点字
表示
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d7/Tenji-osake.jpg/220px-Tenji-osake.jpg)
点字︵てんじ︶とは、視覚障害者が触覚で読む字で、点︵盛り上がり︶によって文字・数字を表現する。文字は横2×縦3の6つの点で表される6単位符号。
近年、バリアフリー、あるいはユニバーサルデザインの一環として点字の併記が行われるようになり、代表的なものとしては、缶入りビールなどのアルコール飲料に﹁おさけ﹂﹁さけ﹂﹁びーる﹂といった表記が行われている。また、後述の点字に類似したものも参照。時には、トイレなどにも点字がある。
パーソナルコンピュータの周辺機器としては、点字プリンタや点字ディスプレイといった機器で、点字を表現するものがある。
日本の著作権法第37条では、著作物を点字により複製することができると定められている。
として点に番号を記し、点のある場所を●、ない場所を○とする。これは読む時の形であり、点字器等を使って書く際は、紙の裏から点筆を刺して記述するため左右が逆になる点に留意する必要がある。
歴史
●1825年 ルイ・ブライユがアルファベットの6点式点字を開発。当初は主に楽譜︵点字楽譜︶の表記に使われ、文字として広まるのは少し遅れた。 ●1854年 ブライユ式点字がフランスで正式に採用される。 ●1890年 石川倉次の考案した日本語の6点式点字が、東京盲唖学校で採用される。 ●1901年 日本式点字が官報に公表される。 ●1922年 大阪毎日新聞社︵現: 毎日新聞社︶が﹁点字大阪毎日﹂︵現: 点字毎日︶を発刊する。商業新聞としては日本唯一の点字新聞として現在も発行中である。 ●1926年 点字による衆議院選挙の投票が認められる。 ●1940年 日本盲人図書館︵現: 日本点字図書館︶が開設される。 ●1949年 同志社大学が日本ではじめて点字による受験を認める。 ●1966年 点字表記法の制定機関として﹁日本点字委員会﹂が発足。 ●1975年1月20日 日本共産党中央委員会が点字の機関紙﹁点字﹃赤旗﹄﹂を創刊。政党紙では日本唯一現在も発行中である。日本語の点字構成
ここでは、一般に使われている6点式点字を、以下に紹介する。![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e5/Brailleschrift_06_KMJ.svg/90px-Brailleschrift_06_KMJ.svg.png)
かな
五十音
あ行 | あ![]() |
い![]() |
う![]() |
え![]() |
お![]() |
母音を表す「あ行」の点字。これが基本形となる。 |
---|---|---|---|---|---|---|
か行 | か ファイル:Braille CH.svg |
き![]() |
く![]() |
け![]() |
こ![]() |
母音に、6の点を加えて「か行」を表す。 |
さ行 | さ![]() |
し![]() |
す ファイル:Braille TH.svg |
せ![]() |
そ![]() |
母音に、5と6の点を加えて「さ行」を表す。 |
た行 | た![]() |
ち![]() |
つ![]() |
て![]() |
と![]() |
母音に、3と5の点を加えて「た行」を表す。 |
な行 | な![]() |
に![]() |
ぬ![]() |
ね![]() |
の![]() |
母音に、3の点を加えて「な行」を表す。 |
は行 | は![]() |
ひ![]() |
ふ![]() |
へ![]() |
ほ![]() |
母音に、3と6の点を加えて「は行」を表す。 |
ま行 | ま![]() |
み![]() |
む![]() |
め![]() |
も ファイル:Braille OE Fr.svg |
母音に、3と5と6の点を加えて「ま行」を表す。 |
や行 | や![]() |
ゆ ファイル:Braille ING.svg |
よ![]() |
母音を一番下まで下ろし、4の点を加えて「や行」を表す。 | ||
ら行 | ら![]() |
り![]() |
る![]() |
れ![]() |
ろ![]() |
母音に、5の点を加えて「ら行」を表す。 |
わ行 | わ![]() |
ゐ![]() |
ゑ![]() |
を![]() |
母音を一番下まで下ろし「わ行」を表す。 |
記号類
撥音 | 促音 | 長音 | 読点 | 句点 | 疑問符 | 感嘆符 | 中点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ん ![]() |
