下村宏

下村宏︵しもむらひろし、明治8年︵1875年︶5月11日 - 昭和32年︵1957年︶12月9日︶は、明治・大正・昭和期の官僚、新聞経営者、政治家。玉音放送の際の内閣情報局総裁であり、ポツダム宣言受諾の実現に尽力したことでも知られている。拓殖大学第6代学長。和歌山県出身。息子に劇団東演を主宰した演出家下村正夫︵1913－77年︶がいる。

略歴

第一高等学校卒業後、 ●明治31年︵1898年︶ - 東京帝国大学卒業、逓信省入省 ●大正2年︵1913年︶ - 逓信省為替貯金局長 ●大正4年︵1915年︶ - 台湾総督府民政長官 ●大正8年︵1919年︶ - 台湾総督府総務長官 ●大正10年︵1921年︶ - 朝日新聞社入社 ●昭和5年︵1930年︶ - 朝日新聞社副社長 ●昭和12年︵1937年︶ - 貴族院議員 ●昭和18年︵1943年︶ - 日本放送協会会長 ●昭和20年︵1945年︶ ●国務大臣︵内閣情報局総裁︶就任 ●拓殖大学学長就任

歌人

和歌山県串本町潮岬の下村宏歌碑

下村宏は歌人としても知られ、下村海南の名で多くの作品を著している。

玉音放送

昭和20年︵1945年︶8月15日正午、昭和天皇による玉音放送に際し、情報局総裁として本放送の前後に言葉を述べた。

著作等

著書 ●﹃新聞に入りて﹄日本評論社、1926年 ●﹃人口問題講話﹄朝日新聞社朝日常識講座第1巻、1928年 ●﹃終戦秘史﹄大日本雄弁会講談社、1950年、講談社学術文庫、1985年　 ●﹃我等の暮し方考え方﹄　池田書店、1953年　　ほか多数講演 ●﹁新聞の功罪﹂(1925年3月、東京放送局より放送) 社団法人東京放送局編﹃ラヂオ講演集第一輯﹄日本ラジオ協会、1925年11月、23～30頁