吉見俊哉
吉見 俊哉︵よしみ しゅんや、1957年4月22日 - ︶は、日本の社会学者。東京大学名誉教授。國學院大学観光まちづくり学部教授、東京大学・元副学長。専門は、都市論・文化社会学︵カルチュラル・スタディーズ︶。
来歴[編集]
東京都生まれ。1976年に東京教育大学附属高等学校︵現・筑波大学附属高等学校︶を卒業後、東京大学教養学部に進学、教養学科相関社会科学分科を卒業後、同大学大学院社会学研究科で学ぶ。東京大学新聞研究所助手、助教授、東京大学社会情報研究所教授、組織統合により2004年東京大学大学院情報学環教授。2006-08年学環長。2009年6月東京大学新聞社理事長。2023年國學院大学観光まちづくり学部観光まちづくり学科教授、東京大学名誉教授。人物[編集]
学部時代は﹁劇団綺畸﹂に所属し、如月小春らと演劇をしていた[1]。学歴[編集]
●1976年 東京教育大学附属高等学校︵現・筑波大学附属高等学校︶卒業 ●1981年 東京大学教養学部教養学科相関社会科学分科卒業 ●1987年 東京大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程単位取得退学職歴[編集]
●1987年 東京大学新聞研究所助手 ●1990年 東京大学新聞研究所助教授 ●1992年 東京大学社会情報研究所助教授︵研究所改組により︶ ●1993年9月 エル・コレヒオ・デ・メヒコ︵メキシコ︶客員教授︵ - 1994年3月︶ ●1998年 フランス社会科学高等研究院客員研究員︵1998年4月 - 5月︶ ●1999年 オーストラリア・ウェスタンシドニー大学客員研究員︵1999年3月 - 5月︶ ●2000年 東京大学社会情報研究所教授 ●2004年 東京大学大学院情報学環教授︵組織統合により︶ ●2006年 - 2009年3月 東京大学大学院情報学環 学環長 ●2009年6月 財団法人・東京大学新聞社理事長 ●2010年 東京大学教育企画室長、東京大学総合教育研究センター長、東京大学史史料室長 ●2011年 東京大学副学長、文部科学省日本ユネスコ国内委員会委員 ●2023年 國學院大学観光まちづくり学部観光まちづくり学科 教授[2]、東京大学名誉教授[3]著作[編集]
単著[編集]
●﹃都市のドラマトゥルギー――東京・盛り場の社会史﹄︵弘文堂、1987年/河出文庫、2008年︶ ●﹃博覧会の政治学――まなざしの近代﹄︵中公新書、1992年、講談社学術文庫、2010年︶ ●﹃メディア時代の文化社会学﹄︵新曜社、1994年︶ ●﹃﹁声﹂の資本主義――電話・ラジオ・蓄音機の社会史﹄︵講談社、1995年/河出文庫、2012年︶ ●﹃リアリティ・トランジット――情報消費社会の現在﹄︵紀伊國屋書店、1996年︶ ●﹃情報文化の学校――ネットワーク社会のルール・ロール・ツール﹄︵NTT出版、1998年︶ ●﹃カルチュラル・スタディーズ﹄︵岩波書店、2000年︶ ●﹃カルチュラル・ターン、文化の政治学へ﹄︵人文書院、2003年︶ ●﹃メディア文化論――メディアを学ぶ人のための15話﹄︵有斐閣、2004年︶ ●﹃万博幻想――戦後政治の呪縛﹄︵ちくま新書、2005年︶。