遊び場
表示
遊び場︵あそびば︶とは、子供︵幼児や児童︶が楽しく、安全に遊べるためにさまざまな条件を備えた場所や施設である。日本では従来の児童公園︵じどうこうえん︶と呼ばれた施設もこれに含まれる。
住宅地の空き地。
これらの場所・施設では、幼児や児童が安心して遊べる事が最大の目的である。このため、勢い余って転倒することの多いこれら子供らが転倒しても大きな負傷をしないよう、尖った石やガラスの破片は定期清掃などの活動で取り除かれ、また破損しかけていたり、劣化や腐食によって強度が低下した遊具も危険であるため、定期的な検査と補修が行われる。
しかし一部の心無い利用者が放置したゴミ︵空き缶や空き瓶︶や、または故意に遊具のボルトを緩めたり破壊するなどして、これらによって負傷する子供が出た例も見られる。その一方で、事故の報告された遊動円木や箱ブランコといった一部の遊具が、危険性を理由に排除されるケースも見られ、設置される遊具の様式には、一定の時代による推移が存在する。事故が報告され、改良された遊具も多い。
この他、これら施設内に併設された砂場にペットの犬猫や野良猫が糞をしてしまうケースも見られ、衛生上の問題から遊び場から砂場が﹁不潔な施設﹂として排除されてしまい、特に砂遊びを好む幼児や児童を落胆させたり、従来は着地の衝撃を和らげ事故を防止する意図で滑り台に併設されていた物まで無くなるといった事態も起こっている。他方、これらの害を防止するためにペットの持ち込み・立ち入りを禁止とする所も見られる。︵糞の項を参照されたし︶
欧米ではこれら施設内に入り込んだ麻薬常用者が使用済みの注射器を放置するケースも見られ、HIVに汚染されている事もあるこれら注射器を子供が触って怪我をし、感染する懸念も出て、これら施設の利用者が激減する問題も発生している。
屋内型有料施設の例︵﹁遊キッズ﹂ユニモちはら台店︶
欧米では誘拐などの犯罪に巻き込まれる懸念が常に付きまとうため、これらの施設はショッピングモールのサービスとしてや有料のものが見られ、係員が常駐している・部外者は立ち入れないようにしてある等の管理が行き届いている所が多く見られる。他方公共の遊び場では、保護者が一緒に居ることが社会的にも求められていて、幼児や幼い児童が一人で遊んでいると育児放棄︵児童虐待︶と看做され、通報されるケースも見られる。
その一方で従来、治安の良かった日本では、これら場所・施設で子供を遊ばせている間に、保護者は仕事や家事を済ます事が多かったが、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件が発生した1990年代以降、これら施設で遊んでいる子供が営利または猥褻目的で誘拐される事件も度々発生、また通り魔事件に巻き込まれるケースも発生している。
このため、デパートやスーパーマーケット内に併設されたこれら施設では、店舗利用者の利便性に配慮して、警備員を配したり、監視カメラを設置するなどの対策を取るケースも見られるが、それとて﹁誰にでも付いていってしまいかねない幼児を守りきれない﹂や﹁突発的な事件を防ぎきれない﹂という側面があると考えられ、必ずしも安心しきれない部分も残る。
一部デパートではこの問題に対し、従来は比較的誰もが気軽に立ち寄れる吹き抜けなどの空きスペースに設置されていたこれら施設を、出入りの際には係の従業員による保護者確認が必要なプレイルームに改造、積極的に幼児や児童を﹁預かって保護する﹂形へと変化させて利用者の獲得を目指す事例も見られる。従来からの、自由に人が出入りできるオープンスペースの施設では、保護者が一緒に居るべきだとしている。