資本論

カール・マルクスの著書。マルクス経済学の基礎となる経済学書。

  : Das Kapital. Kritik der politischen Ökonomie: Capital: Critique of Political Economy: Das Kapital : Capital
資本論 経済批判
Das Kapital . Kritik der politischen Ökonomie
資本論の表紙(1867年発行)
資本論の表紙(1867年発行)
著者 カール・マルクス
発行日 1867年
発行元 Verlag von Otto Meisner
ジャンル 評論
ドイツ北ドイツ連邦
言語 ドイツ語
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マルクス(1861年)



33  [1]20131UNESCO[2]

成立の経過

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概要

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186711885218943123稿

4434Marx-Engels-Werke26

詳細

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エンゲルス(1877年)
 
マルクス直筆の草稿



1843965稿

18491850 - 185324

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稿18631865稿3稿18631865稿MEGA[3]3稿23稿1866稿

186791411872 - 1875123稿1883稿稿20042稿

641 - 3412稿

構成

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1890MEGA

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『資本論』の大要

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第1部

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第1部は資本の生産過程の研究である。

商品と貨幣

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使使使使綿使()

181A187B16812A2B14



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貨幣の資本への転化、剰余価値の生産

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剰余価値生産の二つの方法 絶対的剰余価値生産と相対的剰余価値生産

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資本の蓄積

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第2部

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第2部は資本の流通過程の研究、すなわち、資本制的生産様式の再生産に関する研究である。第1部がマルクス自身が構成や叙述の仕上げ、刊行まで関わったのに対し、第2部は、マルクスの死後、残されていたいくつかの草稿(第2部のエンゲルスによる序文を参照)をエンゲルスが編集、刊行したものである。

第1篇と第2篇は資本の循環や回転などを扱っており、個別資本の流通過程での運動を考察した。いわば資本家が経営の上で資本の動きを見る時と同じ視点である。実際、マルクスは、工場経営者であったエンゲルスにしばしば資本の回転率などについて照会の手紙を送り、経営のリアルな現実における実務を学び、この草稿に反映させている。

第3篇は社会全体における資本の流通過程の研究である。「再生産論」と呼ばれる理論分野で、社会的総資本の観点から、資本制的生産様式を維持・持続するために、資本の生産・流通・再投下が、どのような制約・条件の下でおこなわれているかを考察したものである。マルクスはフランソワ・ケネーの経済表に刺激を受けながら「再生産表式」とよばれるモデルをつくりあげ、マクロ的視点から資本の流通・循環を論じた。

第3部

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第3部は、資本主義的生産の総過程の研究である。第3部も第2部と同様に、マルクス自身の手で刊行されたものではなく、マルクスの草稿をエンゲルスが編集(第3部のエンゲルスによる序文を参照)したものである。

第3部は第1部と第2部の研究をふまえ、資本主義経済の一般的・普遍的な諸現象である費用価格、利潤、平均利潤率、利潤率の傾向的低下の法則利子地代などを扱い、資本主義経済の全体像の再構成を試みた。

『資本論』草稿

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1233稿稿

稿7

1. 稿1857 - 1858

稿稿 ("Grundrisse") 185710185857

18577 "Einleitung" 18578 - 91857 / 1858稿稿稿65稿912

2. 1稿1858 - 1859

稿

611 2  ("Vorwort")  ("Einleitung") 

