渋滞

通常よりも走行速度が遅くなったり、通過時間が掛かってしまったり、通行量が多くなる道路状況
道路渋滞から転送)

traffic jamtraffic congestion
基幹道路における交通渋滞の一例
(2010年 ブラジリア)。

定義

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[1][2][3][4][5]

[6][7]1[8][1]20 km/h[6][2]1[6]

使[8]19603510610[3]使196136[8]

[9][10]

渋滞の悪影響

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[11][12]

[13][13]

[14][12][12]

便[15][16][15][16]

退[17]退[17]退[18]

各国・各地域における渋滞

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ルーマニアブカレストでの路面電車による渋滞の一例(2009年12月15日)。ブカレストでは、約200万人の人口に対し、150万台の自動車が登録されています。

[19]便[19]111[19][20]
 
20089

20105201311165265 km309km2010814G11010010[21]BBC2012調5[22]

世界三大渋滞

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3[23][24]

(   )

(   )

(   )

TOMTOM201633[25]

INRIX3810642016調31222[26]

米国における渋滞

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[20][27]

A&M調2004199216200246[16]

19821402004630[16]

2004A&M調9373DC67[16]

日本における渋滞

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1402012[28][29][29]

日本における定義

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 [30]

  20 km/h

  40 km/h[4]

20 km/h30 km/h[31][32]80 km/h[31]

総距離の長い渋滞

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発生日時 最後尾 先頭 延長 備考
1995年12月27日 名神高速道路 秦荘PA
滋賀県愛荘町、現・湖東三山PA)
東名高速道路 赤塚PA
愛知県豊川市
154 km 日本の渋滞最長記録
滋賀県~愛知県でのゲリラ豪雪による通行止めの影響
1990年8月12日 中国自動車道 山崎IC
兵庫県山崎町
名神高速道路 瀬田西IC
(滋賀県大津市
135 km
1995年8月11日 名神高速道路 竜王IC
(滋賀県竜王町
中国自動車道 福崎IC
(兵庫県福崎町
129 km 名神・中国道の下り車線で、お盆休みの帰省の影響[33]
1995年5月2日 東北自動車道 東北自動車道 126 km 東北道の下り車線で、ゴールデンウィークの行楽客の影響[33]
1994年8月13日 関越自動車道 水上IC
(群馬県水上町
関越自動車道 川越IC
(埼玉県川越市
122 km
2006年8月 東北自動車道 那須高原SA
(栃木県那須町
東北自動車道 館林IC
(群馬県館林市
113 km

高速道路における渋滞の多発地点

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2014年国土交通省では、日本全国の高速道路において収集した各種交通データを活用し、日本全国の高速道路の渋滞ワーストランキングを発表している[34]。以下に、年間ワースト10を挙げる。

  1. 東名高速道路 上り 海老名JCT - 横浜町田IC
  2. 東名高速道路 上り 秦野中井IC - 厚木IC
  3. 東名高速道路 下り 横浜町田IC - 海老名JCT
  4. 中国自動車道 上り 西宮山口JCT - 宝塚IC
  5. 中央自動車道 上り 調布IC - 高井戸IC
  6. 東名高速道路 上り 東名川崎IC - 東京IC
  7. 東名高速道路 下り 豊川IC - 音羽蒲郡IC
  8. 中国自動車道 下り 中国池田IC - 宝塚IC
  9. 東名阪自動車道 上り 亀山JCT - 鈴鹿IC
  10. 東名高速道路 下り 大井松田IC - 御殿場IC

開発途上国における渋滞

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[35][36][36][36] [37]





[15]



[15]



[15]

渋滞の種類

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2[38]



[38][39]1.0[40][41][39]



[38][42]

渋滞での交通流

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[38][38] [43]





45 km





[42][42]

渋滞の原因

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[44][12][45][45][44][7]

西[46][46]40 km1[46]

一般道路で発生する渋滞

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夏祭り会場へ向かう車のために起こった片側渋滞の例

[47][48]112,000214,000

信号交差点

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[49]

3003050%100%[50]
 

[51]

有効車線数の減少

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[40]沿[40]

[12]

踏切

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[47][47][52]

事故

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[40]

見物渋滞(わき見渋滞)

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交通工学の本来の用語ではない。ドライバーが景色や看板、火事、対向車線の事故に目を奪われて脇見したりすることが走行速度の減速につながり、また停車をすることによって渋滞が引き起こされる[40]。また、わき見運転は事故の危険も伴い、こうしたドライバーが事故を起こせば渋滞をさらに悪化させることになる。

高速道路で発生する渋滞

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8[53]

NEXCO3

分岐点での渋滞

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織り込み交通の模式図

インターチェンジ(IC)ジャンクション(JCT)では流出、流入が発生するが、本線の車は流入車を入れるため、前車との車間距離を空けるために少し減速したり、追越車線に移動したりする。本線の後続車は車間距離を一定に保とうとして、詰まった車間距離を広げるために速度を先行車より落とす。これが連鎖的に続くと渋滞となる。流入車そのものも遅い速度のまま本線に合流すれば渋滞の原因となりうる。また、流出でもカーブのため40 km/h規制、対向車線からの流出合流、料金所、一般道での渋滞などによって本線まで続くことがある。 織り込み(ウィービング)とは右図のようなものを言う。