っ ![]() |
ー ![]() |
、 ![]() |
。 ![]() |
? ![]() |
! ![]() |
・ ![]() |
濁音、半濁音、拗音
濁音 | 濁音符+か ![]() |
濁音符を前置する。 (例: が) |
---|---|---|
半濁音 | 半濁音符+は ![]() ![]() |
半濁音符を前置する。 (例: ぱ) |
拗音 | 拗音符+か ![]() |
拗音符(4の点=や行の子音)を前置し、ローマ字表記で「y」を除いた清音を記す。 (例: きゃ(kya)→か(ka) ) |
濁音+拗音 | 濁音符と拗音符 +か ![]() |
濁音符と拗音符を重ねて前置し、濁点を取った上、 ローマ字表記で「y」を除いた清音を記す。 (例: ぎゃ(gya)→きゃ(kya)→か(ka) ) |
半濁音+拗音 | 半濁音符と拗音符 +は ![]() ![]() |
半濁音符と拗音符を重ねて前置し、半濁点を取った上、 ローマ字表記で「y」を除いた清音を記す。 (例: ぴゃ(pya)→ひゃ(hya)→は(ha) ) |
濁音 濁音符 ![]() |
が行 | が![]() |
ぎ![]() ![]() |
ぐ![]() ![]() |
げ![]() ![]() |
ご![]() ![]() |
濁音符(5の点)を前置する。 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ざ行 | ざ![]() ![]() |
じ![]() ![]() |
ず![]() |
ぜ![]() ![]() |
ぞ![]() ![]() | ||
だ行 | だ![]() ![]() |
ぢ![]() ![]() |
づ![]() ![]() |
で![]() ![]() |
ど![]() ![]() | ||
ば行 | ば![]() ![]() |
び![]() ![]() |
ぶ![]() ![]() |
べ![]() ![]() |
ぼ![]() ![]() | ||
半濁音 半濁音符 ![]() |
ぱ行 | ぱ![]() ![]() |
ぴ![]() ![]() |
ぷ![]() ![]() |
ぺ![]() ![]() |
ぽ![]() ![]() |
半濁音符(6の点)を前置する。 |
拗音 拗音符 ![]() |
か行 | きゃ(kya) →か(ka) ![]() |
きゅ(kyu) →く(ku) ![]() ![]() |
きょ(kyo) →こ(ko) ![]() ![]() |
拗音符(4の点)を前置し、、 ローマ字表記で「y」を除いた清音を記す。 |
---|---|---|---|---|---|
さ行 | しゃ(sya) →さ(sa) ![]() ![]() |
しゅ(syu) →す(su) ![]() |
しょ(syo) →そ(so) ![]() ![]() | ||
た行 | ちゃ(tya) →た(ta) ![]() ![]() |
ちゅ(tyu) →つ(tu) ![]() ![]() |
ちょ(tyo) →と(to) ![]() ![]() | ||
な行 | にゃ(nya) →な(na) ![]() ![]() |
にゅ(nyu) →ぬ(nu) ![]() ![]() |
にょ(nyo) →の(no) ![]() ![]() | ||
は行 | ひゃ(hya) →は(ha) ![]() ![]() |
ひゅ(hyu) →ふ(hu) ![]() ![]() |
ひょ(hyo) →ほ(ho) ![]() ![]() | ||
ま行 | みゃ(mya) →ま(ma) ![]() ![]() |
みゅ(myu) →む(mu) ![]() ![]() |
みょ(myo) →も(mo) ![]() | ||
ら行 | りゃ(rya) →ら(ra) ![]() ![]() |
りゅ(ryu) →る(ru) ![]() ![]() |
りょ(ryo) →ろ(ro) ![]() ![]() | ||
濁音+拗音 濁音符と拗音符 ![]() |
か行 | ぎゃ(gya) →きゃ(kya) →か(ka) ![]() |
ぎゅ(gyu) →きゅ(kyu) →く(ku) ![]() ![]() |
ぎょ(gyo) →きょ(kyo) →こ(ko) ![]() ![]() |
濁音符と拗音符を重ねて(4と5の点)前置し、 濁点を取った上、ローマ字表記で「y」を除いた清音を記す。 |
さ行 | じゃ(zya) →しゃ(sya) →さ(sa) ![]() ![]() |