稿 (Urtext) 稿612 ("Das Kapital") 34

3. 稿1861 - 1863

21861 - 1863稿

18618186372313 

18621228 - 64

1861 - 1863稿MEGA2稿49

1861 - 1863稿23稿44

4. 1863 - 1865稿

1861 - 1863稿1863811稿186537稿

1863 - 1865稿41 2 3 343稿1863 - 1865稿MEGA3

5. 1865 - 1867稿

18674121稿81

12323稿23稿MEGAII442007

6. 1868 - 18812稿

稿2稿2稿2稿18681218702稿

1870稿187732稿321188018813稿3稿

7. 稿

稿31稿
31稿1869118718

31稿187511

31稿18755

31稿18762

23稿

213

32MEGA稿3188734

2007MEGAII1524
巻数 収録草稿
第1巻(全2分冊) バスティアとケアリ
経済学批判要綱』(1857年 - 1858年)ほか
第2巻 経済学批判』(1858年 - 1859年)原初稿ほか
第3巻(全6分冊) 『経済学批判』草稿(1861年 - 1863年)
第4巻・第1分冊 『資本論』第1部・第2部初稿
第4巻・第2分冊 『資本論』第3部主要草稿(1864年 - 1865年)ほか
第4巻・第3分冊 『資本論』第2部・第III、IV草稿、第3部関連草稿ほか
第5巻 『資本論』第1巻第1部初版(1867年)
マルクスの自用本の訂正ほか
第6巻 『資本論』第1巻第1部改定第2版(1872年 - 1873年)
補遺及び変更、初版との異同一覧
マルクス初版自用本への欄外書き込み
第7巻 仏語版『資本論』第1巻(1872年 - 1875年)
仏語から独語への乖離一覧ほか
第8巻 『資本論』第1巻第1部増補第3版(1883年)
第1巻のための変更一覧表
第9巻 英訳『資本論』第1巻(1887年)
英訳の独語からの乖離一覧ほか
第10巻 『資本論』第1巻第1部校閲第4版(1890年)
独語第3版・第4版に採用されなかった仏訳テキスト一覧
第11巻(全2分冊) 『資本論』第2部第II草稿、第V - 第VIII草稿ほか(1868年 - 1881年)
第12巻 『資本論』第2巻第2部エンゲルス編集原稿(1884年 - 1885年)
アイゼンガルテン/エンゲルスの書き込み一覧
編集原稿とマルクス草稿との異同一覧
第13巻 エンゲルス版『資本論』第2巻第2部初版(1885年)
編集原稿とマルクス草稿との異同一覧
第14巻 マルクス/エンゲルス『資本論』関連草稿(1871年 - 1894年)
第15巻 エンゲルス版『資本論』第3巻第3部(1894年)
マルクス草稿との異同一覧

『資本論』の方法

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1姿


『資本論』の中の共産主義論

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[8]

32113136

(1)(3)

33[9]

『資本論』研究

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元々のマルクスのプランに基づく『資本論』の復元については様々な議論が起きている。

表象された具体的なものの徹底的な分析から議論が進むため、「資本の生産過程」の部では賃金や物の価格が記載されている。例として「剰余価値率」の章では1871年4月時点の1ポンド当たりの綿の価格、「労賃」の章では当時の労働者が受け取る男女別の給与などが記載されている。

刊本

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11,000154西1[10]

MEGA[3]MEGAII1524LLECEREM

世界の記憶

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2013年6月にはそのドイツ語版初版第1部が、1848年の『共産党宣言』の草稿と共にユネスコ世界の記憶に登録された[11]

主な翻訳

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ISBN
 
1920
 
1921



1-2819192

181919(

1920-1922132334[12]西

192519264 - 

19271928 - 

1-51928-295

11)



1937-50 (13)/(5) (4)11︿914

1-13()

 (1-9)ISBN 978-40034125101969 (13)

 1-ISBN 978-44060089211982ISBN 978-44060255391997

 (1-9)ISBN 978-42728025172000 (5)

︿1ISBN 978-4480401144200512024

︿1(1)BPISBN 978-48222487892011

脚注

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(一)^  1 1982

(二)^ Schriften von Karl Marx: "Das Manifest der Kommunistischen Partei" (1848) und "Das Kapital", ernster Band (1867)

(三)^ ab"Zweite Marx - Engels - Gesamtausgabe" 19752007114124

(四)^ <49> Der Reichtum der Gesellschaften, in welchen kapitalistische Produktionsweise herrscht, erscheint als eine "ungeheure Warensammlung"1, die einzelne Ware als seine Elementarform. Unsere Untersuchung beginnt daher mit der Analyse der Ware.

(五)^ Karl Marx, Capital Vol. I, Ch. 15, Sect. 5.

(六)^ 138

(七)^ 1723

(八)^  1 19829-10

(九)^  13 19891434-1435

(十)^  15420181152018117

(11)^ Schriften von Karl Marx: "Das Manifest der Kommunistischen Partei" (1848) und "Das Kapital", ernster Band (1867)

(12)^ 11[12

関連項目

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参考文献

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︿72004

1966

1958

1969

1966

1977

1992

MEGA1998

MEGAII1999

1967

1962

1972

1997

稿1989

1987

1990

2000

 202002

1998

1963

2322001

 1995

EH19611934

 1967稿19361938

19681923

19721955

19821976

19911987

西199419651968

31996 - 19971965

     ISBN 978-4-272-11114-5

外部リンク

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