センチメンタル・シティ・ロマンス
表示
センチメンタル・シティ・ロマンス | |
---|---|
出身地 | 日本 愛知県名古屋市 |
ジャンル | ロック[1] |
活動期間 | 1973年 - |
レーベル |
|
メンバー | |
旧メンバー |
|
センチメンタル・シティ・ロマンス︵SENTIMENTAL CITY ROMANCE︶は、日本のロックバンド。1973年に結成され、﹁1度も解散をしていない日本最古のロックバンド﹂とされている[1][2]。バックバンド、スタジオ・ミュージシャンとしてのキャリアも豊富。通称﹁センチ﹂。
来歴[編集]
●1973年3月、中野督夫、細井豊らの名古屋のロック・グループ﹁思案暮れる(シアンクレール)﹂に、東京で洪栄龍らと﹁乱魔堂﹂として活動していた告井延隆をリーダーとして迎えるかたちでセンチメンタル・シティ・ロマンスはスタートした。結成当時のメンバーは告井延隆︵G︶、中野督夫︵Vo/G︶、細井豊︵Key︶、加藤文敏︵B︶、田中毅︵Ds︶の5人。 ●1974年、 九州、山陽、関西など西日本方面のコンサートに参加し、東京では池袋シアターグリーンでの﹃ホーボーズ・コンサート﹄へ出演。また6月には地元、名古屋で初めてのリサイタルを開催し、8月に郡山市で行われた﹃ワン・ステップ・フェスティバル﹄にも参加。更に、自主コンサートとも言うべき﹃センチメンタル・パーティー﹄を定期的に開催する︵1977年まで続く︶など、 地味ではあるが確実な活動もしてゆく。なお﹃ホーボーズ﹄でのライブは1976年にキングレコードから発売されており、これが入手可能な最も古いセンチメンタル・シティ・ロマンスの音源である。 ●1975年5月、大阪で開かれた﹃第3回春一番コンサート﹄に出演。名古屋/中京地区でウェスト・コースト系の音楽を目指し活動。9月には日本武道館で開かれた﹃Aロック・コンサート全国大会﹄に優勝。8月、細野晴臣がアドバイザー︵クレジットはChif Audience︶として関わった1stアルバム﹃センチメンタル・シティ・ロマンス﹄がCBS・ソニーより発表。この直後、メンバーは名古屋市長よりロサンゼルス市長へのメッセージを携えて渡米。帰国後、ドラムスが野口明彦︵元シュガー・ベイブ︶に変わっている。この年、全国主要都市コンサート・ツアーを行う。また、名古屋を中心に活動していたシンガーソングライターいとうたかおのシングル﹁ラブソング/こんなに不安なんだよ﹂のレコーディングに参加。 ●1976年8月、2ndアルバム﹃ホリディ﹄を発表、この年、ベーシストとして久田潔が参加する。その後VAN、グンゼ、講談社などのCMソングも手がけ、オーバーグランド指向を見せ始める。 ●1977年春、CBS・ソニーを離れ、キティ・レコードへ移籍、12月に3rdアルバム﹃シティ・マジック﹄を発表。 ●1978年夏、名古屋森林公園での﹃フリー・コンサート﹄で、ライヴを収録。 ●1979年春、キティ・レコードよりコロムビア・レコードに移籍、角川映画﹃金田一耕助の冒険﹄のサウンドトラックを担当、7月に発表、同時に前年録音したライブ・アルバムも発表する。8月、5枚目のオリジナル・アルバムをバンド結成以来の夢でもある、地元名古屋のスタジオに於いてレコーディング。9月に完成。11月25日、初の名古屋レコーディング・アルバム﹃歌さえあれば︵We Like Music︶﹄を発表。 ●1980年1月〜1982年、この間東京・名古屋・広島・福岡などでライブ活動及び加藤登紀子・岡林信康・竹内まりやなどのライヴ及びレコーディングで活躍。1980年にドラムが本多“taco-bow”正典に変更したが1981年コンサートツアー中の事故により前田直人に代わっている。 ●1982年、コロムビア・レコードよりポリドール・レコードに移籍、4月28日、名古屋市民会館で10周年記念コンサート。5月25日アルバム﹃スマイリング﹄を発表。また、結成10周年記念コンサート・ツアーとして、名古屋・大阪・仙台・金沢でコンサートを開く。9月、元ドゥービー・ブラザーズのジェフ・バクスターの参加を得て、アルバムをレコーディング。