農耕文化(読み)のうこうぶんか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「農耕文化」の意味・わかりやすい解説

農耕文化
のうこうぶんか





定住と農耕の始まり




 ()

 ()()()()

 ()


農耕文化の類型


姿

 姿

 


根栽農耕文化


()()()3

 ()9000西

 沿西

 


サバナ農耕文化


()

 西

 西()()()()

 


地中海農耕文化

オリエントとよばれる西アジアの地域は古くから農耕が始まり、古代文明を形成した地帯で、その中心地域は「豊かな三日月地帯」の名でよく知られている。ここで成立した農耕文化が地中海農耕文化である。この地域は地中海性気候で、冬は寒くなく、降雨があり、夏は暑く乾燥して、原野の草は茶色に枯れる。生じている草は冬に生育期をもつ一年草で、麦はまさにそうした草である。オオムギ、コムギなどのほか、ライムギ、エンバクなど麦作を中心とし、冬作の豆類のエンドウ、ソラマメ、根菜類のビート、タマネギ、カブ、ダイコンなどを主作物とした農業が成立した。またウシ、ヤギ、ヒツジなどの家畜化が行われ、乳加工が発達した。この地域の農耕文化は考古学的調査がよく行われており、その歴史がかなりよくわかっている。地中海農耕文化は旧石器時代終末期に野生のオオムギ、コムギなどの採集から始まり、新石器時代になり耕作された。先土器新石器時代(土器のない新石器時代)の第三期の紀元前7500~前6500年ころには耕作、収穫、貯蔵、加工(石製の臼と杵、パン焼き炉)などができ、完成した農耕時代に入ってきた。その後土器が出現し、料理法が改良された。その後もこの農耕文化の発達は著しく、畜力による犂の利用が発達し、主食の大量生産が進んだ。麦類は乾燥、貯蔵、輸送が便利で、それを集める大権力が成立し、強大な階層社会からなる古代帝国が生まれてきた。この農耕文明は、西のエーゲ海地方、北アフリカ、イタリア、さらに西ヨーロッパに伝播し、今日の世界文明の中心的存在のヨーロッパ文明をつくりあげた。またユーラシア大陸の乾燥した草原=ステップなどに家畜飼育を専業とする遊牧民を生むもととなった。麦類はチベット・ルートとシベリア・ルートで東アジアの中国へ伝播し、インドにはイラン高原から伝えられ、いずれの地域でも最初の古代帝国の形成の基礎となった。

[中尾佐助]

新大陸農耕文化


16

 





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改訂新版 世界大百科事典 「農耕文化」の意味・わかりやすい解説

農耕文化 (のうこうぶんか)


V.G.︿Neolithic Revolution

 1

︿875

 5殿43西沿

13湿

 西姿

西

 西

 65

 湿Oryza sativa︿

 西︿





 

Nuclear America

 3西

 


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「農耕文化」の意味・わかりやすい解説

農耕文化
のうこうぶんか

 
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