じゅ(zyu) →しゅ(syu) →す(su) ![]() |
じょ(zyo) →しょ(syo) →そ(so) ![]() ![]() | ||
た行 | ぢゃ(dya) →ちゃ(tya) →た(ta) ![]() ![]() |
ぢゅ(dyu) →ちゅ(tyu) →つ(tu) ![]() ![]() |
ぢょ(dyo) →ちょ(tyo) →と(to) ![]() ![]() | ||
は行 | びゃ(bya) →ひゃ(hya) →は(ha) ![]() ![]() |
びゅ(byu) →ひゅ(hyu) →ふ(hu) ![]() ![]() |
びょ(byo) →ひょ(hyo) →ほ(ho) ![]() ![]() | ||
半濁音+拗音 半濁音符と拗音符 ![]() |
は行 | ぴゃ(pya) →ひゃ(hya) →は(ha) ![]() ![]() |
ぴゅ(pyu) →ひゅ(hyu) →ふ(hu) ![]() ![]() |
ぴょ(pyo) →ひょ(hyo) →ほ(ho) ![]() ![]() |
半濁音符と拗音符を重ねて(4と6の点)前置し、 濁点を取った上、ローマ字表記で「y」を除いた清音を記す。 |
外来語を表記するための拗音︵特殊音︶も、できるだけ上記の法則に従うよう表記する。 ●﹁ヴ﹂は濁音符+ウ、とする。その他の濁音・半濁音は、前置符に濁音符・半濁音符を重ねる。 ●小文字部分が﹁ァ﹂﹁ォ﹂とならないものは拗音の規則に従う。ただし、拗音符の次は最も似た音である。具体的には、﹁シェ﹂は拗音符+セ、﹁スィ﹂は拗音符+シ、となる。 ●小文字部分が﹁ァ﹂﹁ィ﹂﹁ェ﹂﹁ォ﹂の3つ以上を取りえるもの、あるいは﹁ゥ﹂を取るものは、拗音符の代わりに疑問符を前置する。﹁クァ﹂は疑問符+カ、﹁トゥ﹂は疑問符+ツ。 ●テュ、デュ、フュ、ヴュ、フョ、ヴョは、拗音符の代わりに拗音符に半濁音符を重ねたものを使用する。
数字
数字は以下の数字を用いるが、これはかな文字等と重複しているため、数符を前に置くことで表す。数符の後には、数字を4桁まで一続きで書くことができる。5桁以上の大きな数は万、億などを間に挿入する。また、数字の次にくる文字がア行・ラ行の場合は、第一つなぎ符を数字との間におく。ただし、必要に応じて、コンマ区切りの数値などは位取り点で表記する。1(A)![]() |
2(B)![]() |
3(C)![]() |
4(D)![]() |
5(E)![]() |
6(F)![]() |
7(G)![]() |
8(H)![]() |
9(I)![]() |
0(J)![]() |
1~9はa~iと、0はjと同じである。 |
数符 | 小数点 | 位取り点 | 第一つなぎ符 |
---|---|---|---|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
アルファベット
アルファベットは以下を用いるが、これはかな文字等と重複しているため、外字符や外国語引用符を置くことで表す。なお、Wだけが規則的な位置にないのは、ブライユ点字が考案された時点では、点字はフランス語でほとんど用いられないWを除いた25文字だけであり、後にWが追加されたためといわれている。
A(1)![]() |
B(2)![]() |
C(3)![]() |
D(4)![]() |
E(5)![]() |
F(6)![]() |
G(7)![]() |
H(8)![]() |
I(9)![]() |
J(0)![]() |
A~Jは、それぞれ1~9、0と同じである。 |
K![]() |
L![]() |
M![]() |
N![]() |
O![]() |
P![]() |
Q![]() |
R![]() |
S![]() |
T![]() |
A~Jに、3の点を加える。 |
U![]() |
V![]() |
X![]() |
Y![]() |
Z![]() |
W![]() |
A~Jに、3と6の点を加える。ただし、Wのみ特殊。 |
アルファベット1文字、あるいは略語などは、外字符をその前に置く。大文字はその前に大文字符を置くが、全て、あるいは途中から全て大文字の場合には、最初の大文字の前に二重大文字符を置く。英単語を表記する場合には、英単語の範囲を外字引用符で囲む。外字符でも外字引用符でも、一続きの語中で英語→日本語と変化する場合(A型、X線、Gift券、など)には、その間に第一つなぎ符を挿入する。
外字符 | 外国語引用符 | 大文字符 | 二重大文字符 | 第一つなぎ符 |
---|---|---|---|---|
![]() |
![]() ![]() |
![]() |
