開館70周年記念展示「本の玉手箱―国立国会図書館70年の歴史と蔵書―」

第2部第2章第1節 子どもたちの人気者


姿姿

実は、あの本です その1

71 魯敏遜(ロビンソン)漂行紀略


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71 魯敏遜(ロビンソン)漂行紀略の画像左側71 魯敏遜(ロビンソン)漂行紀略の画像右側

 
子どもたちにも親しみやすいように―翻案―


実は、あの本です その2

72 安得仙(アンドルセン)家庭物語

上田万年 説話 鍾美堂編集部 編 鍾美堂 明治44(1911)年【329-94】

72 安得仙(アンドルセン)家庭物語の画像 拡大画像
デジタルコレクション(白黒)

展示資料は「アンデルセン童話」である。「醜い家鴨の雛」とタイトルが付けられた「みにくいあひるの子」(展示箇所)をはじめ、「霞の衣」(はだかの王様)、「木燧売」(マッチ売りの少女)など25編を収録している。美しい挿絵を描いたのは橋口五葉(はしぐち ごよう)、訳者は現代国語学の基礎を確立した上田万年(うえだ かずとし)である。

実は、あの本です その3

73 おほかみ


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73 おほかみの画像

7

今は、サンタクロースです

74 さんたくろう

進藤信義 著 教文館 明治33(1900)年【特45-90】

74 さんたくろうの画像デジタルコレクション

展示資料は日本で最初のサンタクロースの絵を収録した書物と言われているもの。本文には、サンタクロースのことが「北國の老爺 三太九郎」と記されている。展示箇所の挿絵は、トナカイのそりに乗る姿ではなく、ロバと思われる動物の横を歩く姿で描かれている。

今は、アリスです

75 愛ちやんの夢物語

ルイス・キャロル 著 丸山英観(薄夜)訳 内外出版協会 明治43(1910)年【32-441】

75 愛ちやんの夢物語の画像 拡大画像
デジタルコレクション(白黒)

展示資料は原作の全文を忠実に翻訳した点において、最初の「不思議の国のアリス」である。アリスは、日本人のような「愛ちゃん」という名前で登場する。挿絵は、原作中に見られるジョン・テニエルのものである。展示箇所は、チェシャ猫との会話シーンである。

今は、ミッフィーとも呼ばれています

76 ゆきのひのうさこちゃん


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76 ゆきのひのうさこちゃん

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鬼太郎初登場!

77 「幽霊一家 墓場の鬼太郎」(水木しげる 作)

妖奇伝 2 兎月書房 昭和35(1960)年【Y16-3113】

水木しげるの「鬼太郎」シリーズは、紙芝居で昭和29(1954)年に「墓場鬼太郎」として登場した。漫画本としての初登場は昭和35(1960)年に発売された貸本漫画『妖奇伝』第1巻である。展示資料は『妖奇伝』第2巻の「幽霊一家 墓場の鬼太郎」のタイトルページ、鬼太郎が土の下から手を出す場面である。

鬼太郎の初登場―貸本漫画―

1950

アンパンマン初登場!

78 「こどものえほん⑩アンパンマン」(やなせたかし えと文)


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アトム初登場!

79 「鉄腕アトム」(手塚治虫 〔著〕)

少年 7巻4号 光文社 昭和27(1952)年4月【Z32-375】

おなじみの鉄腕アトムは、『少年』6巻5号(昭和26(1951)年4月)から1年間連載された「アトム大使」の脇役時代を経て、展示の号から「鉄腕アトム」の主人公として活躍した。昭和38(1963)年には、アニメ放映も始まった。これは国産テレビアニメの連続放映の始まりでもある。

ドラえもん初登場!

80 「ドラえもん」(藤子不二雄〔著〕)

小学一年生 25巻11号 小学館 昭和45(1970)年1月【Z32-353】

81 「ドラえもん」(藤子不二雄 〔著〕)

小学二年生 25巻11号 小学館 昭和45(1970)年1月【Z32-359】

82 「ドラえもん」(藤子不二雄 〔著〕)

小学三年生 24巻10号 小学館 昭和45(1970)年1月【Z32-364】

83 「ドラえもん」(藤子不二雄 〔著〕)

小学四年生 48巻10号 小学館 昭和45(1970)年1月【Z32-372】

昭和45(1970)年1月、『よいこ』『小学館の幼稚園』『小学一年生』『小学二年生』『小学三年生』『小学四年生』の6誌で、藤子不二雄「ドラえもん」の連載が始まった。6誌それぞれに異なるストーリーを掲載している。ドラえもんの体格がのちの作品とは大きく違っている点も特徴的である。