テクニカル
テクニカル︵Technical︶は、民生用ピックアップトラックなどの車体ないし荷台に銃砲を据え付け、車上戦闘を可能にした即製戦闘車両のことを指す。一般に装甲を施さない。
ソマリアでのテクニカル
車体後部にZPU-1、助手席前にSG-43を装備している。車両はトヨタ・ランドクルーザー40系
この種の武装車両を﹁テクニカル﹂と呼ぶ語源は、ソマリアを発祥とする。民間の警護要員を連れていくことを拒否された非政府組織が、人員保護のため﹁技術支援助成金︵technical assistance grants︶﹂を使ってその地域の民兵をガードマンとして雇った。転じて、それが武装した人々を乗せる車両の呼び名となった[1]。テクニカル、またはバトルワゴン︵battlewagons︶[2]、ガンワゴン︵gunwagons︶[3]、ガンシップ︵gunships︶[4]などの名称で知られる。
概要
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民間の軽車両︵特にピックアップトラック︶の荷台に、重機関銃や無反動砲などの重火器を搭載した火力支援車両。ガントラックなどと同様、急造兵器の類であり、途上国の軍隊や武装集団が運用している。正規の軍用車両に比べて運用制限が大きく、正規戦︵機甲戦︶では劣る。しかし、貧困な紛争地域では強力な火力支援車両であり、また自動車の性能向上で信頼性やペイロードが向上しており、極めて安価に製造できることから、多用される。紛争では趨勢を決める存在になることすらある。
一般にテクニカルの車体に装甲戦闘車両のような装甲は無く攻撃に対して脆弱である。また荷台の銃座に座る銃手は生身で身をさらして射撃する必要があるため、攻撃にたいして防護されているとは言えない。そのため銃座に鋼鉄製の防楯が付けられることもあるが、重量増加が機動性を損なうわりに限定的な防御力しか期待できないため一般的とは言えない。
テクニカルにはこのような脆弱さがあるため、攻撃目標となる敵の軽歩兵の持つ︵携帯︶火器よりも有効射程で優越する重火器を搭載することで、遠距離から一方的に攻撃する運用法が好まれる。ある種自走砲に近い火力支援車両として運用されることが多いと言える。とはいえ紛争地帯では火力支援車両が貴重であるため市街戦や陣地攻撃に駆り出されることも多く、近接戦闘に巻き込まれて撃破されるテクニカルは珍しくない。
民生車両は安価な上に燃費も良く、特別な訓練をしなくても普通免許を取得する程度の技能があれば運転できる。バッテリーは対空銃座を動かす程度の出力を十分に確保できる。車両に搭載された武器は、小口径のものであれば十分に反動が抑制され、射撃精度が高まる。このように、被弾を前提としなければ、テクニカルの性能自体は優れている。
先進国でも、治安維持や哨戒を任務とする部隊でテクニカルを使用する事があるが、そのような任務には生存性が高いMRAPのような装甲車が用意されるため、補助的な使用にとどまっている。
小型のものは、信頼性の高い日本製ないし日本メーカー製ピックアップトラックが人気があり、大型のものはアメリカ製フルサイズライトトラックがよく使われる。紛争地帯では一般に整備体制が貧弱なため、信頼性や部品の入手性が重視される傾向がある。一般に民生品として販売されているものの、中古車などを入手して現地改造の上、使用されるが、中国の自動車メーカーの中には初めからテクニカル用途向けに製造・販売を行うメーカーがあり、一定のシェアを確保しつつある。
構造
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ピックアップトラックのような小型自動車の荷台に銃架を固定して、機関銃やロケット砲、迫撃砲、無反動砲、対空機関砲などを載せている。
多くはブローニングM2重機関銃や、ZU-23-2などを搭載して歩兵支援用途に改造される。射撃をしないときは、荷台に兵員を載せて移動することがあり、簡素なIFVとしても運用される。
ハンヴィーやVBL装甲車、軽装甲機動車のような軍用の装輪装甲車とは異なり、民間車を流用しているため、現地改造をしない限り防護機能は備わっていない。荷台で火器を操作する民兵・非正規兵の体は露出している事が多く、それは操縦士もほぼ同様であり、走行系であるエンジンや燃料タンク、タイヤなども被弾や爆発に耐える装甲化が施されていない。また、非装甲車両に武装を装備した車両であっても、それがジープやUAZ-469などのように元々軍用として設計された車両の場合はテクニカルとは呼ばれない。
近年では小銃弾を防護できるようにありあわせの鉄板を溶接して搭載した車両が多数目撃されている。当然ながら民生車両の積載量は限られているため、正面のみ、あるいはタイヤのみといった簡素なもので、本格的な防護というよりは乗員の士気向上を目的としていると思われる。
使用例