![]() ![]() |
![]() |
その他
上記の基本的な文字以外にも、数式や化学構造式、楽譜などを︵六点点字で︶表現した専門的な点字もある︵点字楽譜を参照︶。また、点字で漢字を直接表現する試みとして、﹁6点漢字﹂や8点式の﹁漢点字﹂が考案されている。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b9/Tenji-block.JPG/220px-Tenji-block.JPG)
点字ブロック
歩道・鉄道駅・公共施設だけでなく、最近は一般の商店の出入り口近くなどにも設置されている。たいていは黄色。進行方向を表す線ブロック︵別名、誘導用ブロック︶と、注意を表す点ブロック︵別名、注意喚起用ブロック︶の2種類で構成されている。プラットホームの縁は、かつては白線であったが、現在では黄色の点ブロックが埋め込まれている。
歩道上の点字ブロックは景観への配慮から以前は灰色なども多かったが、弱視者が点字ブロックの位置を見つけやすいようにするため、現在では黄色への敷き替えが進んでいる。
ただし、最近では高齢者など足腰の弱い人がつまずいてしまう等の問題点も指摘されており、改善などが望まれている。また、一般の人には、無理解・無頓着な人も多く、点字ブロックの上に商品が置かれたり、駐車・駐輪されていることも多く、視覚障害者がぶつかったり、白杖で突き倒すトラブルも多い。
また、駅のプラットホームで滑り止めを点字ブロックと間違えて、その上を歩いてしまう人もいるという。
三宅精一により発明された。普通﹁点字ブロック﹂と呼ばれるが、これは安全交通試験研究センターの登録商標である。正式名称は視覚障害者誘導用ブロックという。
点字ブロックは、直進する場合は真っすぐに、縦に4本線が入っている。曲がる所や停止するべき場所の場合は、黄色ブロックが凹凸になっている。
ファイル:Shanpu-shikibetsu1.jpgシャンプー の識別凹凸
シャンプーとリンスを間違えないように、シャンプー︵一部シャンプー、リンス混合液︶容器の側面に付けられた線状の突起部分。このきざみが入った容器をきざみ入り容器という。開発したのは花王で、1991年7月に実用新案を出願した。だがその後花王は出願を取り下げ業界各社に働きかけたため、現在ではほとんどのシャンプー容器にきざみが入っている。︵篠崎晃一監修 佐々木正孝著 ﹃アレ何?大事典﹄ 小学館、2005年、112頁︶
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/ac/Gyuunyuu-1.jpg)
牛乳パック扇状切欠き
文法
分かち書き
点字には漢字とひらがな・カタカナの区別がないので、理解しやすいよう文節ごとに1文字分の空白を挿入する。これを﹁分かち書き﹂といい、点訳︵点字翻訳︶における重要な作業の一つである。 また、長い複合語は、3拍以上の構成要素ごとに区切る。これを特に﹁切れ続き﹂と呼ぶ。︵例‥﹁点字図書館﹂→﹁テンジ□トショカン﹂︶ なお、段落は2文字分の空白で表す。実際の発音と点字表記
基本的に、点字は音に忠実に表記する。実際の表記は、概ね現代仮名遣いに準じるが、下記の違いがある。 ●ウ段・オ段の長音は長音符︵ー︶で表記する。 例: ﹁おとうさん﹂は﹁オトーサン﹂、﹁とうきょう﹂は﹁トーキョー﹂となる。 ●動詞の語尾では﹁ウ﹂を用いる。 例: ﹁思う﹂は﹁オモウ﹂、﹁言う﹂は﹁イウ﹂となる︵﹁言う﹂は﹁ユー﹂と発音するが、現代仮名遣いと同様﹁イウ﹂とする︶。 ●現代仮名遣いで﹁おお﹂﹁こお﹂等と書く和語については、長音符を用いず、その通りに表記する。 例: ﹁大きい﹂は﹁オオキイ﹂、﹁大通り﹂は﹁オオドオリ﹂となる。 ●助詞の﹁へ﹂﹁は﹂は、それぞれ﹁エ﹂﹁ワ﹂と表記する。指点字
盲聾者に対する意思疎通の手段として、両手の人差し指・中指・薬指、計6本の指を点字の6つの点に見立てて指で叩くことにより点字を伝達する、指点字と呼ばれる方法がある。手のひらに文字を書くなどの方法と比べ情報の伝達速度が速く、また点字を解する人にとっては習得が容易であるという特長を持つ。点字に類似したもの
点字ではないが、視覚障害者に対するバリアフリー、あるいはユニバーサルデザイン︵共用化︶の一環として、下記のような配慮が行われるようになっている。点字ブロック︵誘導ブロック︶
シャンプーのきざみ
飲料用紙パック容器
