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[[File:Rissei elementary school1.jpg|thumb|昭和22年の通知票]] |
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⚫ | '''通知表'''(つうちひょう)は、[[学校]]等が[[幼児]] |
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[[File:Rissei elementary school2.jpg|thumb|昭和22年の通知票]] |
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== 概要 == |
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通知表には、教科の成績や生活の記録などが記載され |
[[日本における学校]]の通知表には、教科の成績や生活の記録などが記載される。名称は各学校によっては、'''通知表'''のほか'''通信表'''、'''通知簿'''、'''通信簿'''などと呼称したり、﹃'''のびゆく子'''﹄﹃'''あゆみ'''﹄﹃'''かがやき'''﹄﹃'''のびゆくすがた'''﹄のようなタイトルをつけたりしていることもある。
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法定表簿である[[指導要録]]とは異なり、その作成は学校の任意である。したがって、通知表を発行しない学校も存在する。一例として、[[神奈川県]]の[[茅ヶ崎市立香川小学校]]では、児童の多くにとってモチベーションを高めることにつながっていないなどとして2020年に廃止を決め、代わりにノートやプリント、提出物への丁寧なコメント、児童本人や保護者とのこまめな会話などにより評価を伝えるようにしているが、保護者からは否定的な反応も多いという<ref>[https://www.asahi.com/articles/ASR3S41HLR3BUPQJ00P.html 通知表廃止 神奈川・香川小の挑戦﹁僕は凡人﹂評定に落胆の声/教員も変化 プロ意識醸成]﹃[[朝日新聞]]﹄朝刊2023年7月31日︵教育面︶同日閲覧</ref>。
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1ページから6ページ程度のものが一般的であるが、熱心な学校では30ページにも及ぶ膨大なものを発行することもある。通知表を発行しない学校では、学期末に学級担任と保護者との面談によって通知表に代えている。 |
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== 記載内容 == |
=== 記載内容 === |
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[[幼稚園]]などの[[就学前教育]]では主に生活︵保育︶の記録が記載される。[[小学校]] |
[[幼稚園]]などの[[就学前教育]]では主に生活︵保育︶の記録が記載される。[[小学校]]、[[中学校]]、[[高等学校]]などの[[初等教育]]・[[中等教育]]では、一般に教科の成績、[[特別活動]]や[[総合的な学習の時間]]の記録、出欠の記録が記載される。
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一般に、[[教員]](多くは[[学級担任]])が以下の内容を記載する。 |
一般に、[[教員]](多くは[[学級担任]])が以下の内容を記載する。 |
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*幼児・児童・生徒の[[氏名]] |
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*[[校長]] |
*[[校長]]や[[担任]]の氏名 |
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*各 |
*各教科の[[観点別学習状況]]及び[[評定]] |
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*特別活動([[学級]]の係、[[児童会]]・[[生徒会]]活動、[[クラブ活動|部活動・クラブ活動]])の記録 |
*特別活動([[学級]]の係、[[児童会]]・[[生徒会]]活動、[[クラブ活動|部活動・クラブ活動]])の記録 |
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*総合的な学習の時間の記録 |
*総合的な学習の時間の記録 |
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*出欠の記録([[忌引]] |
*出欠の記録([[忌引]]、[[出席停止]]、[[欠席]]、[[遅刻]]、[[早退]]など) |
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*性格等の観察 |
*[[性格]]等の観察 |
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*健康状態 |
*健康状態 |
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*学級担任の |
*学級担任の所見 |
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* |
*児童の[[体位]] |
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一般的な通知表には、 |
一般的な通知表には、校長︵園長︶、学級担任、保護者の押印欄が設けられている。また、家庭からの連絡欄が設けられていることもある。[[修了証書]]を兼ねていることもあり、その場合、学年末に校長印や学校印が捺印される。各教科の[[観点別学習状況]]および評定は5を最高とする5~1の5段階評定︵A・B・Cの3段階評定、10を最高とする10~1の10段階評定も一部にある︶が一般的に使われる。