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機関銃を搭載した車両は、東ヨーロッパで初めて使用された。第二次世界大戦では、イギリスの部隊﹁Long Range Desert Group﹂が、エジプトの砂漠とチャドでの戦闘の際に使用した。
●西サハラ
サハラ人民解放軍︵ポリサリオ戦線︶が、モーリタニア︵1975年-1979年︶とモロッコ︵1975年-︶との戦闘で使用。独立支持をしていたアルジェリアは、ランドローバーのテクニカルをゲリラに提供した。
●チャド内戦︵トヨタ戦争︶
1987年の内戦は、﹃タイム﹄が﹁Toyota War︵トヨタ戦争︶﹂の通称で呼んだ。この内戦で、チャド政府軍はトヨタ自動車製のピックアップトラックに機関砲や対戦車ミサイルを搭載して運用し、反政府軍を支援していたリビア軍のT-54やT-55、T-62を撃破するなど大きな戦果を挙げた。反政府側も、トヨタ・ハイラックスを兵員輸送車代わりに使用していた。敵を撃破し、華麗に走り去っていくピックアップトラックの後姿︵テールゲート、あおり︶に記された﹁TOYOTA﹂のロゴが、見る者の記憶に残り、﹁トヨタ戦争﹂と命名されるきっかけとなった[注1]。
●ソマリア
1990年初めに発生したソマリア戦争、2006年から続いているソマリア内戦で利用。
●アフガニスタン
アフガニスタン紛争の際、ターリバーンとアメリカ陸軍特殊作戦コマンドが使用。
●イラク
イラク軍が、2003年に発生したイラク戦争で使用し、戦争終結後、イラク治安部隊と民間軍事会社が使用している。2016年頃にはISILによって多用されており、銃座を搭載したまま突撃するVBIEDとしてテクニカルが活用された。
●スーダン
ダルフール紛争でジャンジャウィード、スーダン解放軍が使用。
●チャド
2006年と2008年に起きた紛争で使用された。
●レバノン
1970年代に発生したレバノン内戦時代から現代に至るまで、様々な勢力が使用。
●リビア
2011年に発生した内戦で多数使用。ピックアップトラックに機関銃や対空機関砲、ロケット砲、航空機搭載兵装のロケット弾ポッド、無反動砲や対空ミサイル、対戦車ミサイルなどの各種兵器を搭載した車両が確認されている。ZPU-4/2/1 14.5 mm機関銃もしくはZU-23-2 23 mm連装機関砲を搭載した車両は、対空用途よりも対地攻撃用途に多用されている様子が現地からの映像で多数確認された。さらには、荷台に土台となる枠を組んでBMP-1の砲塔を搭載しているという車両も確認されている。トヨタ製のピックアップトラックが多数目撃されている。
●ウクライナ
2022年ロシアのウクライナ侵攻では、ロシア軍がドローンを投入してインフラ攻撃を盛んに行った。これらのドローンは比較的低速であったことから、ウクライナ軍はバンの後部を改造して重機関銃を搭載した対空型のテクニカルを投入した[5]。
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ロケット砲装備のテクニカル
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テクニカルに搭乗する民兵(リビア内戦)
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ZPU-2を搭載したテクニカル
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ピックアップトラックに機銃を搭載した車両
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ZU-23-2を搭載したテクニカル
登場作品
編集映画
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﹃エクスペンダブルズ3ワールドミッション﹄
主人公、バーニー・ロス率いる傭兵チーム﹁エクスペンダブルズ﹂がモガディシュで標的の武器商人ミンズことコンラッド・ストーンバンクスを狙うも失敗した直後、ストーンバンクスの一味と共に反撃に転じた彼の取引相手の武装勢力が複数を使用するが、その中の1両をバーニー達に奪われ、途中まで逃走手段に使われる。この際、運転手はリー・クリスマスが、車載機銃の機銃手はトール・ロードが務める。フロント部に三菱のマークが入っており、三菱自動車工業製のパジェロの後席以降をカットし別のピックアップトラックの荷台を後付けしたものが使われている。
﹃ザ・シューター/極大射程﹄
冒頭のエリトリアでの戦闘で、敵兵が機関銃を搭載したものを使用。なお、主人公のボブ・リー・スワガーが劇中初めて狙撃したのはテクニカルの機銃手であり、2番目は同車の運転手である。
﹃ターミネーターシリーズ﹄
﹃ターミネーター﹄
未来におけるスカイネット率いる機械軍とジョン・コナー率いる人類抵抗軍との戦闘シーンにてフェイズドプラズマ機関銃の車載型を装備したものが1両出てくる。
﹃ターミネーター2﹄