料金所による渋滞

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料金所ではノンストップで走ってきた自動車が、通行料金を支払うために一旦停止し、その精算に時間がかかるために長い車列が出来ることは珍しくない。料金所の料金収受能力を越えると、その車列がインターチェンジ内にとどまらず、本線まで伸びてくることで、本線を走行中の車両の交通を阻害するようになり、渋滞に発展する[45]

日本では、2000年頃まで渋滞の最大要因となっていたが、ETCの普及によりノンストップで料金所を通過できる車両が増えたため、ほとんど解消されている[45][54]。しかし料金所を抜けて一般道へつながる交差点や信号機でうまく自動車が流れず渋滞することもある。本線料金所では通行するすべての車が停車または減速を強いられるため、そこへ続く本線の交通量によっては渋滞が発生する。

工事・事故による渋滞

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事故渋滞発生時の電光掲示板表示例

工事や事故のため車線が減少・規制あるいは通行止めされることで渋滞になる。ときには全く動かなくなることもある。工事による渋滞はWebページやVICS等を通じて事前に公表されることがあるが、事故による渋滞は前述のケースや料金所での渋滞と違いいつどこで起こるかわからないため、予想することは困難で、VICSなどにも情報がすぐには入りにくい。車線規制が終了し交通容量が回復した後で、車線規制による渋滞列中に存在する車両がすべて通過して、渋滞解消となる。

山間部による渋滞

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3 %100 m3 m



[55]

サグ部と上り坂による渋滞

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サグ部の一例
名神高速道路 高槻BS付近)

V[45]2 - 3%[48][56][57][48]

調調[58][59]

1[60][61]

トンネルによる渋滞

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2[60][59][62]

[63]

[60]

渋滞対策

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[64][47][65]

[66][47][67]

Transportation Demand ManagementTDM調[68]調TDM[68]TDM[69]

TDMIntelligent Transport SystemITS[70]ITS使[70]ITSVICSETCAHSITS[70]

AI[18][18]

AI[18]

道路の拡幅・新規整備

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122[47][71][71]

723 km/h32 km/h[72]43[73]

信号制御

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矢印信号は、交差点における右左折車両の渋滞緩和に役立てられている。

[74][74]調[74]

[71]4[71][71]

[75]

平面交差

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[76][76][77]

立体交差

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立体交差点の例(栃木県道20号の久保田跨道橋)

[78][47][79][47]

8 km/h19 km/h[80]

路上駐車

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[81]63/4調[81][82][83]

LED発光パネル

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NEXCO調77[84]NEXCOLED[84]LED201122100m 800m5030[84]NEXCO[84][85]NEXCO[86]

渋滞税

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イギリスロンドン市では2003年、特定地区への車両乗り入れ時に課税するコンジェスチョン・チャージ(渋滞税)を導入した結果、交通量が20%減少し、渋滞遅延時間も30%減少した[87]

ナンバープレートを利用した流入制限

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3696-104-7[88]

渋滞吸収運転

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2009年警察庁日本自動車連盟が共同で、中央自動車道小仏トンネルで8台の車を車間距離を40 m空けて一斉に走行させた結果、平均時速が実施前の55 km/hから80 km/hに回復したという実験結果が出ている[89]。これは車間距離を詰め過ぎると後ろの車が前の車に反応することによってスピードが落ちるためで、距離を40 m空けることで防ぐことができる[90]

渋滞予測カレンダー

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1987NEXCO[91][91]8[91]

脚注

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注釈

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(一)^ 

(二)^ 20 km/h0 km/h0 km/h < 20 km/h

(三)^ 196919601970

(四)^ 40 km/h[6]

出典

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(一)^  2015, p. 8.

(二)^  2005, p. 9.

(三)^  2018, p. 151.

(四)^  2005, p. 3.

(五)^  2005, p. 5.

(六)^ abcd 2001, p. 184.

(七)^ ab 2015, p. 205.

(八)^ abc 2001, p. 180.

(九)^ . . 2017412021112

(十)^  , , AISB37022014I_948-I_953doi:10.2208/jscejoe.70.I_948NAID 130004697411 

(11)^  2003, p. 6.

(12)^ abcde 2015, p. 196.

(13)^ ab 2003, p. 11.

(14)^  2003, p. 12.

(15)^ abcde. . 201881

(16)^ abcde2007

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(18)^ abcdSimon Heslop (2014-01-01). Driver boredom: Its individual difference predictors and behavioural effects (). Transportation Research Part F: Traffic Psychology and Behaviour 22: 159169. doi:10.1016/j.trf.2013.12.004. ISSN 1369-8478. https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1369847813001332. 

(19)^ abc 2005, p. 141.

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(23)^   2017ISBN 9784292001464 

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(25)^ 2 調.  (2017223). 2018828

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(28)^  2015, p. 2.

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(34)^ . . 20216132018828

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参考文献

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 !︿KAWADE200521ISBN 4-309-49566-4 

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20182018530ISBN 978-4-905990-88-8 



PDF26820158-11 

PDF268201512-15 

 PDF268201520-23 

PDF268201524-27 



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関連項目

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外部リンク

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