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なお、[[入学者選抜]]︵入学試験等︶について、高等学校等や大学等の入学者選抜においては、[[指導要録]]に基づいて記載・発行された |
なお、[[入学者選抜]]︵入学試験等︶について、通知表は基本的に、幼児・児童・生徒やその保護者に宛てた書類であるが、上級学校への進学の際に受験校に提出されるものとして、中学校・高等学校には[[調査書 (進学と就職)|調査書]]︵内申書︶が、小学校には報告書がある。通知表は受験時に使用することはあまりないが、一部の[[私立学校|私立中学校]]では出願時に、報告書の代用として[[中学受験#学力以外の要素|通知表のコピー]]を要求することもある。高等学校等や大学等の入学者選抜においては、[[指導要録]]に基づいて記載・発行された調査書が考査資料の一つとされ、通知表は、考査資料とはならない。
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また、﹁通知表に記される評定﹂と﹁指導要録に記される評定﹂は、同一でない場合もある。特に[[相対評価]]を行っていた時期は、﹁1﹂の評定を通知表に記して学習者の意欲を失わせるのを避けるため、指導要録に﹁1﹂と評定を記し、通知表に﹁2﹂と評定を記す場合もあった。
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=== 様式の変更 === |
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=== 歴史 === |
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==== 明治初期(明治10~20年代:1880年代) ==== |
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公立学校で通知表評価方法が相対評価から絶対評価に変更されたことにより、評価がまちまちとなった。そのため、評価の[[インフレーション|インフレ]]︵1が少なく5が多い。例えば千葉県は、相対評価時に比べ5の割合は3倍となった︶<ref name="20080506sankei">﹁ |
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1872年︵[[明治]]5年︶の[[学制]]導入により、日本の近代的教育制度が始まった。明治初期、学期ごとの試験は小学校でも厳格で、一定の成績に達しなければ落第だった。小学校の通知表は﹁定期試験採点正失表﹂﹁︵定期︶試験成績表﹂と呼ばれていた{{sfn|板倉聖宣|1989|pp=18-19}}。たとえば、明治21年の小学校2年生相当の児童の定期試験成績表の成績欄には﹁[[読書]]25点中21点で失点4、[[習字]]15点中13点で失点2、[[算術]]16点中14点で失点2﹂とあり、﹁総計101点中84.5点︵失点16.5︶﹂と厳格につけてある{{sfn|板倉聖宣|1989|p=19}}。その通知表には﹁各級毎科の点数を通計し、その10分の9以上を得るを優等とし、2分の1以上を得る者を及第、以下を落第とす﹂と取り決めも書かれていた{{sfn|板倉聖宣|1989|p=19}}。この時代の[[学籍簿]]は明治14年︵1881年︶4月の[[文部省]]の﹁学事表簿様式および取調心得﹂によれば、生徒の成績を記入するようにはなっていなかった{{sfn|板倉聖宣|1989|p=24}}。
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==== 明治33年(1900年)小学校令施行規則 ==== |
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明治32年︵1899年︶の文部省令でも学籍簿に生徒の成績を記録するようにはなっていなかった{{sfn|板倉聖宣|1989|p=25}}。しかし、明治33年︵1900年︶8月の文部省令﹁小学校令施行規則﹂で初めて学籍簿に生徒の成績を記入するようになった。第33条に﹁小学校に於いて各学年の過程の修了もしくは全教科の卒業を認むるには、別に試験を用うることなく、児童平素の成績を考査してこれを定むべし﹂と規定した{{sfn|板倉聖宣|1989|p=22}}。このときから学年ごとに﹁学業成績﹂﹁出席日数﹂﹁身体の状況﹂などが記入されるようになった。その時代の通知表は﹁甲乙丙﹂の大雑把なものだった{{sfn|板倉聖宣|1989|p=26}}。
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==== 昭和13年(1938年) ==== |
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学籍簿の規定に﹁注意事項﹂を追加し﹁学業成績中、教科目の成績は10点法により、操行は優良可の区別により記入すること﹂となった。このとき学籍簿は10点法、成績表は甲乙丙で付けられ、2種類の成績の付け方に分かれることとなった{{sfn|板倉聖宣|1989|p=26}}。その結果通知表も10点法でつける小学校と、従来の甲乙丙でつける学校とに別れた{{sfn|板倉聖宣|1989|p=26}}。
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==== 昭和16年(1941年) ==== |
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小学校が国民学校に改称され、学籍簿の10点法はわずか3年で廃され優良可の評語に切り替えられた{{sfn|板倉聖宣|1989|p=26}}。文部省普通科学務局長の発した﹁記入上の注意﹂には、以下のように定められた。
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*各科目の成績は、平素の状況を通じ、その修得、考察、処理、応用、技能、観賞、実践および学習態度等の各方面よりこれを総合評定し、優、良、可の区別により記入すること。
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*当該学年相応の程度に修め得たりと認めらるもの……良 |