未来におけるスカイネット率いる機械軍とジョン・コナー率いる人類抵抗軍との戦闘シーンにて登場。先述のものと、車載ロケット砲を装備したものがそれぞれ複数登場する。
﹃ブラックホーク・ダウン﹄
ソマリア内戦におけるモガディシュの戦闘が舞台であり、ソマリア民兵が使用。DShKM重機関銃やM2重機関銃搭載型が頻繁に登場するほか、この内1両︵SPG-9無反動砲搭載型︶がアメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースに奪われ、ソマリア民兵指揮官モアリムへの攻撃に使われる。
﹃ブラッド・ダイヤモンド﹄
シエラレオネ内戦にて、革命統一戦線が首都フリータウン攻略戦などで使用。
﹃ランボー3/怒りのアフガン﹄
主人公、ジョン・ランボーがM2重機関銃搭載型を使用。
漫画
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﹃BLACK LAGOON﹄
ロシアン・マフィア﹁ホテル・モスクワ﹂とコロンビアマフィアが使用。
﹃Cat Shit One﹄
外伝の﹁Rat Shit Five﹂でPMCが使用。
﹃ヨルムンガンド﹄
PMC﹁エクスカリバー﹂および、テロ組織﹁新・あかつきの戦線﹂の車両として、RPD軽機関銃搭載型とM2重機関銃搭載型が登場する。﹁エクスカリバー﹂はフォード・F-150、﹁新・あかつきの戦線﹂はトヨタ・ハイラックスをそれぞれ使用している。
また、コーカサス共和国の護送部隊が、DShK38重機関銃を搭載したものを使用する。
ゲーム
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﹃ArmA: Armed Assault﹄
拡張パック﹁ArmA: Queen's Gambit﹂を導入すると、DShKM重機関銃またはPK機関銃を装備した、日産・ダットサントラックとトヨタ・ハイラックスがベースのテクニカル、計8種類が使用可能になる。
﹃ARMA 2﹄
前作の﹃ArmA: Armed Assault﹄に準じた内容で、最初から使用可能。民兵組織の主力兵器として多様な種類が用意されている。
﹃Double Clutch﹄
敵が使用。
﹃Far Cry 2﹄
敵の民兵が偵察に使用。プレイヤーも運転可能。機関銃の他にグレネードランチャーを搭載している車両もある。
﹃Just Cause﹄
フォード・F-150をベースとした車両をサン・エスペリート人民解放戦線が使用する。武装は重機関銃で、ルーフの上に据え付けている。
﹃Just Cause 2﹄
上記と同じ。
﹃Total Overdose﹄
麻薬カルテル、メキシコ軍が使用。主人公も使用可能で、ミッションでも使うことになる。
﹃エースコンバット アサルト・ホライゾン﹄
SRNがDShKM重機関銃を搭載して使用。
﹃グランド・セフト・オートV﹄
2015年3月の﹁強盗アップデート﹂で追加された。トヨタ・ハイラックスをベースにしており、DShKM重機関銃を搭載している。オンラインのみ使用可能。
﹃ゴーストリコンシリーズ﹄
﹃ゴーストリコン フューチャーソルジャー﹄
ボリビアの密輸組織のメンバーが機関銃を搭載した物を使用する他、同様の物をアンゴラから国境を越えてザンビアの難民キャンプに入り込んだ戦争犯罪人のデデ・マカバ配下の民兵が使用。本格的な装甲の無い民間車両がベースのため、装甲戦闘車両と比べて耐久力は劣る。
﹃ゴーストリコン ワイルドランズ﹄
ボリビアに本拠地を置くメキシコ発祥の麻薬カルテル﹁サンタ・ブランカ﹂のシカリオ︵殺し屋、構成員︶や、カルテルの力に屈して黙認する道を選んだボリビア政府指揮下の軍事警察部隊﹁ユニダッド﹂が使用。いずれもM134 ミニガンを搭載している。また、カルテルや政府と対立状態にある反乱軍﹁カタリス26﹂も彼らから鹵獲した物を使用している他、プレイヤー側も奪って使用することが可能。なお、劇中では武装していない普通のピックアップトラックも登場するが、武装の有無に関係なく全て﹁ピックアップ﹂という名称で統一されている。また、一部のピックアップトラックには車体後部に﹁NAKAHAWA﹂と記されているので、日本製である模様。
﹃コール オブ デューティシリーズ﹄
﹃CoD4﹄
M2重機関銃を搭載したものをロシア超国家主義派が使用。プレイヤーは使用できないが、DS版では主人公も使用できる。
﹃CoD:MW2﹄
M2重機関銃を搭載したものを民兵が使用。﹃CoD4﹄とは異なり、プレイヤーも使用可能。
﹃CoD:MW3﹄
M2重機関銃を搭載したものが登場し、一部ミッションで主人公が使用することになる。
﹃CoD:BO2﹄
M2重機関銃を搭載したものをムジャーヒディーン・PMCが使用。プレイヤー使用可能。
﹃CoD:BO3﹄
重機関銃やグレネードランチャーを搭載したものを54イモータルが使用する。
﹃CoD:AW﹄
KVAが使用する。
﹃コマンド&コンカー ジェネラルズ﹄
GLAが使用。
﹃ターミネーター・サルベーション﹄
