日産・オースター
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(日産・オースターマルチクーペから転送)
日産・オースター | |
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概要 | |
別名 |
日産・ブルーバード(欧州) 日産・スタンザ(北米) 日産・リベルタ(中東) |
販売期間 | 1977年ー1990年 |
ボディ | |
ボディタイプ |
4ドアセダン 3ドアハッチバッククーペ (初代のみ) 5ドアステーションワゴン (日本未発売、初代のみ) 5ドアライトバン (日本専売、初代のみ) 3ドアハッチバック (2代目のみ) 5ドアハッチバック (2代目除く) 5ドアハッチバックセダン (3代目のみ) |
駆動方式 | 後輪駆動/前輪駆動 |
系譜 | |
後継 | 日産・プリメーラ |
初代 A10型系(1977年-1982年)
日産・バイオレットオースター 日産・オースター(初代) A10型系 | |
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![]() ダットサン510クーペ ※オースターの上級グレードホイールカバー装着 | |
![]() ダットサン510クーペ | |
概要 | |
販売期間 |
1977年5月 - 1978年(バイオレットオースター) 1978年4月 - 1981年(オースター) |
デザイン | 山下敏男 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
4ドアセダン 3ドアハッチバッククーペ 5ドアハッチバックセダン 5ドアライトバン 5ドアステーションワゴン (海外のみ) |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 直列4気筒 1.8/1.6/1.4Lガソリン |
変速機 |
3速AT 4速MT / 5速MT |
前 |
前:マクファーソンストラット 後:4リンクリジッド |
後 |
前:マクファーソンストラット 後:4リンクリジッド |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,400mm |
全長 | 4,260mm |
全幅 | 1,600mm |
全高 | 1,350mm |
車両重量 | 970kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:ドラム |
データモデル | クーペ 1600CS-E・L 4速MT(前期型) |
系譜 | |
後継 | バン:日産・パルサーADバン |
●1977年5月20日 - バイオレット オースター︵VIOLET AUSTER︶として登場。兄弟車のバイオレット︵日産店扱い︶がファミリーカー、3ヶ月遅れて登場したスタンザ︵日産・サニー店扱い︶が小さな高級車という位置づけに対し、スポーティな若者向けの車として位置づけられた。ボディは4ドアセダンと﹁マルチクーペ﹂と称する3ドアハッチバッククーペ︵バイオレットの﹁オープンバック﹂と同一︶、そして5ドアバンの3種類があり、マルチクーペのボディカラーには鮮やかな赤が設定された。エンジンはOHV1,400cc︵A14︶とSOHC1,600cc︵L16︶。
●1978年4月 - マイナーチェンジ。昭和53年排出ガス規制対応でA11型車となる。エンジンがL16S、L16EからZ16S、Z16Eに変更。車名がバイオレットから独立して﹁日産・オースター﹂が正式車名となる。外観上の違いはリアウインドーの53年排ガス規制適合ステッカーと1.6リッターのトランクリッドエンブレムがNISSAN NAPSからNISSANNAPS-Zへの変更の他、オーナメント類の記号がバイオレットシリーズを表す﹁V﹂からオースターの﹁A﹂となる。マルチクーペのみに採用されたオーバーライダー付大型5マイルバンパーがセダン全車にも採用された。新グレードとして﹁1600CS-L﹂を追加。従来5速マニュアルのみの設定だった﹁1600CS-E・L﹂にニッサンマチック︵3速AT︶車を追加。
●1979年6月 - マイナーチェンジ。全車フォグランプ内蔵の角形2灯式ヘッドランプに変更され、内装では6連メーター︵タコメーター・油圧/電圧計装備︶を搭載。また、1,800ccエンジン︵Z18/Z18E・SOHCツインプラグ︶を搭載したGTシリーズ︵1800GT-E/1800GT︶も登場した[注 1]一方、1,400ccエンジンの設定が廃止された。
