ラリー・モンテカルロ: Rallye Automobile Monte Carlo)は、モナコ公国を中心に行われる世界ラリー選手権 (WRC) のイベント。1911年より行われている、ラリー競技の雛形となった歴史的イベントである。

ラリー・モンテカルロ
Monte Carlo Rally
状況 平常
種類 世界ラリー選手権
頻度 毎年
会場所在地 モナコ, フランス
初回開催 1911年
1999年大会

概要

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1911年大会のポスター

F1Automobile Club de MonacoACM5001911

124WRC[1]1996WRC1WRC2W2L20092011ACMWRC (IRC) 2012WRC[1]

1,000 km48[2]:FIAACM1980SSWRC1995[3]1997[2]

特徴

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沿/西300 km2360SSGP19642007GP使SS殿



SSCol de TuriniSisteron Col de BrausNight of the Long Knives

歴史

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発祥

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初代優勝者Henri Rougierと愛車テュルカ・メリー 25HP

1900[4]115.525km/h100km

1911123181,020km (Henri Rougier) 1,800km191221913191410

モータースポーツイベントとしての成長

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1934年出場車フォードV8

192431302.0L4

19251423240CV22,4003,900km

1927[5]

1930S (Invicta) 1931193221935V8 (Ford Model B (1932)) 193219343

193910

復興変化の中の復活

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101949

194920419511954GP195590 (Sunbeam-Talbot 90) 19

ワークス・チームの台頭

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1963年に投入されたミニ・クーパー

1950
 
196396 

FF96220SEDS19621963ACMFF使FF

BMCMk196019621963BMC[6]

S19641965BMC1967196612ACM[7]FFRR201980[8]

スポーツカー時代到来

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196241964GP1965SS200km1966FIAJACMSS

911A1101968911T1-2BMC35BMC退

1969SS408km911S196819703731-21971914/623155A11061-2-3

19721968[9]HFWRC19731.8L1-2-35

1973調197411975

1960使1970[10]1970-[11]

日本のエントラントによる挑戦

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ワークス参戦 

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196519671600SSS19681969200019711973240Z

1968200091971240Z5GM1019723

19791980WRCRS

1991 GT-FOUR2000

2017TOYOTA GAZOO Racing EuropeWRC2-

プライベーターによる活躍

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1970

WRC197319751976WRC寿120019771200321979RX-7519901997SChallenge Prince Albert de Monaco[3]

1980199111WRC 6814

2006PWRC

1973年以降の優勝者

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シリーズ 優勝者 車輌
ドライバー コ・ドライバー
1973年 WRC   ジャン=クロード・アンドリュー   ミシェル・プティ (BICHE) アルピーヌ・ルノーA110 1800
1975年   サンドロ・ムナーリ   マリオ・マヌッチ ランチア・ストラトス HF
1976年
1977年   シルヴィオ・マイガ
1978年   ジャン=ピエール・ニコラ   Vincent Laverne ポルシェ・911
1979年   ベルナール・ダルニッシュ   アラン・マエ ランチア・ストラトス HF
1980年   ワルター・ロール   クリスチャン・ガイストドルファー フィアット・131・アバルト
1981年   ジャン・ラニョッティ   ジャン=マルク・アンドレ ルノー・5 ターボ
1982年   ワルター・ロール   クリスチャン・ガイストドルファー オペル・アスコナ 400
1983年 ランチア・ラリー037
1984年 アウディ・クワトロ A2
1985年   アリ・バタネン   テリー・ハリーマン プジョー・205ターボ16
1986年   ヘンリ・トイボネン   セルジオ・クレスト ランチア・デルタS4
1987年   ミキ・ビアシオン   ティツィアーノ・シヴィエロ ランチア・デルタHF 4WD
1988年   ブルーノ・サビー   ジャン=フランソワ・フォーシーユ
1989年   ミキ・ビアシオン   ティツィアーノ・シヴィエロ ランチア・デルタ インテグラーレ
1990年   ディディエ・オリオール   ベルナール・オセッリ ランチア・デルタ HF インテグラーレ 16V
1991年   カルロス・サインツ   ルイス・モヤ トヨタ・セリカ GT-FOUR
1992年   ディディエ・オリオール   ベルナール・オセッリ ランチア・デルタ HF インテグラーレ エボルツィオーネ
1993年 トヨタ・セリカ GT-FOUR
1994年   フランソワ・デルクール   ダニエル・グラタループ フォード・エスコート RS コスワース
1995年   カルロス・サインツ   ルイス・モヤ スバル・インプレッサ WRX
1996年 W2L   パトリック・ベルナルディーニ   ベルナール・オセッリ フォード・エスコート RS コスワース
1997年 WRC   ピエロ・リアッティ   ファブリツィア・ポンス スバル・インプレッサ WRC
1998年   カルロス・サインツ   ルイス・モヤ トヨタ・カローラWRC
1999年   トミ・マキネン   リスト・マニセンマキ 三菱・ランサーエボリューションVI
2000年
2001年
2002年   カイ・リンドストローム スバル・インプレッサ WRC
2003年   セバスチャン・ローブ   ダニエル・エレナ シトロエン・クサラ WRC
2004年
2005年
2006年   マーカス・グロンホルム   ティモ・ラウティアイネン フォード・フォーカスWRC
2007年   セバスチャン・ローブ   ダニエル・エレナ シトロエン・C4 WRC
2008年
2009年 IRC   セバスチャン・オジェ   ジュリアン・イングラシア プジョー・207 S2000
2010年   ミッコ・ヒルボネン   ヤルモ・レーティネン フォード・フィエスタ S2000
2011年   ブリアン・ブフィエ   ザビエル・パンセリ プジョー・207 S2000
2012年 WRC   セバスチャン・ローブ   ダニエル・エレナ シトロエン・DS3 WRC
2013年
2014年   セバスチャン・オジェ   ジュリアン・イングラシア フォルクスワーゲン・ポロ R WRC
2015年
2016年
2017年 フォード・フィエスタ RS WRC
2018年
2019年 シトロエン・C3 WRC
2020年  ティエリー・ヌービル  ニコラ・ジルスール ヒュンダイ・i20クーペWRC
2021年   セバスチャン・オジェ   ジュリアン・イングラシア トヨタ・ヤリスWRC
2022年   セバスチャン・ローブ   イサベル・ガルミシュ フォード・プーマ ラリー1
2023年   セバスチャン・オジェ   ヴァンサン・ロンデ トヨタ・GRヤリス ラリー1
2024年   ティエリー・ヌービル   マルティン・ウィダグ ヒョンデ・i20 N ラリー1
  • 1974年オイルショックの影響で開催をキャンセル。
  • 1996年は2リッターワールドカップ (W2L) として開催。