11月25日、アルバム﹃ダンシング﹄、シングル﹁ターニング・ポイント﹂を発表。 ●1983年、ドラムスが近藤文雄に交代。アルバム﹃はっぴいえんど﹄を発表。7月より名古屋・大阪・東京でコンサート・ツアー。 ●1984年、2月1日シングル﹁ゴーイング・バック﹂を発表。6月5日アルバム﹁リラックス﹂を発表。 ●1985年、名古屋市芸術奨励賞を受賞。中島みゆきのアルバムのレコーディングに参加。 ●1986年、アルバム﹃サマー・デイズ︵夏の日の思い出︶﹄を発表。NHK・銀河テレビ小説﹃清水みなとストーリー﹄主題歌﹁デイ バイ デイ﹂を提供。 ●1987年、EPO、遠藤京子のレコーディングに参加。日米市長会議マルチスライド音楽担当。 ●1988年、楠瀬誠志郎、鈴木雄大のステージサポート、薬師丸ひろ子のステージサポート・全国ツアー及び台湾ツアーに参加。新井正人のレコーディングに参加。 ●1989年、﹃世界デザイン博覧会﹄︵名古屋市︶・テーマ館の音楽担当。 ●1990年、薬師丸ひろ子のステージサポート・全国ツアーに参加。 ●1991年、加藤登紀子﹃ファシネイション﹄のレコーディングに参加。 ●1992年、わかしゃち国体︵愛知︶キャンペーンソング。 名古屋市芸術創造センターにて細井ソロコンサート﹃Music Wander Land﹄を行う。 ●1993年、センチメンタル・シティ・ロマンス20周年メモリアル・ライヴ、CD、レーザーディスク、ビデオをビデオアーツより発表。20周年メモリアルライブの後、近藤︵Ds︶が脱退。その後、Drは元メンバーの野口明彦が必要に応じてサポートメンバーとして参加するようになる。 ●1994年、加藤登紀子のエジプト・カイロツアーに参加の後、パリにて加藤登紀子のアルバム﹃花﹄のレコーディングに参加。 ●1995年、加藤登紀子のビデオ﹃花咲く頃に﹄に参加。パリにて加藤登紀子コンサートに参加。山崎ハコのレコーディングに参加。 ●1998年、25周年記念LIVE を名古屋︵5月︶、東京︵7月︶で行う。 ●1999年、久田︵B︶が脱退し、告井、中野、細井の3人で名古屋、大阪、神戸で小ツアー。 ●2003年、中野督夫2ndソロアルバム﹃夕方フレンド﹄を発表。 ●2004年1月、30周年記念アルバム﹃30 years young﹄を発表。 ●2006年、元かぐや姫のメンバーである伊勢正三と﹃伊勢正三withセンチメンタル・シティ・ロマンスLIVE2006﹄を実施。 ●2009年、結成35周年記念ライブ、ツアーに瀬川信二︵B︶が参加。2010年より正式メンバーとなる。 ●2011年、25年ぶりとなるアルバム﹃やっとかめ﹄をワーナーミュージック・ジャパンからリリース。18年ぶりのメジャー復帰となる。 ●2013年、キティ・レコード、ポリドール・レコード時代に発売された8枚のアルバムがユニバーサルミュージックジャパンより再発。10月13日、愛知県森林公園野外演舞場にて40周年記念コンサートを開催。 ●2014年、4月、告井延隆が脱退。種田博之(G)加入。 ●2018年、デビュー45周年ツアーを行う予定であったが、3月に名古屋でライブを行った後の6月にリードボーカル・ギターの中野督夫がくも膜下出血で倒れ、療養生活に入ったため、細井豊、野口明彦、瀬川信二、種田博之の4人で活動継続。 ●2019年9月、竹内まりやがアルバム﹃Turntable﹄を発売。﹁Tequila Sunrise﹂﹁Southbound Train﹂でアレンジと演奏を担当[3]。同じく10月に発売されたシングル﹁旅のつづき﹂に収録された﹁オール'55﹂でも演奏とアレンジを担当[4]。いずれも中野が倒れる前に録音されたものである。 ●2021年7月27日、中野督夫 逝去。 ●2023年、結成50周年を迎える。3月25日、東海テレビにてドキュメンタリー番組﹃半世紀ロック﹄が放送[5]。6月28日、レコード会社を越えたオール・タイム・ベスト盤をリリース[6]。8月23日、1stアルバム﹃センチメンタル・シティ・ロマンス﹄と2ndアルバム﹃ホリデイ﹄がアナログ盤と2枚組スペシャル・エディションCDで再発[7]。日本コロムビアより、20周年記念ライブCDの再発とサウンドトラック﹃金田一耕助の冒険﹄、4thアルバム﹃歌さえあれば﹄がダウンロード&サブスクリプションで配信[8]。6月18日から10月5日にかけて、告井延隆をスペシャルゲストに迎えて50周年記念ツアーを実施。ディスコグラフィ[編集]
