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バリエーション[編集]
●上方では、サメを﹁フカ﹂と呼んで演じるのが一般的である。
●娘を助けるのが、かまぼこ屋ではなく侍、とする演じ方がある。原話は、明和5年に出版された笑話本﹃軽口春の山﹄の一編﹁フカの見入り﹂。
侍は、イカリに娘の着物を着せて海に投げ入れる。サメがイカリを飲み込むのを待って、乗客たちでイカリを引っ張ると、サメの内臓がイカリにくっついて上がってくる。﹁サメはどうなった?﹂
﹁袷になって︵=裏返しで︶流れて行ったよ﹂
●講談師である六代目神田伯山は、この﹃鮫講釈﹄を十八番にしていた立川談志に影響を受けて、わざわざこの噺を講談に移植した。
(一)^ 上方において﹃桑名船﹄の題で知られる演目は、東京における﹃岸柳島﹄と同一のものであるため、混同に注意が必要である。
(二)^ ﹃五目講釈﹄の題は、勘当された若旦那が講談に挑む﹃居候講釈﹄︵東京では﹃調合﹄︶の別題としても使われるため、混同に注意が必要である。