●1979年8月 - バンが昭和54年排出ガス規制に対応。VA11型車となる。
●1980年4月 - 姉妹車の﹁スタンザ・リゾート﹂に準じた5ドアハッチバックを追加。セダンに﹁1800 CS﹂を追加。それに伴い、ニッサンマチックの搭載グレードがセダン/5ドアハッチバックの﹁1800GT﹂と﹁1600CS‐L﹂に集約された。
●1982年10月 - 5ドアバンが販売終了。事実上の後継車種はパルサーバンと統合したパルサーADバン︵後のAD︶となる。販売終了前月までの新車登録台数の累計は2代目バイオレットと合算して25万1001台[1]。
2代目 T11型系︵1981年-1985年︶
日産・オースターJX(2代目) T11型系 | |
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概要 | |
販売期間 | 1981年6月 - 1985年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ |
4ドアセダン 3ドアハッチバック |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 直列4気筒 1.8/1.6Lガソリン |
変速機 | 3速AT / 5速MT |
前 |
前:マクファーソンストラット 後:パラレルリンクストラット |
後 |
前:マクファーソンストラット 後:パラレルリンクストラット |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,470mm |
全長 | 4,340mm |
全幅 | 1,665mm |
全高 | 1,365mm |
車両重量 | 950kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ディスク 後:ドラム |
データモデル | 3ドアハッチバック GT-ES 5速MT(前期型) |
●1981年6月 - 登場。姉妹車のバイオレットリベルタ/スタンザFX同様FF化され[注 2]、4ドアセダンと3ドアハッチバックが設定された。ハッチバックはクーペスタイルだった先代と異なり実用性、スポーツ性の強いモデルとなった。正式車名は﹁オースターJX﹂。エンジンは新開発のCA型を搭載し、排気量は1,600ccと1,800cc。前期型は空力に優れたモダンなデザインのフロントマスクを持つ。
●10月 - 1600CS-X追加。
●1983年6月 - マイナーチェンジ。フロント部分をスクエア基調︵角ばった︶のデザインに修正し、スタンザとボディパネルを共通化するなど大幅変更となった。カタログ上サブネームの﹁JX﹂が小さな表記となる。
●11月 - 特別仕様車GS-Xエクストラ発売。
●1984年5月 - 1600GS、1800GS-L スーパーサルーン追加。
3代目 T12型系︵1985年-1990年︶
日産・オースター(3代目) T12型系 | |
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![]() 1985年10月発売 Xi(フロント) | |
![]() 1985年10月発売 Xi(リア) | |
概要 | |
別名 |
日産・ブルーバード(欧州) 日産・スタンザ(北米) 日産・リベルタ(中東) |
販売期間 | 1985年10月 - 1990年2月 |
デザイン | 山下敏男 |
ボディ | |
ボディタイプ |
4ドアセダン 5ドアハッチバックセダン |
エンジン位置 | フロント |
駆動方式 | 前輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 直列4気筒 1.8/1.6Lガソリン |
変速機 | 4速AT / 5速MT |
前 |
前:マクファーソンストラット 後:パラレルリンクストラット |
後 |
前:マクファーソンストラット 後:パラレルリンクストラット |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,550mm |
全長 | 4,515mm |
全幅 | 1,690mm |
全高 | 1,390mm |
車両重量 | 1,230kg |
その他 | |
ブレーキ |
前:ベンチレーテッドディスク 後:ディスク |