シングル[編集]
発売日 | 面 | タイトル | 規格 | 規格品番 |
---|---|---|---|---|
CBS・ソニー | ||||
1975年7月 | A | うちわもめ | EP | SOPB325 |
B | 籠時 | |||
A | 暖時 | EP | SOPB341 | |
B | あの娘の窓灯り | |||
キティ | ||||
A | 夏の日の想い出(ダンシング・ミュージック) | EP | DKQ1024 | |
B | 雨はいつか | |||
日本コロムビア | ||||
1979年6月 | A | 金田一耕助の冒険・青春編[注釈 1] | EP | YK-516-AX |
B | 金田一耕助の冒険・サーカス編[注釈 1] | |||
ポリドール・レコード | ||||
1982年5月 | A | スマイリング・フェイス | EP | 7DX2017 |
B | ワン・モア・グッド・タイム | |||
1982年11月 | A | ターニング・ポイント | EP | 7DX2026 |
B | ミス・ビスケット | |||
1984年2月 | A | ゴーイング・バック | EP | 7DX1277 |
B | ホールド・アップ | |||
1986年3月 | A | デイ・バイ・デイ | EP | 7DX1417 |
B | ルーシー | |||
1986年7月 | A | 恋のマジック | EP | 7DX1434 |
B | 星空のロンリーナイト | |||
ラント | ||||
2000年9月1日 | 1 | ROCK 'N' ROLL STAR | CD | RUCI1004 |
2 | ROCK 'N' ROLL STAR(シリアスver.) | |||
3 | ROCK 'N' ROLL STAR(Inst.) | |||
ワーナーミュージック・ジャパン | ||||
2010年12月15日 | センチメンタル・シティ | 配信 | - |
オリジナル・アルバム[編集]
※ライブ、サントラ、公認ベストを含む
- センチメンタル・シティ・ロマンス (1975年8月、CBS・ソニー SOPN153)
- ホリディ (1976年8月、CBS・ソニー 25AH59)
- シティ・マジック (1977年12月、キティ MKF1028)
- センチメンタル・ライヴ (1979年8月、キティ MKF1051)※ライブ
- 金田一耕助の冒険 (1979年7月、コロムビア YX5014AX)※サントラ
- 歌さえあれば (1979年11月、ベターデイズ YX5022AX)
- SMILING (1982年5月、ポリドール 28MX2039)
- DANCING(1982年11月、ポリドール 28MX2047)
- はっぴいえんど (1983年6月、ポリドール 28MX2068)※カヴァー
- リラックス (1984年6月、ポリドール 28MX1174)
- なごやかに なごやかに (1984年12月、ポリドール 25MX1197)※公認ベスト
- 夏の日の想い出 (1986年7月、ポリドール 28MX1247)
- S.C.R. 20TH MEMORIAL LIVE (1993年、ビデオアーツ)※ライブ
- 30 years young (2004年1月、BET-TALIS)※セルフカバー
- やっとかめ (2011年8月10日、ワーナーミュージック・ジャパン)
編集盤[編集]
- GOLDEN☆BEST (2005年8月、GT music)
- GOLDEN☆BEST (2006年7月、ユニバーサルミュージック)
映像作品[編集]