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*良のものに比し、優れたりと認めらるもの……優 |
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*良の域に達せずと認めらるもの……可 |
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*優のうち著しく秀でたるものには、秀の評語を与えうること……秀 |
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などと定めた{{sfn|板倉聖宣|1989|pp=26-27}}。この際、﹁日本国民はすべて優秀でなければならない。不可をつけることのないように﹂と通達された{{sfn|板倉聖宣|1989|p=302}}。﹁不可﹂という否定的な評語は使用しないように配慮したのである{{sfn|板倉聖宣|1989|p=27}}。この時代まで優良可の割合は決められていなくて、クラス全員がよく出来れば全員に甲や優をやったり、丙や可をつけなくても良かった{{sfn|板倉聖宣|1989|p=28}}。
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==== 昭和18年(1943年) ==== |
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文部省国民教育局長の通達で﹁成績評定の評語の割合を都、道、府、県において制定し居るものはこれを廃すること﹂と優良可の人数の割合を独自に定める学校があることに対してこれを禁じた{{sfn|板倉聖宣|1989|pp=27-28}}。
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==== 第二次世界大戦後(1945年以降) ==== |
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学籍簿が指導要録と改称される{{sfn|板倉聖宣|1989|pp=31-32}}。アメリカ式の教育制度が持ち込まれ、成績は﹁五段階相対評価でつけるのが科学的で客観的な方法だ﹂という考えが支配的になった{{sfn|板倉聖宣|1989|p=303}}。
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==== 昭和30年(1955年) ==== |
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指導要録に学籍簿の性格を持たせるように文部省が﹁通達﹂を出した。このときの通達には子どもの成績を比較しランク付けして評価するという﹁相対評価﹂が持ち込まれた{{sfn|板倉聖宣|1989|pp=33-34}}。
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割合は﹁5﹂が7%、﹁4﹂が24%、﹁3﹂が38%、﹁2﹂が24%、﹁1﹂が7%となるように評価され、40人学級では﹁5﹂は最大3人だった<ref name=":0">{{Cite news|title=評定ミスも…通知表“絶対評価”20年のひずみ 消える手書き﹁手が回らない﹂|date=2020-02-25|newspaper=[[西日本新聞]]|author=金沢皓介・前田英男|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/586474/|accessdate=2020-02-25}}</ref>。﹁2﹂が多い状態を﹁アヒルの行列﹂と呼ぶことも<ref name=":0" />。相対評価は機械的で、児童や生徒の努力が報われないと批判があり、後の絶対評価への変更につながる<ref name=":0" />。
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==== 平成14年(2002年)以降 ==== |
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公立学校で通知表評価方法が相対評価から絶対評価に変更されたことにより、評価がまちまちとなった。そのため、評価の[[インフレーション|インフレ]]︵1が少なく5が多い。例えば[[千葉県]]は、相対評価時に比べ5の割合は3倍となった︶<ref name="20080506sankei">﹁1﹂がつかない!?公立中で通信簿の“インフレ”﹂﹃[[産経新聞]]﹄2008年5月6日付配信</ref>や、評価と生徒の学力とが一致しない状況<ref name="20080408diamond">深澤献﹁客観的な学力を伝えない絶対評価通知表に意味があるか﹂﹃[[週刊ダイヤモンド]]﹄2008年4月8日付配信</ref>が発生するようになった。さらに、学校や地域によっても評価の平均値は異なり、評価の格差が生じるようになった︵学校によって、評価平均が1違うことも︶<ref name="20080506sankei" />。言ってしまえば﹁今の通知表では、親は子どもの学力を把握できない。要するに、学校や教師は説明責任を果たしていないということだ﹂<sup><ref name="20080408diamond" />より引用</sup>といった状況となっている。
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要因としては |
要因としては |
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* 成績よりも授業中の態度などが評価されるようになり、教師の主観に左右されるようになった<ref name="20080506sankei"/><ref name="20080408diamond"/><small>(ただし、評価方法の変更により生徒をよりきめ細かく見る必要が生じたため、教師の業務負担も増加している<ref>「学校教育に関する意識調査」文部科学省 |
