養鶏

基本的に濃厚飼料に依存するブタとニワトリは、先進国や中進国を中心に広く飼養されており、国内自給的色彩が濃い(ただしイスラム諸国ではブタの飼養はみられない)。また、生産費や卸売価格の国別格差はウシやヒツジの畜産物のそれよりもずっと小さい。

 豚肉の場合、中国(1999年の生産量約3985万トン)、アメリカ(約878万トン)、ドイツ(約370万トン)が大生産国であるが、先進国の多くは100万~300万トンの生産をあげており、その結果、貿易量は世界生産量(1999年で約8826万トン)の3%弱にすぎない。その流れもEUの域内貿易がおもであり、その他は日本の世界各国からの輸入が目だつだけである。

 鶏卵では、中国(1999年の生産量約1735万トン)、アメリカ(約488万トン)、日本(約252万トン)、ロシア(約177万トン)が大生産国である。しかし、先進国の多くは50万~100万トンの生産を示しており、開発途上国でもある程度の生産がみられるため、液卵や粉卵の形をとる鶏卵貿易量は少ない。鶏肉も同様である。

 1999年の家禽肉生産量は、アメリカ(約1601万トン)、中国(約1159万トン)、ブラジル(約504万トン)、フランス(約211万トン)に続いて、メキシコ、イギリス、日本、タイ、イタリア、カナダなどが100万~170万トンの生産量を示している。しかし、安定した大輸出国がなく、生産量に占める輸出量のシェアが低い点は鶏卵と共通する。

田 忠・森 佳子]

日本の畜産

概況

第二次世界大戦で壊滅的打撃を受けた日本の畜産は、1950年代前半に戦前水準を回復したあと、1955年(昭和30)以降、高度経済成長に伴う畜産物消費急増を背景に飛躍的に発展したが、それは輸入穀物原料の配合飼料による養豚と養鶏が中心であった。酪農と肉用牛飼養も欧米に比べると穀物多給型である。その結果、日本は世界一の飼料穀物輸入国になった(1998年(平成10)現在、世界輸出の約20%にあたる約2100万トンを輸入している)。政府は、米過剰のなかで土地利用型畜産の確立を急いでいるが、容易ではない。

田 忠・森 佳子]

酪農

政府は1950年代から酪農の発展に力を入れ、北海道の草地酪農のほか、水田地帯での水田酪農、開墾地での畑地酪農などの推進に努めた。1965年(昭和40)には「加工原料乳生産者補給金等暫定措置法」(昭和40年法律112号)を制定し、不足払い制による原料乳の価格支持を図っている。その後、酪農経営の大規模化が進み、生産が北海道に集中するなかで、日本はEU諸国に準ずる平均飼養頭数を実現するに至った。しかし、1970年代後半に入ると、牛乳・乳製品の供給過剰が顕著になり、北海道と本州の産地間競争も激化するようになった。その後、北海道の飼養頭数シェアが年々増加し、1998年(平成10)には47%となり、また牛乳生産量シェアも42.4%となっている。

田 忠・森 佳子]

肉用牛飼養

195627267155982841950198019982620鹿

 19971411711864361831991

  
養豚

養豚は、もっとも大衆的な食肉という需要を背景に、第二次世界大戦後、ブロイラーとともにその生産は大きな伸びを示している。当初は都市残滓物による肥育経営の大規模化が進んだが、主産地が関東だけでなく南九州に広がるにつれ、配合飼料による大規模一貫経営も増加している。そのなかには農外資本によるものも多くみられ、流通も、食肉加工メーカーなどが中央卸売市場を迂回(うかい)しながら箱詰め部分肉をスーパーマーケットなどへ直送する形が増えている。なお、家計における豚肉消費は、1970年代後半に入って伸び悩みが現れたが、外食産業、あるいは中食(調整済や半調理食品)産業の成長により豚肉消費量は増加し、1998年の1人当り年間の豚肉供給量は16.19キログラムとなっている。

田 忠・森 佳子]

養鶏

19501960GPGrading & Packing Center1970調300019965

 ()1998鹿352

  

 19761973FE198319891993

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改訂新版 世界大百科事典 「畜産」の意味・わかりやすい解説

畜産 (ちくさん)




 198128%8149%52%西68%63%66%198131%

1981FAO1467232378786760061110.20.1100114672331581676018506490%20%20%西

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 90%1/320%55%12.4%1981

19608212/34.732.31.81970

 196048980007072450008295150001960-704.0%70-822.3%1960-823.1%4.4%0.1%7.8%8.0%196014.5%8229.0%30%10%198211965821291/20192/5

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百科事典マイペディア 「畜産」の意味・わかりやすい解説

畜産【ちくさん】

 
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「畜産」の意味・わかりやすい解説

畜産
ちくさん
livestock industry

 
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世界大百科事典(旧版)内の畜産の言及

【有畜農業】より

…穀作,蔬菜(そさい)作,果樹作その他の耕種部門と養畜部門とを有機的に結びつけた農業生産形態。農業における養畜の役割には,畜産物の生産,厩肥(きゆうひ)の生産,畜力利用の三つがある。厩肥は肥料として,畜力は農作業の能率化のために役立つ。…

※「畜産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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