序盤にジョン・コナーらが搭乗。M2重機関銃を搭載する。ただし、これらのテクニカルは鉄板などで準装甲車レベルの防弾対策が施されている。後に1両がT-600に強奪される。
﹃大戦略シリーズ﹄
現代大戦略シリーズにて﹁武装ピックアップ﹂﹁火力支援ピックアップ﹂の名称で登場。
﹃バトルフィールドシリーズ﹄
﹃BF2﹄
拡張パック﹁スペシャルフォース﹂に登場。一部マップで荷台にM2重機関銃、助手席にRPK軽機関銃を搭載したものを使用可能。
﹃BF2MC﹄
﹃BF3﹄
キャンペーンにのみKord重機関銃を搭載して登場し、PLRが使用する。
﹃BF4﹄
キャンペーンでアメリカ軍が使用する。
﹃マーセナリーズ﹄
ロシアン・マフィアが使用する。12.7mm重機関銃搭載型、対戦車ロケット砲搭載型、40mm グレネードランチャー搭載型の3種類が存在する。
﹃マーセナリーズ2ワールド イン フレームス﹄
ユニバーサル石油と海賊が所有。
﹃メダル・オブ・オナー﹄
ターリバーンとアメリカ軍が使用。プレイヤーも一部ミッションで利用可能。
﹃メタルサーガ ニューフロンティア﹄
特殊クエストでプレイヤーに配布される。戦車に比べ移動速度で勝る反面、初期武装は貧弱だが戦車より道具枠が多く、しかも、改造で砲塔を搭載する事ができるので特殊砲弾を使用した賞金首戦では並の戦車以上の戦力になる。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “Guerrilla Trucks: Why rebels and insurgent groups the world over love the Toyota Hilux pickup as much as their AK-47s”. Newsweek. (2010年10月14日) 2010年10月25日閲覧。
- ^ Somali Warlords Moving Gunwagons from Mogadishu Archived 2007年9月29日, at the Wayback Machine. Somalia News Update
- ^ Somalia transitional government soldiers keep watch from a battlewagon over the parliament at Baidoa in November 2006. AFP Photo
- ^ Making a killing The Times
- ^ “急増するドローン攻撃に対抗 ウクライナの「独自兵器」とは 「8割撃墜」”. 産経新聞 (2022年11月12日). 2022年12月24日閲覧。
参考文献
編集- 1975-2005 30 Years of military vehicles in Lebanon, by Samar Kassis, 2006, ISBN 9953-0-0705-5,
- Military vehicles in Lebanon 1975-1981, by Samar Kassis, TREBIA Publishing, ISBN 978-9953-0-2372-4,
関連項目
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●武器輸出三原則
●不正規戦争
●非対称戦争
●ゲリラ
●内戦
●軍用車両
●ガントラック - 軍の輸送用トラックに装甲と軽武装を施した車両。正規軍の補給部隊が自前の輸送用トラックを現地改修して製造する。
●タチャンカ - 馬車に機関銃を装備した即製戦闘車両。主にロシア内戦で運用された。
●サンドイッチ装甲車 - 軍用の輸送トラックに中空装甲板を装着し機関銃などを搭載した即製装甲戦闘車両で、イスラエル国防軍が第一次中東戦争で使用した。
●ベスパ 150 TAP - フランスの空挺部隊で使用された、スクーター︵ベスパ︶にM20 75mm無反動砲を搭載した即製戦闘車両。
●CUCV - アメリカ軍が、民生品のピックアップトラックを軍用車両として制式採用している車種の総称。
●ナルコタンク - メキシコの麻薬カルテルが既存のSUVやトラック、ピックアップに装甲や武装を追加して改造した即製戦闘車両。
●ボグハマール - プレジャーボートに重火器を装備した﹁海のテクニカル﹂。イラン・イラク戦争でイラン革命防衛隊がスウェーデンのボグハマール・マリンから入手したボートを武装小艇に転用して通商破壊をした事︵いわゆる﹁タンカー戦争﹂︶からの俗称。以降、海賊やテロ組織が使用する武装小艇もこのように呼ばれるようになった。能力は低いものの、非武装の商船にとっては十分に脅威であり︵とくに多数の艇団によって標的を攻撃・包囲する﹁群れ﹂戦術など︶、大型の軍艦では機銃装備による近接防衛の必要性を再認識させることとなった。
外部リンク
編集- Somali Technicals and AFV Photos - ウェイバックマシン(2009年6月21日アーカイブ分)