* 成績よりも授業中の態度などが評価されるようになり、教師の主観に左右されるようになった<ref name="20080506sankei" /><ref name="20080408diamond" /><small>(ただし、評価方法の変更により生徒をよりきめ細かく見る必要が生じたため、教師の業務負担も増加している<ref>「学校教育に関する意識調査」文部科学省(2003年6月実施)</ref>)</small> |
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* 各評価ごとの制限人数の縛りが無くなった<ref name="20080408diamond"/> |
* 各評価ごとの制限人数の縛りが無くなった<ref name="20080408diamond" /> |
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等が挙げられる。 |
等が挙げられる。 |
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もちろん絶対評価にも利点があるため、﹁絶対評価は残した方が良い﹂<ref name="20080506sankei"/>としながらも、﹁成績を甘くつければ高校入試が有利になる制度はおかしい。均一的で客観的な評価基準を徹底すべきだ﹂<sup><ref name="20080506sankei"/>より引用</sup>︵[[全日本中学校長会]]会長 |
もちろん絶対評価にも利点があるため、﹁絶対評価は残した方が良い﹂<ref name="20080506sankei" />としながらも、﹁成績を甘くつければ高校入試が有利になる制度はおかしい。均一的で客観的な評価基準を徹底すべきだ﹂<sup><ref name="20080506sankei" />より引用</sup>︵草野一紀[[全日本中学校長会]]会長︶、﹁通知表が信頼できない以上、各自治体は到達度テストを導入すべきではないか﹂<sup><ref name="20080506sankei" />より引用</sup>︵森上教育研究所所長 森上展安︶といった指摘がある。また、公立学校の中には、千葉県や[[熊本県]]など、独自に評価を補正する動きも出ている<ref name="20080506sankei" />。
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文部科学省の中央教育審議会でも、見直し検討の必要性が答申で指摘されている<ref>『幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について』文部科学省答申(2008年1月17日)</ref>。 |
文部科学省の中央教育審議会でも、見直し検討の必要性が答申で指摘されている<ref>『幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について』文部科学省答申(2008年1月17日)</ref>。 |
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教員の事務を効率化するために成績評価の電子化が進むが、計算式の設定ミスや名簿のずれなど全国的にミスが見られる<ref name=":0" />。また、所見欄の手書きが消えつつある<ref name=":0" />。 |
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通知表は基本的に、幼児・児童・生徒やその保護者に宛てた物であるが、上級学校への進学の際に受験校に提出されるものとして、中学校・高等学校には[[調査書 (進学と就職)|調査書]](内申書)が、小学校には報告書がある。通知票は受験時に使用することはあまりないが、一部の[[私立学校|私立中学校]]では出願時に、報告書の代用として[[中学受験#学力以外の要素|通知票のコピー]]を要求することもある。 |
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== 欧米における通知表 == |
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== その他 == |
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=== アメリカ合衆国 === |
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通知表は終業式の日などにホームルーム等で一人一人に渡されるというパターンが多い。そのため、「他人と見せ合うことは原則として許されない」とはいえ、このようなことは守られないケースが多い。 |
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[[アメリカ合衆国]]の教育評価については州や教育区などで異なるが、通知表︵通信簿、report card︶を発行しているときは学期末や学年末に本人に渡すか家庭に直送されるのが一般的で、中間段階で渡している学校も多くある<ref name="shinko" />。その形式は用途により異なり、一般的には伝統的なアルファベットの5文字評定によるもの、学期末や年度末に通知する文章を付けたもの、保護者面談用がある<ref name="shinko" />。
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=== デンマーク === |
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[[デンマークの教育]]では[[義務教育]]段階7年生まで通知表による通知はない<ref name="shinko" />。義務教育段階8年生以降は13段階の絶対評価による通知表がある<ref name="shinko" />。後期中等教育課程にも通知表がある<ref name="shinko" />。ただし、日常の学力向上には通知表ではなく週単位の﹁logbog﹂という学習記録帳︵学習日誌︶のほうが有用と考えられている<ref name="shinko" />。
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=== オランダ === |
