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交響曲第3番 (メンデルスゾーン)

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音楽・音声外部リンク
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Mendelssohn:Symfonie č.3 'Skotská' - セミヨン・ビシュコフ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団公式YouTube。
F.Mendelssohn:Symphony nº3 'Scottish' - Rumon Gamba指揮ガリシア交響楽団による演奏。ガリシア交響楽団公式YouTube。
MENDELSSOHN SYMPHONY Nr.3 - ドミトリー・キタエンコ指揮カタール・フィルハーモニー管弦楽団による演奏。カタール・フィルハーモニー管弦楽団公式YouTube。
Mendelssohn - Symphony No.3 - クルト・マズア指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団による演奏。EuroArts公式YouTube。

3 調 56, MWV N 18 18301842

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44

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182935730殿殿16183041835101841

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440
  • 第1楽章 アンダンテコン・モート - アレグロウン・ポコアジタート
    イ短調 - イ短調、4分の3拍子 - 8分の6拍子、序奏付きのソナタ形式(提示部リピート指定あり)。
    序奏部は幻想的かつ悲劇的な旋律で始まる。旋律の初め、属音から主音に4度跳躍して順次上行する4音からなる音型は、各楽章の主題と関連があり、全曲の基本動機的な役割を果たしている。序奏部はかなり長く、物語るように発展するが、やがて始めの旋律に戻り、主部に入る。
    主部は弦楽器とクラリネットが弱音で第1主題を提示する。主題は序奏動機に基づき、繰り返しながら急激に盛り上がる。ホ短調の第2主題はクラリネットで奏されるが、弦楽器による第1主題の動機が絡んでいるために、あまり目立たない。小結尾では弦楽器に詠嘆的な旋律が現れる。提示部が終わり、展開部は弦楽器による長く延ばした響きで開始され、各主題を扱う。再現部は短縮されている。コーダは展開部と同じように始まり、すぐに激しく興奮するが、やがて序奏部の主題が戻ってきて静かに楽章を締めくくる。

2 
調42


112調12
  • 第3楽章 アダージョ
    イ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。
    短い序奏があり、イ短調からイ長調に変わる。主部は、歌謡的な第1主題が第1ヴァイオリンで、それに応えるように葬送行進曲風の第2主題がクラリネット、ファゴット、ホルンで厳かに提示され、クライマックスを築く。再び穏やかな小結尾の後に、短い展開部に入るが、ここでは序奏と第2主題が取り扱われる。その後、ほぼ型通りの再現部の後、長めのコーダに入る。
  • 第4楽章 アレグロ・ヴィヴァチッシモ - アレグロ・マエストーソアッサイ
    イ短調 - イ長調、2分の2拍子(アラ・ブレーヴェ) - 8分の6拍子、ソナタ形式に後奏がつく
    低弦が激しくリズムを刻み、ヴァイオリンが広い音域を上下する第1主題を示す。ホ短調の第2主題は木管楽器で出されるが、弦楽器によるハ長調の勇壮な対句を伴っている。この主題も第1楽章の序奏主題と関連がある。展開部では、第1主題と経過句の動機が主に扱われる。再現部は短縮され、コーダに入ると、第1主題に基づいて激しく高まるが、波が引くように静まって、第2主題が寂しげに奏され、いったん全休止となる。テンポを落として8分の6拍子になり、低弦が新しい旋律をイ長調で大きく歌う。これも第1楽章の序奏主題の動機が組み込まれている。この新しい主題によって壮大に高まり、全曲を明るく結ぶ。

クレンペラー版[編集]

指揮者オットー・クレンペラーは、第4楽章のコーダについて批判的な意見を持っていた。クレンペラーが本作を指揮した録音では、1960年フィルハーモニア管弦楽団とのスタジオ録音(EMI)が一般に知られているが、これは通常の演奏である。しかし、同レーベルで1966年にバイエルン放送交響楽団を指揮したライヴ録音では、第4楽章のコーダの後半95小節分をカットし、第4楽章の第2主題に基づく独自のコーダを演奏したものが残されている。この演奏では、イ長調の新たな旋律は現れず、音楽は短調のまま、静かに閉じられる。

外部リンク[編集]