民会(読み)ミンカイ

デジタル大辞泉 「民会」の意味・読み・例文・類語

みん‐かい〔‐クワイ〕【民会】

 
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精選版 日本国語大辞典 「民会」の意味・読み・例文・類語

みん‐かい‥クヮイ【民会】

 

(一)  
(二) 
(一)[]Diocles(1916︿)
(三) 
(一)[](1868︿)
 

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改訂新版 世界大百科事典 「民会」の意味・わかりやすい解説

民会 (みんかい)


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民会 (みんかい)

1878年の三新法によって地方議会が正式に開設される以前に,地方官の手で各地につくられた府県会・大小区会・町村会の総称。1872年(明治5)ころ愛知県,宇都宮県などで事務打合せのため区戸長会を開設したのがはじまりで,73年には千葉県,兵庫県で公選を加味した民会が開設された。兵庫県令神田孝平の制定した啓蒙的民会規則は《日新真事誌》に全文掲載され全国に影響を与えた。官僚的統治に反対した豪農層の政治参加要求がうまれるにつれて,民心慰撫と上意下達機能の補てんのために地方官が独自に民会を開設する動きがひろまっていった。75年には公選民会開設7県,区戸長会開設1府22県を数えた。政府は各府県任意の民会開設がもたらす弊害を恐れて綱紀を制定し準拠させようとし,第1回地方官会議に地方民会を議題とした。その結果多数決で区戸長会を民会とすることとなったが,既設の公選民会は存続し,またその後も民権運動の発展とともに各地で民会開設要求が強まり,民会を開く地域が増え,府県議会制度の形成を必然化した。町村会設置は少数にすぎなかったが,地方官の町村寄合否認や,町村公共事業への戸長の関与活動に対し,住民の反感が高まったのに対応するため,76年政府は,町村の金穀公借,共有物取扱い,土木起工に住民を参代させる総代制度をつくった。そしてそれを契機に町村会の開設や総代制度の町村会化が一般化し,町村会の制度化へつながっていった。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「民会」の意味・わかりやすい解説

民会
みんかい

市民など共同体の構成員が参加する総会。ここでは古典古代社会とヨーロッパの古ゲルマン社会のものについて述べる。

[馬場恵二]

古代


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 comitia3


古ゲルマン社会

民会はディングDing(ドイツ語)とよばれ、古ゲルマン人の政治的意思決定を行うための政治機構=集会であった。民族大移動以前の古ゲルマン人の社会は、いわば国家に相当するキーウィタースとよばれるきわめて多数の小政治単位に分かれていた。キーウィタースは共同体的性格を強く残していたが、共同体の全構成員すなわち成人した自由人の全員が集まって民会を開き、政治的意思決定を行った。民会は政治的機能と同時に司法的機能をも果たし、前者のおもなものは、開戦や講和の決定、定住地の移動、王位の相続の承認(王制キーウィタースの場合)、長老の選出(長老制キーウィタースの場合)、法(慣習法)の修正や変更などで、後者は共同体内部の紛争や刑事事件の処理であった。その点で民会は裁判集会でもあった。緊急の場合を除けば、民会は定期的に(おそらく、年1回ないし数回、新月か満月の日を選んで)行われ、全員が武装して出席した。成人式も民会の席上で行われた。決定は全員一致という形をとり、盾と槍(やり)とを打ち合わせるのが賛成の意思表示であった。

 民族大移動期に大部族が形成され、政治単位が大きくなると、全員が集合する形での民会は行われにくくなり、その政治的重要性も失われる。フランク王国では、年一度招集される3月軍会ないし5月軍会がゲルマンの民会の名残(なごり)をとどめていたが、政治的意思決定の重心は聖俗の有力者を招集する王国会議に移り、他方、裁判集会としての機能は、伯(グラーフ)が管轄区域内を巡回しながら、地域ごとの住民を集めて開催する定期裁判集会(年3回)に受け継がれた。

[平城照介]

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百科事典マイペディア 「民会」の意味・わかりやすい解説

民会【みんかい】

 
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旺文社世界史事典 三訂版 「民会」の解説

民会
みんかい

 

ekklesia4apella
comitia3
concilium1  

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「民会」の解説

民会(みんかい)


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「民会」の意味・わかりやすい解説

民会[古代ギリシア・ローマ]
みんかい[こだいギリシア・ローマ]


民会[古代ギリシャ・ローマ]
みんかい[こだいギリシャ・ローマ]


民会[ロシア]
みんかい[ロシア]

ベーチェ」のページをご覧ください。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「民会」の解説

民会
みんかい

地方民会(ちほうみんかい)

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世界大百科事典(旧版)内の民会の言及

【アテネ】より


343060001

【エクイテス】より


()43

【ケントゥリア】より

…古代ローマで200ユゲラ(約50ha)の土地,また軍団や民会の基本単位をいう。ケントゥムcentum(100)に由来し,前者はヘレディウム(2ユゲラの世襲地)の100倍,後者は百人隊が原義。…

【コンスル】より


50921

【裁判】より

…この場合にも,判断の内容を他の類似の事件にも当てはまる一般的な原理によって理解することができないが,それだけでなく,判断の規準が裁判を受ける側にもあらかじめ知られるように客観的に明らかにされているということがないため,当事者は正しい判断を求めるためのよりどころとして用いうるものがなく,裁判官の賢察,慈悲,恩情にまったく依存することになる。ソクラテスを裁いた古代アテナイの民会の裁判はこの種の裁判の一例であり,また〈大岡裁き〉もこの型に属する。 それに対して,厳格に定義されたことばによって正確に表現された一連の一般的規範を判断規準とすることが要請されており,それらの規範を,(それらの規範および事案の)一般に了解されている意味に即して事案に適用することによって法的判断を形成するべきものとされている場合には,法的判断は,事案が法規範という枠に適合しているか否かの形式的判断によって形成されることになり,同時にその枠およびその適用が意味的に事件の内容に即したものとなるため,形式的で合理的な裁判と呼ばれる。…

【スパルタ】より




 22

【フランク王国】より




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※「民会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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