ベルトーネ
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ベルトーネ︵Bertone︶は、イタリア・トリノを本拠地とする自動車関連企業である。1912年にカロッツェリアとして創業し、自動車のデザインや試作を行うカロッツェリア・ベルトーネ︵Carrozzeria Bertone ︶と、鉄道車両の設計や建築など自動車以外の部門に会社が分かれた。
ボディ制作部門のカロッツェリア・ベルトーネは多額の負債を抱えて2008年に事実上倒産、現在はカロッツェリア・ベルトーネ以外の部門を統合し、ベルトーネ・デザイン︵Bertone Design︶として再出発、車のデザインを含めたクルマ全体の設計活動を進めていたが資金繰りの悪化により、2014年に裁判所に破産の申請の手続きに入り、2015年3月末に二度目の倒産となった。
概要[編集]
1960年代、創業者の息子で2代目のヌッチオ・ベルトーネの時代に、それまでの一品製作の工房から、デザイン提案と試作車製作、さらに少規模ながら量産メーカーへと発展した。ヌッチオの時代には、フランコ・スカリオーネ、ジョルジェット・ジウジアーロ、マルチェロ・ガンディーニといった有力デザイナーが活躍していた。近況[編集]
1997年にヌッチオが死去した後、製造部門の経営は悪化の一途となり、2005年をもって量産は終了[1]、2006年9月には休業状態に陥っていた。4つの主要建物と1,140人の従業員を擁するベルトーネ工場には年間70,000台の生産能力があるとされ、2009年中にフィアットが買収し、クライスラー車の生産工場に転換されることが明らかになっている[2]。また、グルリアスコ工場の設備・不動産に関しても、2009年中の売却が決定している[3]。 2009年8月、イタリア政府機関はフィアットによるベルトーネ買収を承認している。ただし、一連のベルトーネ再建案では、同社のデザイン部門は影響を受けないという[1]。 2013年7月、ベルトーネ・デザインで内外装をデザインしたボンバルディアおよびアンサルドブレーダ社製の最新Frecciarossa︵ETR400︶のプレス発表が行われ、ベルトーネ・デザインのCEOであるアルドチンゴラーニも立ち会った。設計・生産車種[編集]
●自社ブランド ●GB110︵2022年︶ ●ヌッチオ︵2014年︶ ●マンティデ︵2009年︶ ●スアーニャ︵2006年︶ ●ビルサ︵2003年︶ ●スリム (2000年) ●ピックスター (1998年) ●ブリッツ︵1992年︶ ●フリークライマーII︵ダイハツ・フェローザベース︶ ●フリークライマー︵1989年-1992年︶ ●ジェネシス︵1988年︶ ●ラマッロ︵1984年︶ ●X1/9︵1982年-1989年︶ ●リトモカブリオ︵1981年-1988年︶ ●ピラーナ︵1967年︶ ●テステュード︵1963年︶ ●アウトビアンキ ●A112 ルナバウト︵1969年︶ ●アストンマーティン ●ジェットII︵2004年︶ ●アルファロメオ ●パンディオン︵2010年︶ ●アルファGT︵2003年-2010年︶ ●ベッラ︵1999年︶ ●スポルトゥット︵1997年︶ ●デルフィーノ︵1983年︶ ●ナバホ︵1976年︶ ●モントリオール︵1970年-1977年︶ ●カラボ︵1968年︶ ●ジュリアクーペ︵1963年-1977年︶ ●イノチェンティ ●ランブレッタ ●オペル ●スラローム︵1996年︶ ●アストラ・クーペ/カブリオ ︵クーペ 1999年︶︵カブリオレ 1993年・2000年︶- フィアット
- バルケッタ・コンセプト(2007年)
- リトモ(1978年-1988年)
- X1/9(1972年-1982年)
- プント・カブリオ(1994年)
- チンクエチェント・ラッシュ(1992年)
- フェラーリ
- 308GT レインボー(1976年)
- ディーノ・308GT4(1973年-1980年)
- 250GT SWB スペチアーレ(1962年)
- BMW
- 2800 スピカップ(1969年)
出典[編集]
- ^ a b “Fiat set to buy Bertone” (英語). Autocar. (2009年9月30日)
- ^ “Fiat's Bertone Site: The Key To Chrysler's Intl Future” (英語). WSJ.com. (2009年10月1日). オリジナルの2009年10月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ “ピニンファリーナが主力工場を売却”. Response.jp. (2009年10月17日)