ラリー・モンテカルロ・ヒストリック

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現在、ゆかりのあった「パルクール・デ・コンサントラシオン」は「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」として1997年から受け継がれており、1955年から1980年までのモンテカルロ・ラリーに当時参戦記録のあった車両がエントリー可能で、毎年世界中のエンスージアストの手によりレストアされ集う、現代版ミッレミリア同等の競技としてカテゴライズされている。FIAヒストリック・ラリー選手権の初戦。

参戦資格

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1002011FIA[4]195525198048ACM[12]2005FIA[5]

競技形式

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13,000km2011

競技詳細

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スタート地点により走破日数が異なるコンサントラシオンを無事完走すると、第2ステージである「エタップ・クラスマン」から「エタップ・コミュン」1、2と1日ずつのスケジュールとなり、コミュン2到着直後はチュリニ峠のSSが含まれるナイトステージである「エタップ・フィナル」へとコマが進められる。ヒストリックでのグラスゴーからのスタートの場合、全行程7日間。全走行距離はゆうに3,500kmを超える。

それまでのWRCラリーラウンド上ではエタップ・クラスマンよりコマ地図が各エントラントに配布されるが、ヒストリックの場合は全ステージとも原則としてレギュラリティ・テスト区間であるZR区間(WRCでのSSにあたる)以外配布されない(これも現在は廃止されている)。

ZR区間では区間指示速度が与えられ、その区間実走時間との差分減点となり、指示速度は50km/hに近い速度からなり、SSではスタート/フィニッシュ間で車載GPSにより数か所でタイム計測が行われる。2011年のZR区間は14か所にのぼり、最長区間距離は66kmに及ぶ箇所もある。

いずれも、現地交通法規より低い指示速度を与えられている建前上、競技中は区間封鎖はされないため、不意の対向車が現れたりするところは昔ながらのルールさながらである。ただし、区間やその時の路面状態により、その指示速度が維持できないことも多く、結果的に普通のスペシャルステージのように「速い者勝ち」となることも多い。

コ・ドライバーのZR区間での役割としては常に指示速度どおりに進んでいるかを機械式トリップメーターと計算機で計算しながらの進行となり、いわゆる近年のラリーコンピューターの類は使用は許されていない。中には車体前輪に車速センサを取り付け、カーナビを堂々とつけるエントラントも見受けられるが、古き良きラリーを楽しむエントラントは社交辞令として勿論装着はしていない。

エントラント

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往年の世界ラリー選手権経験ラリードライバーレーシングドライバーからのエントラントも多く、ジャン・ラニョッティブルーノ・サビーラウノ・アルトーネンエリック・コマスブルーノ・ティリー、ヴァルター・ロールらも参戦しているため、上位層は非常にレベルの高い走りとサポートが要求される。

日本のエントラントによる参戦

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20091979RX-719792011240Z201220132014201720192020

2011()[6]調 (TE27) TE27

2012TA22TE2722013172018Rallye Monte-Carlo Historique

 1200RS(EB1)(TE27)(TA22)240Z 2000[7]

参考文献

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  • 「ラリー&クラシックス Vol.4 ラリーモンテカルロ 100年の記憶」、イデア、2011年、ISBN 9784779612060

脚注

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(一)^ 24

(二)^ 

(三)^ 19961997WRC

(四)^ 1906ACF

(五)^ 1100

(六)^ BMCADO16MG1100

(七)^ ACM

(八)^ 1980131400FR

(九)^ 1968-

(十)^ 4124280Z

(11)^ 1985037SSSS  Vol.1 Lanchia Stratos HFInterview with Key Person 1985

(12)^ N.O.

出典

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(一)^ WRC2012WRC Archived 20131215, at the Wayback Machine. - as-web.jp201164

(二)^ ACM RALLYE MONTE-CARLO HISTORIQUE Archived 2011523, at the Wayback Machine.2011511

(三)^ 1er Challenge Prince Albert de Monaco-rallybase.nl

(四)^ FIA 

(五)^ Web CG 2011512

(六)^   Archived 2011826, at the Wayback Machine.

(七)^ Club Honda Classic Le même équipage et 30 ans séparent ces photos au départ du rallye de Monte Carlo Archived 2015810, at the Wayback Machine.()2011514

関連項目

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外部リンク

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