改題﹃万博と戦後日本﹄、講談社学術文庫、2011年 ●﹃親米と反米――戦後日本の政治的無意識﹄︵岩波新書、2007年︶ ●﹃シリーズ日本近現代史︵9︶ポスト戦後社会﹄︵岩波新書、2009年︶ ●﹃大学とは何か﹄︵岩波新書、2011年︶ ●﹃夢の原子力 Atoms for Dream﹄︵ちくま新書、2012年︶ ●﹃アメリカの越え方 和子・俊輔・良行の抵抗と越境﹄︵弘文堂︿現代社会学ライブラリー﹀、2012年︶ ●﹃ネット時代のコペルニクス-知識とは何か﹄︵光村図書 国語3 2012年︶ ●﹃﹁文系学部廃止﹂の衝撃﹄集英社新書 2016 ●﹃視覚都市の地政学 まなざしとしての近代﹄岩波書店 2016 ●﹃大予言 ﹁歴史の尺度﹂が示す未来﹄集英社新書 2017 ●﹃現代文化論 新しい人文知とは何か﹄有斐閣アルマ 2018 ●﹃戦後と災後の間 溶融するメディアと社会﹄集英社新書 2018 ●﹃トランプのアメリカに住む﹄岩波新書 2018 ●﹃平成時代﹄岩波新書 2019 ●﹃アフター・カルチュラル・スタディーズ﹄青土社 2019 ●﹃五輪と戦後 上演としての東京オリンピック﹄河出書房新社 2020 ●﹃知的創造の条件﹄筑摩書房︿筑摩選書﹀ 2020 ●﹃東京裏返し 社会学的街歩きガイド﹄集英社新書、2020年8月。ISBN 978-4-08-721133-7。 ●﹃大学という理念 絶望のその先へ﹄東京大学出版会、2020年9月。ISBN 978-4-13-053092-7。 ●﹃大学は何処へ 未来への設計﹄岩波新書、2021年4月。ISBN 978-4-00-431874-3。 ●﹃東京復興ならず――文化首都構想の挫折と戦後日本﹄中公新書、2021年6月。ISBN 978-4121026491。 ●﹃敗者としての東京――巨大都市の隠れた地層を読む﹄筑摩選書、2023年2月。ISBN 978-4480017680。共著[編集]
●︵若林幹夫・水越伸︶﹃メディアとしての電話﹄︵弘文堂、1992年︶ ●︵苅宿俊文・佐伯胖・佐藤学︶﹃コンピュータのある教室 - 創造的メディアと授業﹄︵岩波書店、1996年︶ ●︵水越伸︶﹃メディア論﹄︵放送大学教育振興会、1997年︶ ●︵大澤真幸・小森陽一・田嶋淳子・山中速人︶﹃メディア空間の変容と多文化社会﹄︵青弓社、1999年︶ ●︵白幡洋三郎・平田宗史・木村吉次・入江克己・紙透雅子︶﹃運動会と日本近代﹄︵青弓社、1999年︶ ●︵姜尚中︶﹃グローバル化の遠近法 - 新しい公共空間を求めて﹄︵岩波書店、2001年︶ ●﹃311情報学――メディアは何をどう伝えたか (叢書 震災と社会)﹄高野明彦,三浦伸也共著、岩波書店、2012年 ●﹃3・11に問われて――ひとびとの経験をめぐる考察﹄栗原彬,テッサ・モーリス=スズキ,苅谷剛彦,杉田敦,葉上太郎共著、岩波書店、2012年 ●﹃社会学講義 (ちくま新書 橋爪大三郎,佐藤郁哉, 大澤真幸, 若林幹夫,野田潤共著. 筑摩書房, 2016.編著[編集]
●﹃都市の空間 都市の身体﹄︵勁草書房、1996年︶ ●﹃メディア・スタディーズ﹄︵せりか書房、2000年︶ ●﹃カルチュラル・スタディーズ﹄︵講談社、2001年︶ ●﹃1930年代のメディアと身体﹄︵青弓社、2002年︶ ●﹃戦争の表象――東京大学情報学環所蔵第一次世界大戦期プロパガンダ・ポスターコレクション﹄︵東京大学出版会、2006年︶ ●﹃文化社会学の条件 二〇世紀日本における知識人と大衆﹄編著. 日本図書センター, 2014 ●﹃平成史講義﹄編 (ちくま新書) 2019共編著[編集]