データモデル |
1.8Xtt TWINCAM TURBO 5速MT(前期型) |
系譜 | |
後継 | 日産・プリメーラ |
●1985年10月 - 登場。車名が再び﹁オースター﹂となる。キャッチコピーは﹁時を震わす﹂、﹁こしゃくなセダン、ロマンシング・オースター﹂。U11型ブルーバードのプラットフォームおよび基本コンポーネントを流用し、欧州向けは﹁ブルーバード﹂、北米では﹁スタンザ﹂、中東では﹁リベルタ﹂の名で販売された。同社の910型ブルーバードやU11型ブルーバード、果てはB12型サニーに通じる直線基調のエクステリアデザインとなる。当初4ドアセダンのみだったが、翌年に5ドアハッチバックが追加。エンジンは1.6L SOHC電子制御シングルキャブレター︵CA16S︶﹁1.6Vc﹂﹁1.6Mc﹂、1.8L SOHCシングルポイントインジェクション︵CA18i︶﹁1.8Vi﹂﹁1.8Mi﹂﹁1.8Xi﹂、同SOHCターボ︵CA18ET︶﹁1.8Xt﹂、同DOHC16バルブターボ︵CA18DET︶﹁1.8Xtt TWINCAM TURBO﹂。先代、先々代から一転しスポーツ性を強調したキャラクターとなった。﹁ユーロフォルマ﹂と称するエアロパーツ装着車が、SOHC︵CA18i︶﹁1.8Siユーロフォルマ﹂、DOHCターボ︵CA18DET︶﹁1.8Rttユーロフォルマ TWINCAM TURBO﹂に設定された。4ドアセダンのトップグレードである﹁1.8Xtt TWINCAM TURBO﹂にのみ、メーカーオプションで超音波路面ソナーを用いた電子制御サスペンション﹁スーパーソニックサスペンション﹂を設定。当時の国産車としては業界初のバスレフ型エンクロージャーの機能を持ったフロントドアスピーカーが採用されていた︵最廉価グレードの﹁1.6VC﹂を除く。︶。﹁1.6VC﹂にはタコメーターが装備されておらず、代わりに大型のアナログ式時計が標準装備となる。
●1986年6月 - 同時にフルモデルチェンジした4ドアセダンのみのスタンザとの差別化を図るため﹁ユーロハッチ﹂と称する5ドアハッチバックセダンを追加。CA18iを搭載する﹁TYPE I﹂とCA18DETを搭載する﹁TYPE II﹂の2グレード。5速MTのみの設定だった4ドアセダンの﹁1.8Rttユーロフォルマ TWINCAM TURBO﹂、﹁1.8Xtt TWINCAM TURBO﹂にオーバードライブ付4速オートマチック仕様が追加。
●7月 - 英国日産自動車製造会社にて生産を開始︵現地名はブルーバード︶。欧州での販売は好調だった。
●1987年2月 - 特別仕様車﹁Xiブリティッシュ﹂発売。
●1988年
●1月 - マイナーチェンジ。欧州での評判を反映させたキャッチコピーは﹁It's British major﹂。4ドアセダン、ユーロハッチ共にバンパーがスマートな形状となり、全長が若干短くなった︵例としてT12型オースター4ドアセダンの場合、前期型の全長は4,515mm、後期型の全長は4,460mmと、前期型に比較して55mm短縮されている︶。CA18ET型ターボエンジンを搭載するグレード﹁1.8Xt﹂のエンジンがCA18DE型DOHC16バルブエンジンに差し替えられグレード名が﹁1.8Xt TWINCAM﹂となる。
●10月 - 一部改良。AT車にシフトロック追加。
●1990年2月、販売終了。販売期間中の新車登録台数の累計は一部スタンザと合算して4万2194台[2]。オースターシリーズの歴代国内総合生産台数は約15万2000台[3]。13年の歴史にピリオドを打った。同時期に登場したプリメーラが、オースターの実質の後継車となる。
車名の由来
●オースターとは英語で﹁南の風﹂という意味である。 ●﹁JX﹂とは﹁Jump X﹂の略である。後年、インフィニティ・JX︵のちのQX60︶にもその名が使用された。脚注
注釈
(一)^ 同年8月下旬のトヨタ・セリカのマイナーチェンジの広告上で、ラリー仕様のバイオレット・グループ4仕様車に搭載されたDOHCエンジンが市販モデルでは非搭載だったバイオレット3姉妹と、4バルブDOHCエンジンが搭載されたハコスカ/ケンメリGT-Rの栄光を引きずりながら搭載が見送られた日産・スカイラインGC211型に対して﹁ツインカムを語らずに真のGTは語れない。﹂﹁名ばかりのGT達は、道を開ける。﹂と痛烈に批判した。
(二)^ 当時の日産のFF︵前輪駆動︶技術はまだ発展途上だったため、エンジンの振動とトルクステアの挙動が大きい・MT車のギアレシオが高すぎるなどの問題点があった