「ワタツミ」の版間の差分
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2014年10月18日 (土) 21:24時点における版
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ワタツミ・ワダツミ︵海神・綿津見︶とは海の神のこと、転じて海・海原そのものを指す場合もある。
﹁ワタ﹂は海の古語、﹁ツ﹂は﹁の﹂、﹁ミ﹂は神霊の意であるので、﹁ワタツミ﹂は﹁海の神霊﹂という意味になる[1]。
記紀
﹃古事記﹄は綿津見神︵わたつみのかみ︶、綿津見大神︵おおわたつみのかみ︶、﹃日本書紀﹄は少童命︵わたつみのみこと︶、海神︵わたつみ、わたのかみ︶、海神豊玉彦︵わたつみとよたまひこ︶などの表記で書かれる。
神生み
日本神話で最初に登場するワタツミの神は、オオワタツミ︵大綿津見神・大海神︶である。神産みの段で伊弉諾尊 ︵伊邪那岐命・いざなぎ︶・伊弉冉尊 ︵伊邪那美命・いざなみ︶二神の間に生まれた。神名から海の主宰神と考えられている。﹃記紀﹄においてはイザナギは素戔嗚尊︵須佐之男命・すさのを︶に海を治めるよう命じている。
イザナギが黄泉から帰って禊をした時に、ソコツワタツミ︵底津綿津見神︶、ナカツワタツミ︵中津綿津見神︶、ウワツワタツミ︵上津綿津見神︶の三神が生まれ、この三神を総称して綿津見神と呼んでいる。この三神はオオワタツミとは別神である[1]。この時、ソコツツノオノミコト︵底筒男命︶、ナカツツノオノミコト︵中筒男命︶、ウワツツノオノミコト︵表筒男命︶の住吉三神︵住吉大神︶も一緒に生まれている。また、綿津見神の子のウツシヒカナサク︵宇都志日金析命︶が阿曇連︵阿曇氏︶の祖神であると記している。
山幸彦と海幸彦
山幸彦と海幸彦の段では、火照命又は火須勢理命︵海幸彦︶の釣針をなくして困っていた火遠理命︵山幸彦︶が、塩土老翁の助言に従って綿津見大神︵豊玉彦︶の元を訪れ、綿津見大神の娘である豊玉姫と結婚している。二神の間の子であるウガヤフキアエズはトヨタマヒメの妹である玉依姫に育てられ、後に結婚して神日本磐余彦尊︵神倭伊波礼琵古命・かむやまといわれひこ︶らを生んでいる。綿津見大神の出自は書かれていないが、一般にはオオワタツミと同一神と考えられている。
ワタツミを祀る神社
- 志賀海神社- 福岡県福岡市東区志賀島 総本社
- 綿津見神社・海神社- 全国各地
- 志賀神社- 福岡県糟屋郡粕屋町鎮座
- 風浪宮- 福岡県大川市酒見鎮座
- 渡海神社- 千葉県銚子市鎮座
- 穂高神社- 長野県安曇野市穂高鎮座
- 二見興玉神社 - 三重県伊勢市二見町鎮座
- 林神社 (明石市)- 兵庫県明石市鎮座
- 小江神社- 兵庫県豊岡市鎮座
- 田土浦坐神社- 岡山県倉敷市下津井田之浦鎮座
- 由加神社本宮- 岡山県倉敷市児島由加鎮座
- 沼名前神社- 広島県福山市鞆町後地鎮座
- 水上神社- 島根県大田市温泉津町鎮座
- 浜殿神社- 長崎県対馬市豊玉町仁位鎮座
- 高千穂神社- 宮崎県西臼杵郡高千穂町鎮座
- 鹿児島神社 (鹿児島市)- 鹿児島県鹿児島市草牟田鎮座
- 飯倉神社- 鹿児島県南九州市鎮座
出典
関連項目