少なくとも自分なら借りられない… 本の並び方で利用の形跡を見つける 誰も読まない本が並んでいるよりも 埼玉県飯能市の県立飯能高校の図書館には、﹁貸出記録﹂をとらない本が約60冊あります。図書館としては、蔵書を管理する意味で貸出記録をとらないと困ってしまうはず。返却されないリスクだってあります。それなのに、あえてそれをしない60冊とはどんな本なのか、図書館の整備や生徒たちの情報収集のサポートをする、主任司書の湯川康宏さんに聞きました。 死角にある﹁あなたをまもる本﹂ その60冊は、貸出カウンターのほぼ死角になっている﹁あなたをまもる本﹂のコーナーにあります。 棚を見ると﹁いじめから脱出しよう!﹂︵玉聞伸啓、小学館︶や﹁生理ちゃん﹂︵小山健、KADOKAWA︶、﹁みんなのH﹂︵河野美香、講談社BOOK倶楽部︶といった本が並びます。 いじめや性にまつわる本を集めたこのコーナーの本。貸出記録をとら