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[[オランダの教育]]では通知表は進級の可否判定の記録の性格を有する<ref name="shinko">{{Cite web|和書|url=https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/csken/pdf/52_06.pdf |title=諸外国の教育評価 |publisher=[[新興出版社啓林館]]|accessdate=2020-11-29}}</ref>。通知表の形式は一様でないが、通知表は相対評価をとらない<ref name="shinko" />。
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
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* [[調査書 (進学と就職) |
* [[調査書 (進学と就職)]] |
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* [[絶対評価]] - [[相対評価]] - [[観点別学習状況]] |
* [[絶対評価]] - [[相対評価]] - [[観点別学習状況]] |
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* [[指導要録]] |
* [[指導要録]] |
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* [[ |
* [[内申]] |
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* [[日活児童映画]] |
* [[日活児童映画]]:『[[先生のつうしんぼ]]』という映画が作られた。 |
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== 参考 |
== 参考文献 == |
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*[[伊藤敏雄]] |
*[[伊藤敏雄]]『誰も教えてくれない教育のホントがよくわかる本 [[ゆとり教育]]になって学校はどうなった?』2006年 |
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* {{Cite journal |和書|author=板倉聖宣|authorlink=板倉聖宣|title=先生のつける四種類の成績記録|publisher=国土社 |journal=私の評価論 |volume=|issue=|pages=11-34|year=1989|isbn=4-337-47204-5|id={{全国書誌番号|89026727}}}} |
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== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
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* [http://www.nier.go.jp/kiso/tsuushinbo/tsuushinbo.html 通信簿に関する調査研究] |
* {{PDFlink|[http://www.nier.go.jp/kiso/tsuushinbo/tsuushinbo.html 通信簿に関する調査研究]}} - [[文部科学省]][[国立教育政策研究所]] |
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* [http://allabout.co.jp/children/hsexam/closeup/CU20060723A/ |
* [https://web.archive.org/web/20061115192055/http://allabout.co.jp/children/hsexam/closeup/CU20060723A/ 3分でわかる 偏差値と通知表の基礎知識] - [[All About]] |
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* [http://www.kyo-sin.net/reframe.htm 通知表の所見欄、書きかえたい言葉一覧、文例集(リフレーム、リフレーミング一覧表)] 教心ネット |
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{{education-stub|つうちひよう}} |
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{{入学}} |
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{{Normdaten}} |
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{{DEFAULTSORT:つうちひよう}} |
{{DEFAULTSORT:つうちひよう}} |
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[[Category:学校教育]] |
[[Category:学校教育]] |
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[[Category:表]] |
[[Category:表]] |
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[[Category:教育評価]] |
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[[ko:성적표]] |
2024年3月29日 (金) 15:31時点における最新版
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2b/Rissei_elementary_school1.jpg/220px-Rissei_elementary_school1.jpg)
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