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「寝室」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2013年9月}}

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[[Image:Shakertown Bedroom 2005-05-27.jpeg|thumb|250px|right|寝室]]

[[Image:Bedroom with marine puzzles on wall.jpg|thumb|250px|right|寝室]]

'''寝室'''(しんしつ、{{Lang-en-short|bed room}})は、[[住宅]]([[住居]])において[[睡眠]]をとるための部屋。寝間(ねま)ともいう。


== 概要 ==

西洋では[[寝具]]は[[ベッド]]に決まっているが、中国ではベッドを使う人もいるし床に毛布などを敷いて寝る人もおり、日本でもベッドを使う人も[[布団]]を使う人もいるので様式はさまざまである。



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また[[夫婦]]が[[性行為|性的]]な[[コミュニケーション]]を営む寝室又は婦人の寝室のことを閨房(けいぼう)と呼ぶこともある。


== 欧米の寝室 ==

英語ではbed roomという。欧米ではベッドを置くと決まっている。


置かれるベッドの数はさまざまで、子供の時期や青年期はシングルベッド(やセミダブルベッド)を1台置くのが基本で、兄弟(姉妹)の人数並べることもある。


夫婦の寝室は、アメリカではダブルベッドを置くことが基本だが、セミダブル2台、あるいはセミダブル1台+シングルベッド1台という置き方が無いわけではない。

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ファイル:Shakertown Bedroom 2005-05-27.jpeg|寝室

ファイル:Tidy bedroom - Greenbank May 1984.jpg|寝室

ファイル:Attic bedroom.jpg|屋根裏の寝室(アイスランド)

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===欧米での歴史===

[[中世]]ヨーロッパでは、一般庶民の寝室は狭くて簡素で、素朴な木製のベッドに藁で作った簡素なマットレスを置いてその上に布を敷くことが一般的だった。それに対して、貴族の寝室は広くて豪華でしばしば豪華なベッドや布団が用意されていた(下の写真も閲覧のこと)。


[[イギリス]]の[[ビクトリア朝]]時代の大きなお屋敷では、女性(妻)の寝室と男性(夫。ジェントルマン)の寝室は、着替え用の部屋経由で互いにつながっていて、行き来できることが一般的だった<ref>Yorke, Trevor (2005) ''The Victorian House Explained''. Newbury: Countryside Books {{ISBN|9781846748233}}; p. 105</ref>。


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Clos Lucé castle - Leonardo's room.jpg|[[クロ・リュセ城]]の寝室([[レオナルド・ダビンチ]]がフランス王に招かれて晩年を過ごした時の寝室)

Room of Diane in the Castle of Chenonceau.jpg|フランス、シュノンソー城のディアーヌの寝室

King's room in the Chambord Castle 01.jpg|フランス、[[シャンボール城]]の王の寝室

File-Schalcken, Godfried - A Candlelight Scene- A Man Offering a Gold Chain and Coins to a Girl Seated on a Bed - c. 1665 - 70.png|[[ろうそく]]が灯る寝室で女性に贈り物をする男性(1665年の[[油絵]])

2nd Floor East Room Suit on Bed.jpg|アメリカ、[[ハースト・キャッスル]]の2階の東の間の寝室

American homes and gardens (1913) (14598413089).jpg|アメリカの寝室(1913年、「アメリカンホームズ&ガーデンズ」という雑誌に掲載された写真)

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== 日本の寝室 ==

[[Image:Japanese bedroom.jpg|thumb|250px|right|畳の上に布団を敷いた寝室]]

[[Image:Japanese bedroom.jpg|thumb|250px|right|畳の上に布団を敷いた寝室]]

[[戦後]]の日本では寝室にベッドを置くことがかなり一般的になっている<ref name="NihonDaihyakkazensho">日本大百科全書【寝室】</ref>。ベッドを使うと想定して作られた寝室は、和式と比べてやや広く設計される。寝室の広さは、ダブルベッドを置く場合は最低でも4.5帖は必要。ベッド方式の寝室のメリットは、就寝や起床するたびに寝具をたたんだり押し入れに片付けなくても済むことである。

'''寝室'''(しんしつ)は[[住宅]]もしくは[[住居]](じゅうきょ)で[[睡眠]]と休息に充てられる部屋のことである。寝間ともいう。日本では[[建築基準法]]で[[居室]]に分類される。


伝統的な[[日本家屋]]に特有の[[畳]]を敷き詰めた[[和室]]を寝室に使う場合、畳の上に敷[[布団]]と掛け布団を敷く。畳敷きの寝室のメリットは、睡眠しおえたら、布団をたたんで押入れなどに仕舞うことができ、日中はその空間を他の目的に有効活用することもできることである。


===日本国内の歴史===

[[日本列島]]に人類が居住し始めた[[日本の旧石器時代|旧石器時代]]では、[[遺跡]]から建築物[[遺構]]が検出されること自体が極めて稀なため、寝室の実態については良く解っていないが、遊動生活をしつつ[[テント]]状の簡易な建築に寝泊まりしていたと考えられている{{Sfn|堤|2009|pp=28-29}}{{Sfn|堤|2009|pp=68-71}}。[[縄文時代]]以降、寝る場所となったのは主に[[竪穴建物]]や[[平地建物]]であったと考えられている<ref name="NihonDaihyakkazensho" />。