500ミリリットル以上の屋根型牛乳紙パック︵種類別名称が﹁牛乳﹂のもの︶は、開け口の反対側上部に扇状切欠きが1個、ジュースは2個ある︵販売会社によっては存在しないものもある︶。 ﹁缶ビール・缶入り酒類への点字表示﹂﹁シャンプー/リンスの識別﹂も含め、日本工業規格︵JIS︶で﹁JIS S 0021 高齢者・障害者配慮設計指針 - 包装・容器﹂として2000年10月20日に制定された。![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/ac/Gyuunyuu-1.jpg)
紙幣の凹凸
日本銀行券の隅には凹凸があり、区別できるようになっている。 但し、実際には流通過程での損傷があったり、湿っていたりすると触覚では認識できないため、紙幣の長さを比較して金種の区別をする視覚障害者が多い。発行年 | 券名(図案) | 凹凸の位置と形状 | 凹凸の紋様 |
---|---|---|---|
1984年 | D千円券(夏目漱石) | 位置:左下 形状: ドーナツ型のエンボス加工 |
1つ。点字の「あ」などと同じ。 |
D五千円券(新渡戸稲造) | 縦に2つ。点字の「い」などと同じ。 | ||
D壱万円券(福沢諭吉) | 横に2つ。点字の「う」などと同じ。 | ||
2000年 | D弐千円券 | 位置: 右下と左下 形状:印刷 |
円形のものが縦に3つ。点字の「に」と同じ。 |
2004年 | E千円券(野口英世) | 横一文字 | |
E五千円券(樋口一葉) | 八角形 | ||
E壱万円券(福沢諭吉) | L字型 |
プリペイドカードの端の切り欠き
カードの挿入方向や表裏を区別できるように、プリペイドカードには切り欠きがある。切り欠きが右側の辺の手前に来るように持った場合、上が表であり、左側が挿入方向である。テレホンカードは扇状、鉄道やバスなどの乗り物は三角、買い物用のカードは四角の切り欠きとなっており、種類の識別も可能。1996年には、日本工業規格で標準化された︵JIS X 6310 : プリペードカード 一般原則︶。
![](//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0a/Braille_Writer.jpg/220px-Braille_Writer.jpg)
点字タイプライター︵2004年11月 日本ライトハウス祭で︶
現在でも点字は点字器︵点字用紙を板に固定し、紙を挟んだ点字定規に点筆を当てて、紙の裏から点字を打ち込む︶を使って﹁手書き﹂するのが一般的である。一方で﹁ライトブレーラー︵通称カニタイプ︶﹂﹁パーキンスブレーラー﹂などの点字タイプライターも普及している。最近では、パソコンによる点字文書作成が一般的になっている。
なお、右の写真にある﹁ブリスタ﹂は、紙テープに点字を打ち出す、特殊な点字タイプライターである。
なお、点字タイプライターは、福祉機器扱いとされ消費税は課されていない。
SPコード
SPコードは文字情報を内包した二次元コードの一種で、専用の読取装置をあてると音声で文字情報を読み上げる。上に挙げた例のように人が触読するものではないが、視覚障害者に配慮したユニバーサルデザインの一種である。 現在は自治体や金融機関が出す印刷物や病院の処方せんや服薬指導などの情報、ピザ宅配会社のメニューなどにもSPコードの添付がみられ普及が始まってきている。 2003年に日本人の溝口偦により開発された。﹁宅急便﹂不在配達通知票
ヤマト運輸が考案。﹁クロネコヤマトの宅急便﹂にちなみ、カードの端に﹁ネコの耳﹂を表す2つの連山形刻み目が付けられている。普及状況
点字そのものはかなり普及してきている。但し、視覚障害者が全て点字を解するわけではない。点字を完全に使いこなせる人は視覚障害者のうちの一部である。特に、後天的に視覚障害者となった人の中には点字が全くわからない人や、読むのに時間がかかる人などが少なくない。そのため点字だけではなく音声案内など他の情報伝達手段も重要である。ATMや自動券売機などでも、点字に加えて音声案内機能を持ったものがある。Unicodeにおける点字
UnicodeではU+2800(⠀)からU+28FF(⣿)までに点字記号が割り振られている。Unicodeのコードチャートの例示字形は8点点字で、﹁Unicodeの点字は8点のみで6点点字は無い﹂と思われがちだが、実は6点点字と8点点字は統合されており、6点点字の場合は一番下の2つの点は無視して最初の64個のコードポイントU+2800~U+283Fのみを使用することとなっている。タイプライター
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/0/0a/Braille_Writer.jpg/220px-Braille_Writer.jpg)