●︵栗原彬・杉山光信︶﹃記録・天皇の死﹄︵筑摩書房、1992年︶ ●︵井上俊・上野千鶴子・大澤真幸・見田宗介︶﹃岩波講座現代社会学︵全27巻︶﹄︵岩波書店、1995年-1997年︶ ●︵見田宗介・上野千鶴子・内田隆三・佐藤健二・大澤真幸︶﹃社会学文献事典﹄︵弘文堂、1998年︶ ●︵嶋田厚・柏木博︶﹃情報社会の文化 (3) デザイン・テクノロジー市場﹄︵東京大学出版会、1998年︶ ●︵木下直之︶﹃ニュースの誕生――かわら版と新聞錦絵の情報世界﹄︵東京大学出版会、1999年︶ ●︵花田達朗, コリン・スパークス︶﹃カルチュラル・スタディーズとの対話﹄︵新曜社、1999年︶ ●︵栗原彬・小森陽一・佐藤学︶﹃越境する知 (1 - 6)﹄︵東京大学出版会、2000年-2001年︶ ●︵成田龍一︶﹃20世紀日本の思想﹄︵作品社、2002年︶ ●︵北川高嗣・須藤修・西垣通・浜田純一・米本昌平︶﹃情報学事典﹄︵弘文堂、2002年︶ ●︵青木保・姜尚中・小杉泰・坂元ひろ子・莫邦富・山室信一・四方田犬彦︶﹃アジア新世紀︵全8巻︶﹄︵岩波書店、2002年-2003年︶ ●︵水越伸︶﹃メディア・プラクティス - 媒体を創って世界を変える﹄︵せりか書房、2003年︶ ●︵花田達朗︶﹃社会情報学ハンドブック﹄︵東京大学出版会、2004年︶ ●︵テッサ・モーリス=スズキ︶﹃グローバリゼーションの文化政治﹄︵平凡社、2004年︶ ●︵若林幹夫︶﹃東京スタディーズ﹄︵紀伊國屋書店、2005年︶ ●︵町村敬志︶﹃市民参加型社会とは――愛知万博計画過程と公共圏の再創造﹄︵有斐閣、2005年︶ ●︵佐藤健二︶﹃文化の社会学﹄︵有斐閣、2007年︶ ●︵北田暁大︶﹃路上のエスノグラフィ――ちんどん屋からグラフィティまで﹄︵せりか書房、2007年︶ ●︵土屋礼子︶﹃叢書現代のメディアとジャーナリズム︵4︶大衆文化とメディア﹄︵ミネルヴァ書房、2010年︶ ●︵長尾真・遠藤薫︶﹃書物と映像の未来――グーグル化する世界の知の課題とは﹄︵岩波書店、2010年︶ ●︵石川徹也・根本彰︶﹃つながる図書館・博物館・文書館――デジタル化時代の知の基盤づくりへ﹄︵東京大学出版会、2011年︶ ●﹃占領する眼・占領する声: CIE/USIS映画とVOAラジオ﹄土屋由香共編︵東京大学出版会、2012年︶ ●﹃岩波映画の1億フレーム (記録映画アーカイブ)﹄丹羽美之共編︵東京大学出版会、2012年︶ ●﹃デジタル・スタディーズ﹄全3巻 石田英敬, マイク・フェザーストーン共編. 東京大学出版会, 2015 ●︵森本祥子︶﹃東大という思想 群像としての近代知﹄東京大学出版会、2020年8月。ISBN 978-4-13-020159-9。 ●﹃社寺会堂から探る江戸東京の精神文化﹄勁草書房、2020年10月。ISBN 978-4-326-24851-3。 ●﹃戦後日本憲政史講義 もうひとつの戦後史﹄法律文化社、2020年11月。ISBN 978-4-589-04109-8。訳書[編集]
●クロード・S・フィッシャー﹃電話するアメリカ - テレフォンネットワークの社会史﹄︵NTT出版、2000年︶ ●ロジャー・シルバーストーン﹃なぜメディア研究か - 経験・テクスト・他者﹄︵せりか書房、2003年︶ ●キャロリン・マーヴィン﹃古いメディアが新しかった時 - 19世紀末社会と電気テクノロジー﹄︵新曜社、2003年︶関連項目[編集]
●筑波大学附属中学校・高等学校の人物一覧脚注[編集]
- ^ 特集ワイド:原発の呪縛・日本よ! 社会学者・吉見俊哉さん(毎日新聞 2012年11月02日) - ウェイバックマシン(2013年10月29日アーカイブ分)
- ^ https://www.kokugakuin.ac.jp/account/349143
- ^ 「令和5年度名誉教授の称号授与」『UTokyo FOCUS』東京大学、2023年7月6日。関連ファイルの「令和5年度名誉教授」(2頁)を参照。
外部リンク[編集]
- お茶の間のなかの「ニッポン」―アメリカのまなざしの下で― - 東京大学講演
- 新・学問のすゝめー大学は、何処から来て何処へ行くのか - 東京大学講演