[[近世]]の[[書院造]]では「御寝間」「御休息」などと呼ばれ、[[農家]]では「納戸」と呼ばれた<ref name="NihonDaihyakkazensho" />。民家では、近世でも寝室は壁で囲まれた閉鎖的な納戸で、そのような様式が明治に入っても続いていた<ref name="NihonDaihyakkazensho" />。


[[明治時代]]以後は「寝間(ねま)」「寝室」「ベッドルーム」などと呼ばれている<ref name="NihonDaihyakkazensho" />。子供部屋がある場合は、その部屋は勉強場所・遊び場所・寝る場所と多目的に使われるので、寝室でもあるが寝室とは呼ばず子供部屋と呼ぶのが普通である<ref name="NihonDaihyakkazensho" />。


===寝室と日本の法規===

日本では[[建築基準法]]で[[居室]]に分類される。


== 中国の寝室 ==

中国の寝室はベッドを置く場合と床に直接寝る場合の両方がある。中国では都市部と農村部で国民の住民登録が2分されていて生活様式や経済水準がかなり異なっているので、寝室の様式も異なる傾向がある。都市部住民や現代的な家庭ではベッドを配置することが一般的で、都市部では高層マンションやアパートメント住宅での生活が一般的なので、寝室の広さは10-20平方メートル程度が一般的。


一方、農村部などでは、床に直接寝ることが好まれており、敷物や毛布などを使用して寝る人が多く、農村部では一戸建ての住宅が多く、(貧困層の家ではさほどではないが)富裕層の住宅では寝室の広さは20-30平方メートル程度の広さがあることもある。


なお中国では、寝室の家具の配置に[[風水]]が考慮されることが結構ある。風水では「寝室の家具の配置が人々の健康や幸福に影響を与える」と説くので、寝室のベッドや家具の配置について配慮する人が中国では多い。


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吕思勉故居 寝室陈列.jpg|中国大陸の寝室の例

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== 他 ==

これは当記事ではなく【睡眠】の記事に書くほうがよい。寝室が室内でありながら相反して野外に[[ハンモック]]を掛けて寝る場合もある。通年、降雨の無い温暖な地方に寝室天井部の無い住空もあり清らかな夜空を目にしながらゆっくりと睡眠にいたることが出来る。大変に優雅で[[長寿]][[民族]]の存在は見逃せない。


{{要出典範囲|[[無意識]]や文化的背景に影響される就寝行動と寝室の在り方を、[[就寝形態]]という観点で[[文化人類学]][[教育社会学]]的に比較検証する[[研究]]もある。|date=2023年3月}}

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== 歴史 ==

[[寝具]]は、それぞれの文化圏において違いがある。必ずしもベットがある部屋とは限らない。伝統的な日本の[[家屋]]に特有の[[畳]]を敷き詰めた部屋、和室(わしつ)の場合[[ベッド]]の代わりに[[畳]]の上に敷[[布団]]と掛け布団を敷き睡眠時に寝室としての用途を整えることもある。また[[夫婦]]が性的な[[コミュニケーション]]を営む寝室のことを閨房(けいぼう)と呼ばれることもある。寝室の広さは、ダブルベッドを置く場合最低でも4.5帖は必要。

古代エジプトの王家の寝室にはベッドが置かれていた。



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歴史上最も有名な寝室では、[[オデュッセウス]]が作った寝室だろう。これは、婚礼に際して、[[オリーブ]]の大樹を切倒し、その切り株をくり貫きベッにした。それを中心に住まいが作られた。

File:QueenHetepheres Bed-FuneraryFurniture MuseumOfFineArtsBoston.png|古代エジプトの女王のベッド

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==脚注==

寝室が室内でありながら相反して野外に[[ハンモック]]を掛けて寝る場合もある。通年、降雨の無い温暖な地方に寝室天井部の無い住空もあり清らかな夜空を目にしながらゆっくりと睡眠にいたることが出来る。大変に優雅で長寿な民族の存在は見逃せない。

{{脚注ヘルプ}}

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==参考文献==

無意識や文化的背景に影響される就寝行動と寝室の在り方を、[[就寝形態]]という観点で文化人類学、教育社会学的に比較検証する研究もある。

*{{Cite book|和書|last=堤|first=隆|title=ビジュアル版・旧石器時代ガイドブック|publisher=新泉社|series=シリーズ「遺跡を学ぶ」別冊第2巻|year=2009|date=2009-08-25|isbn=9784787709301|ref=harv}}



== 関連項目 ==

== 関連項目 ==


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寝室

: bed room

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西使使使




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bed room

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欧米での歴史[編集]




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日本の寝室[編集]

畳の上に布団を敷いた寝室

[2]使4.5

使

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()[2]使[2]

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210-20

使20-30



歴史[編集]

古代エジプトの王家の寝室にはベッドが置かれていた。

脚注[編集]

  1. ^ Yorke, Trevor (2005) The Victorian House Explained. Newbury: Countryside Books ISBN 9781846748233; p. 105
  2. ^ a b c d e f 日本大百科全書【寝室】
  3. ^ 堤 2009, pp. 28–29.
  4. ^ 堤 2009, pp. 68–71.

参考文献[編集]

  • 堤, 隆『ビジュアル版・旧石器時代ガイドブック』新泉社〈シリーズ「遺跡を学ぶ」別冊第2巻〉、2009年8月25日。ISBN 9784787709301 

関連項目[編集]