- S.C.R. 20TH MEMORIAL LIVE (1993年11月、ビデオアーツ)
- センチメンタル・シティ・ロマンス ライブ 30years young (2004年10月、ユニバーサルミュージック)
カセットテープ[編集]
- はっぴいえんど (1983年6月、ポリドール 28CX2065)※ 空いろのくれよん 収録
ライブCD-R[編集]
- SENTIMENTAL PARTY in Mt.RAINIER HALL 2011 Vol.1 01-27-11 (2011年1月27日、ホイホイレコード)
- SENTIMENTAL PARTY in Mt.RAINIER HALL 2011 Vol.1 02-24-11 (2011年2月24日、ホイホイレコード)
- SENTIMENTAL PARTY in Mt.RAINIER HALL 2011 Vol.1 03-24-11 (2011年3月24日、ホイホイレコード)
タイアップ[編集]
曲 | タイアップ |
---|---|
金田一耕助の冒険・青春編 | 映画「金田一耕助の冒険」サウンドトラック |
金田一耕助の冒険・サーカス編 | |
デイ・バイ・デイ | NHK・銀河テレビ小説『清水みなとストーリー』テーマ曲 |
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
(一)^ ab“センチメンタル・シティ・ロマンスの中野督夫︵Gu&Vo︶が死去”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク (2021年7月28日). 2022年9月19日閲覧。
(二)^ BIOGRAPHY - センチメンタル・シティ・ロマンス | SENTIMENTAL CITY ROMANCE - UNIVERSAL MUSIC JAPAN | UNIVERSAL MUSIC JAPAN
(三)^ 竹内まりや﹁Turntable﹂ | Warner Music Japan
(四)^ 竹内まりや﹁旅のつづき︵初回限定盤︶﹂ | Warner Music Japan
(五)^ 最古のロックバンドの半世紀たどる 東海テレビがドキュメンタリー‥朝日新聞デジタル
(六)^ センチメンタル・シティ・ロマンス、レーベルを越えたオールタイムベスト盤発売 - ニュース - OTOTOY
(七)^ 結成50周年!センチメンタル・シティ・ロマンスのデビュー・アルバムとセカンド・アルバムが、8月23日にアナログ盤とスペシャル・エディションCDで発売決定!|株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ レガシープラスのプレスリリース
(八)^ センチメンタル・シティ・ロマンス結成50周年を記念して、93年に行われたツイン・ドラム編成での貴重な20周年ライヴを増量復刻!|日本コロムビア株式会社のプレスリリース
関連項目[編集]
- いとうたかお
- 伊勢正三
- 大瀧詠一
- オールマン・ブラザーズ・バンド
- 加藤登紀子
- サニーデイ・サービス
- シュガー・ベイブ
- 愛奴
- 鈴木茂
- 竹内まりや
- ティン・パン・アレー
- 徳武弘文
- 中島みゆき
- はちみつぱい
- はっぴいえんど
- 細野晴臣
- 堀江由衣
外部リンク[編集]
- SENTIMENTAL CITY ROMANCE Official
- センチメンタル・シティ・ロマンス (@1973SCR) - X(旧Twitter)
- 細井豊-Music Wonder Land
- 中野督夫 Official Website
- センチメンタル・シティ・ロマンス (Sentimental City Romance) (sentimentalcityromance) - Facebook
- 中野督夫 Facebook Page (tokuonakano) - Facebook
- bass syndicate ベースプレイヤー瀬川信二
- EARTH BEAT PROJECT TACO-BOW本多正典