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自画像 (ゴッホ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

本項ではオランダ画家フィンセント・ファン・ゴッホの自画像について述べる。

概要[編集]

ファン・ゴッホは10年ほどの画業の中で、パリに移住して以降約38点の自画像を描き残した。これは、印象派や浮世絵との出会いによる意識や画風の変化の他に、現実的なものとして、彼がモデルを雇う金がなかったため、手っ取り早く自身を描くことにしたというものと、まず自画像を描くことで他人の肖像画を上手く描けるようになるための習作としたという理由が考えられている。また、パリ移住以前の自画像がないのは、像が映るほどの大きさの鏡を持っていなかったためとされている。

一覧[編集]

パリ
ファン・ゴッホが描いた自画像のうち、現存するもっとも古いものは1886年に描かれた。また、パリ時代に最も多くの自画像が描かれた。
アルル
サン=レミ
サン=レミ=ド=プロヴァンスで仕上げられた自画像では、画家の頭部はすべて左側、つまり耳が切断されていない側から描かれている。『ひげのない自画像』は、最も高い価格がついた絵画の1つで、1998年ニューヨークにて7150万ドルで売却された。当時これは史上3番目に高価(インフレーションを考慮すると4番目)な売却価格であった。
オーヴェル
オーヴェル=シュル=オワーズの滞在中は、現存する限りでは自画像を描かなかった。

他の画家が描いた肖像[編集]

ファン・ゴッホと交流のあった複数の画家によって、彼の肖像画が描かれている。

参照[編集]

ファン・ゴッホの描いた自画像はかなりの枚数に上る。識別のため、ジャコブ・バート・ド・ラ・ファイユのカタログ・レゾネ(類型別全作品目録)(1928 & 1970) (F) やヤン・フルスカーによる改定版(1978年、1989年修正) (JH)の数字を参照している。

脚注[編集]



(一)^ 31.5 × 24.5 cm

(二)^ 46 38 cm

(三)^ 46.5  38.5 cm

(四)^ 39.5  29.5 cm

(五)^ abcdefghijk

(六)^ 

(七)^ 32 23 cm

(八)^ 41 x 32 cm

(九)^ 19 × 14 cm

(十)^ 42 × 33.7 cm

(11)^ 24.9 × 26.7 cm

(12)^ 

(13)^ 42 × 31 cm

(14)^ 47 × 35 cm

(15)^ 

(16)^ 44 × 37.5 cm

(17)^ 46 38 cm

(18)^ 46,5  35,5 cmEG

(19)^ 65 × 50.5 cm

(20)^ 48 × 44 cm

(21)^ 62 × 52 cm

(22)^ 46 38 cm

(23)^ 51 × 45 cm

(24)^ 60 × 49 cm

(25)^ 57 × 43,5 cm

(26)^ 65 × 54 cm

(27)^ 40 × 31 cm

(28)^ abYahoo!. search.yahoo.co.jp. 2022719

(29)^ 1970

(30)^ 

(31)^ 1970no. 476a:  étude à la bougie 

(32)^  .   (2020121). 2020121 

(33)^ A portrait of the artist as a middle-aged man?.  The Guardian (2004224). 2020121

参考文献[編集]

  • Hammacher, A. M.: Van Gogh: Selbstbildnisse, Philipp Reclam jun., Stuttgart 1960; 2nd edition 1970
  • Van Lindert, Juleke, & Van Uitert, Evert: Een eigentijdse expressie: Vincent van Gogh en zijn portretten, Meulenhoff/Landshoff, Amsterdam 1990 ISBN 90-290-8350-6
  • Dorn, Roland: Vincent, portraitiste: Bemerkungen zu ein paar heissen Eisen, in: Lukas Gloor, ed.: Van Gogh echt falsch: Zwei Selbstbildnisse der Sammlung Emil Bührle, Zürich 2005, pp. 7 - 21

関連文献[編集]

  • 木下長宏『ゴッホ 〈自画像〉紀行』中公新書カラー版 2014
  • 木下長宏編・解説『ゴッホ 自画像の告白』二玄社 1999 - 画文集(手紙から)