悲劇(読み)ヒゲキ(英語表記)tragedy

翻訳|tragedy

デジタル大辞泉 「悲劇」の意味・読み・例文・類語

ひ‐げき【悲劇】

 
1
2 
[]  

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精選版 日本国語大辞典 「悲劇」の意味・読み・例文・類語

ひ‐げき【悲劇】

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] tragedy の訳語 )
  2. 人生の不幸・悲惨なことを題材とした演劇。破滅、敗北、苦悩など悲しい結末で終わる劇。⇔喜劇。〔ウェブスター氏新刊大辞書和訳字彙(1888)〕
    1. [初出の実例]「シュレーゲルも論じて古神学は希臘悲劇の要素なりとは言へり」(出典:他界に対する観念(1892)〈北村透谷〉)
  3. 人生や社会の悲惨なできごと。物事が不幸・悲惨な結末に終わること。
    1. [初出の実例]「猛き獅子と巨蟒(をろち)と、沙漠の真中にて苦闘する様を描ける洋画を見たり。題して沙漠の悲劇(ヒゲキ)といふと雖も」(出典:わかれ(1898)〈国木田独歩〉)

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改訂新版 世界大百科事典 「悲劇」の意味・わかりやすい解説

悲劇 (ひげき)
tragedy


︿tragicomedy

tragedyTragödietragédie︿tragōidia512︿3

 調

 ︿peripeteia︿anagnōrisis︿︿︿︿︿

161717

 ︿24P.J.17︿17

G.1731G.E.︿2︿19

 20︿︿E.G.T.S.J.J.19A.



 17︿

 ︿19
 

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「悲劇」の意味・わかりやすい解説

悲劇
ひげき


tragedytragédieTrauerspieltragoidía()tragosoide1()23()320


悲劇の定義


()()

 1

 1818


悲劇の種類

運命悲劇と性格悲劇の区別がよくなされるが、便宜的なものにすぎない。たとえば、ソフォクレスの『オイディプス王』は、無実のオイディプスが運命にもてあそばれる劇とみれば運命悲劇であり、彼の傲慢(ごうまん)な言動に没落の原因をみれば性格悲劇となる。近代の庶民が主人公となるものは市民悲劇、親子や夫婦関係など家庭内の問題を扱うものには家庭悲劇の名称も使われる。単に涙を誘うだけの悲劇を今日ではメロドラマとよんでおとしめる場合もある。今日は、喜劇に対置される用語として、「真面目な劇」serious dramaの名称が一般的になっている。

[毛利三彌]

西洋の悲劇の歴史


西65465

 161717181846192


日本の悲劇


西()()()()()西



C1981E819791983

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百科事典マイペディア 「悲劇」の意味・わかりやすい解説

悲劇【ひげき】

 
︿tragoidia︿
 

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「悲劇」の意味・わかりやすい解説

悲劇
ひげき
tragedy

 
姿54 ( ) C.G.B.18 G.20調A.  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「悲劇」の読み・字形・画数・意味

【悲劇】ひげき

悲運の劇。

字通「悲」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の悲劇の言及

【古典主義】より




 17B.J.18A.︿()

【市民劇】より


︿ 18

【ドラマトゥルギー】より



【悲喜劇】より

…しばしば日本でもそのままトラジコメディとよばれる。悲劇的要素と喜劇的要素が入り混じってあらわれるために,伝統的な悲劇喜劇の定義にはあてはまらない作品をいう。最初にこのいい方を使ったのは,古代ローマの劇作家プラウトゥスで,自作の《アンフィトルオ》の第50行から63行にかけて,古代ギリシア演劇以来伝統的に悲劇の主人公に定められている神々や王侯と,喜劇の主人公に定められた奴隷とがともにあらわれるため,粗野な喜劇と崇高な悲劇との混淆型が生まれると述べている。…

【フランス演劇】より

…なお,16世紀後半の宗教戦争の激化の中で,絶対王権への共同幻想を結晶させる役割を果たすのはイタリア起源の〈宮廷バレエ〉であり(1581年の《王妃の演劇的バレエ》に始まる),それはのちにルイ14世によるベルサイユ宮における《魔法の島の楽しみLes plaisirs de l’ile enchantée》(1664)を頂点とする,古代神話の衣装をまとった絶対王権顕揚の世俗的大祝典劇を生む。キリスト教の典礼や物語にのっとった宗教劇は,バロック時代の劇作や,J.deロトルー《聖ジュネスト》,コルネイユ《ポリュクト》あるいはラシーヌ晩年の2悲劇の例はあるものの,以後は19世紀末のP.クローデルの出現まで姿を消す。 中世ゴシック都市における大聖史劇上演には,同時代の他の舞台表現,すなわち〈阿呆劇(ソティsottie,sotie)〉〈教訓劇(道徳劇)moralité〉〈笑劇farce〉などもプログラムに組み込まれることが多かった。…

※「悲劇」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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