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アミラーゼ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジアスターゼから転送)

 (amylase)(amylum)

[]


1833 (Anselme Payen)  (Jean F. Persoz)  διαστασις 


[]


189427[1]

[2][3]

2021使SMN

[]


α-[4]β-[5][6][7]

α-アミラーゼ[編集]

α-アミラーゼ
α-アミラーゼの構造
識別子
EC番号 3.2.1.1
CAS登録番号 9000-90-2
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / QuickGO
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α-アミラーゼは別名を1,4-α-D-グルカングルカノヒドロラーゼ、グリコゲナーゼといい、デンプンやグリコーゲンのα-1,4-結合を不規則に切断し、多糖ないしマルトース、オリゴ糖を生み出す酵素である。

β-アミラーゼ[編集]

β-アミラーゼ
β-アミラーゼの構造
識別子
EC番号 3.2.1.2
CAS登録番号 9000-91-3
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / QuickGO
検索
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NCBI proteins
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β-アミラーゼは別名を1,4-α-D-グルカングルカノマルトヒドロラーゼ、グリコゲナーゼあるいはサッカロゲンアミラーゼといい、デンプンやグリコーゲンをマルトース(麦芽糖)に分解する。植物や微生物ではよく見られるが、動物からは見つかっていない。糖鎖の非還元末端から二つ目のα-1,4-グリコシド結合をエキソ型で逐次分解してマルトースを産生する。直鎖型のアミロースに対する分解効率は高い。一方、アミロペクチンに対してはα-1,6-グリコシド結合をしている分枝部で反応が停止し、マルトースとともにβリミットデキストリンが生成される。

グルコアミラーゼ[編集]

グルコアミラーゼ
識別子
EC番号 3.2.1.3
CAS登録番号 9032-08-0
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / QuickGO
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グルコアミラーゼは正式名称がグルカン1,4-α-グルコシダーゼといい、1,4-α-D-グルカングルコヒドロラーゼ、エキソ1,4-α-グルコシダーゼ、γ-アミラーゼ、リソソーマルα-グルコシダーゼあるいはアミログルコシダーゼを別名とする。糖鎖の非還元末端のα-1,4-結合をエキソ型に加水分解してブドウ糖1分子を産生する。α-1,6-結合も切断するものも知られている。

イソアミラーゼ[編集]

イソアミラーゼはアミロペクチンやグリコーゲン中のα-1,6-グリコシド結合を切断して直鎖のデキストリンやアミロースを生産する。ただし、プルランを分解できない。分枝部を切断するため、枝切り酵素や脱分枝酵素とも呼ばれる。

利用[編集]

アミラーゼは、植物では果実の成熟や穀物の発芽の間に合成される。穀物水あめなどの伝統的な製法ではデンプンの糖化に麦芽に含まれるアミラーゼが用いられる。

微生物の分泌するアミラーゼは工業的に大量に生産され、製糖、食品加工、胃腸薬、衣料製造、洗剤等に利用されている。工業的にアミラーゼを生産する微生物としてはアスペルギルス・オリゼー枯草菌が知られている。

尿中や血中のアミラーゼは、膵臓疾患や唾液腺疾患の診断に使われる。

ヒトアミラーゼ[編集]

ヒトのアミラーゼには以下のものがある。

酵素名 遺伝子 遺伝子座標 機能
アルファ1A アミラーゼ(唾液腺) AMY1A,EC 3.2.1.1 1 p21 澱粉の分解
アルファ1B アミラーゼ(唾液腺) AMY1B,EC 3.2.1.1 1 p21 澱粉の分解
アルファ1C アミラーゼ(唾液腺) AMY1C,EC 3.2.1.1 1 p21 澱粉の分解
アルファ2A アミラーゼ(膵臓) AMY2A,EC 3.2.1.1 1 p21 澱粉の分解
アルファ2B アミラーゼ(膵臓) AMY2B,EC 3.2.1.1 1 p21 澱粉の分解

マクロアミラーゼ血症[編集]

医療においてアミラーゼ高値を呈していることは、必ずしも膵疾患(特に急性・慢性膵炎)、唾液腺疾患を意味しない。疾患を合併しない代表的なものとしてマクロアミラーゼ血症がある。これはアミラーゼと免疫グロブリンが複合体を形成し、血清アミラーゼを測定すると高値を呈するもので、臓器障害を意味しない。
同様の状態にはマクロクレアチンキナーゼ血症(マクロCK血症)がある。

脚注[編集]



(一)^ Take a diastase.Taka-Diastase 2011p.248

(二)^   1905119

(三)^ 196029

(四)^ EC 3.2.1.1

(五)^ EC 3.2.1.2

(六)^ EC 3.2.1.3

(七)^ EC 3.2.1.68

関連項目[編集]

外部リンク[編集]