貨幣
概説
編集貨幣の機能
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貨幣の歴史
編集経済学における貨幣
編集貨幣の価値
編集貨幣と購買力
編集貨幣はあらゆる商品の価値を統一的に表現できるため、これを逆算すれば一定の貨幣量で購買可能な商品量を表現できる。この貨幣の能力を「購買力」と呼ぶ。また一定の商品量を購買するのにどのくらいの貨幣量が必要かを調べ、これを国際比較することで数値化ができ、これを購買力平価(PPP)と呼ぶ。
貨幣と情報
編集商品の交換には、財・サービスの交換比率や買い手・売り手に関する情報が必要となる。貨幣は、この情報を入手するための費用を節約する。この情報が欠けていると、互いに相手の所有する商品を同時に欲している場合にしか交換が成立しない。このような「欲求の二重の一致」なしに交換を成立させるものとして、貨幣は商品経済の発達を進展させ、分業と交易の拡大をもたらす。また貨幣は、完全な情報を仮定するミクロ経済学では登場せず、マクロ経済学の分析対象となる[15]。
公共貨幣と債務貨幣
編集世代重複モデル
編集貨幣的成長モデル
編集マルクス経済学
編集マルクス経済学は一般的な通貨の3機能(尺度、保蔵、交換)に加え、債権債務の支払手段として信用創造された貨幣(一種の信用貨幣)、国際的な決済や支払いに用いる世界貨幣、労働価値説との関係を指摘している。
現代貨幣理論(MMT)
編集法律における貨幣
編集日本における定義
編集金銭
編集社会学における貨幣
編集社会学では、貨幣による市場における交換は、貨幣尺度で反対給付が確定している経済的交換として捉えられ、たとえば長期的な利害を共有するコミュニティの内部におけるような、相互善意を前提した反対給付が確定しない社会的交換とは対比される。
特殊な貨幣
編集離島、炭鉱などの場所や、世界各地のハンセン病療養所やコロニーなどの施設において、それぞれの用途に合わせて貨幣が発行されていた。
新しい貨幣
編集電子的、暗号化および電気通信もしくは無線通信技術の一部または全部の向上は、電子的な支払手段としての「電子マネー」(公共交通機関を利用する際に運賃などとして利用する「乗車カード」を含む)や、特定の国家による価値の保証を持たない貨幣としての「暗号通貨」の出現をもたらした。
脚注
編集- ^ a b 広辞苑 第五版 p.546
- ^ a b デジタル大辞泉
- ^ 岩田『国際金融入門』 p8
- ^ 中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社、pp.54-55
- ^ 内藤敦之『内生的貨幣供給論の再構築』日本経済評論社、pp.25-26
- ^ a b ポランニー『人間の経済1』 第9章
- ^ 黒田『貨幣システムの世界史』 p11
- ^ 『3時間でわかる経済学入門』 p24
- ^ 『3時間でわかる経済学入門 』 p25
- ^ ヒューム「貨幣について」
- ^ スミス『諸国民の富』
- ^ リカード『経済学および課税の原理』
- ^ 日本経済新聞社編 『経済学の巨人 危機と闘う』 p33
- ^ 中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社、p.58
- ^ 金谷 『貨幣経済学』
- ^ 公共貨幣. 東洋経済出版社. (2015)
- ^ Michael Mcleay, Amar Radia and Ryland Thomas 「Money in the Modern Economy: An Introduction」『Quarterly Bulletin』Bank of England, 2014a, Q1,pp.4-13
- ^ 中野剛志『富国と強兵』東洋経済新報社、pp.54-57
- ^ 藤井聡『MMTによる令和新経済論』晶文社2019年、pp.151-180
- ^ 藤井聡『MMTによる令和新経済論』晶文社2019年、pp.139-144
- ^ en:L. Randall Wray『MMT 現代貨幣理論入門』 島倉原完訳、鈴木正徳訳、東洋経済新報社、2019年、pp.110-114
- ^ en:L. Randall Wray『MMT 現代貨幣理論入門』 島倉原完訳、鈴木正徳訳、東洋経済新報社、2019年、pp.119-124
- ^ en:L. Randall Wray『MMT 現代貨幣理論入門』 島倉原完訳、鈴木正徳訳、東洋経済新報社、2019年、pp.173-179
- ^ L・ランダル・レイ『現代貨幣理論入門』東洋経済新報社2019年、p.117
- ^ 補助貨ヲ無制限ニ公納受領ノ件 - 財務省