別府タワー
別府タワー | |
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情報 | |
旧名称 | 観光センターテレビ塔 |
用途 | 観光塔 |
設計者 | 内藤多仲 |
構造設計者 | 内藤多仲 |
施工 | 梅林建設[1] |
管理運営 |
管理:カイセイ・プロパティーズ株式会社[要出典] 運営:カイセイ地所トラスト株式会社[要出典] |
構造形式 |
鉄塔:鉄骨構造 下部構造:鉄骨鉄筋コンクリート構造[2] |
階数 | 17階(下部構造は5階[2]) |
高さ | 100m(展望台は55m) |
エレベーター数 | 2基 |
駐車台数 | 100台(第1、第2併せて) |
竣工 | 1957年(昭和32年) |
所在地 |
〒874-0920 大分県別府市北浜三丁目10-2 |
座標 | 北緯33度16分54秒 東経131度30分20.8秒 / 北緯33.28167度 東経131.505778度座標: 北緯33度16分54秒 東経131度30分20.8秒 / 北緯33.28167度 東経131.505778度 |
文化財 | 登録有形文化財 |
指定・登録等日 | 2007年10月2日登録 |
備考 | 2023年8月7日認定「日本夜景遺産」 |
別府タワー︵べっぷタワー︶は、大分県別府市にある観光塔である。旧名、観光センターテレビ塔︵かんこうセンターテレビとう︶。高さは100m。名古屋テレビ塔、通天閣に次ぎ、日本で3番目に建てられた高層タワーで、別府観光のシンボルとして親しまれる。登録有形文化財︵2007年10月2日登録︶。日本夜景遺産 ﹇ライトアップ夜景遺産﹈︵2023年8月7日認定︶
概要[編集]
名古屋テレビ塔︵現、中部電力MIRAITOWER︶、通天閣︵二代目︶、さっぽろテレビ塔、東京タワー、博多ポートタワーを設計し、﹁塔博士﹂とも呼ばれる建築構造家・内藤多仲のタワー六兄弟のひとつで、日本で3番目に建造されたタワーである。 東京タワー完成の1年前にあたる1957年3月20日から開催された別府温泉観光産業大博覧会の目玉施設として建設が構想され、当時の別府市長脇鉄一らが立ち上げた別府観光開発株式会社が建造した。しかし、資金繰りの関係から開幕には間に合わず、閉幕直前の5月10日に完成した[3]。建造費用は2億8000万円。完成時の従業員募集では、希望者が数千人集まったという。[4]。 このタワーは当初電波塔としての利用が予定されていたが、大分県下の各放送局は別府市の十文字原高原に十文字原テレビ・FM放送所︵1959年開局、標高469m︶を建設したため、その役割を果たすことはできなかった。しかし、1960年代に入ると年間100万人に及ぶ観光客と修学旅行生で賑わい、観光スポットとなった。 1970年代に入ると、隣接する国道10号の拡幅工事により敷地の一部が削られるなどして入場者数が減少。1987年、大きな収入源だった広告ネオンサインの契約が打ち切られたため、経営危機に陥り解体撤去も検討されたが、翌1988年、タイホーレジャーグループが会社を買収し、解体を免れた[4]。その後、広告ネオンサインは朝日ソーラーを経て、2002年から大規模改修直前の2022年5月まではアサヒビールと契約していた[5][6]。 2007年5月10日から6月10日までの期間、50周年の記念写真展﹁別府タワー懐かしのパネル展﹂が行われ、建設中のタワーや移り行く別府の風景の白黒写真が展示された。[要出典] 2021年3月、県内で稲積水中鍾乳洞や別府アートミュージアム等を運営する不動産・観光事業会社・開世通商株式会社︵現、カイセイ地所トラスト株式会社︶が別府タワーを買収[7][8]。2022年5月10日から大規模改修を開始し[9][10]、2023年1月27日にリニューアルオープンした。前日の1月26日には内覧会、式典及び点灯式が行われ[11][12]、レインボーカラーにライトアップされた[13]。 大分県の省電力キャンペーン﹁121万人夏の夜の大作戦~キャンドルナイト~﹂の協力企業であり、一年に一度だけ、広告ネオンサインを含む全照明が消される。[要出典] マスコットキャラクターは2010年2月制定の﹃別府三太郎﹄、そして2019年制定の﹃別府タワーちゃん﹄の2人が存在する[14]。施設[編集]
鉄骨鉄筋コンクリート構造の建物の上に鉄骨構造の塔を組み、秒速160mの台風にも耐えうる構造となっている[15]。タワー完成時の高さは100m。後にアンテナなどを取り外したため90mとなっていたが[16]、2022年11月23日に[要出典]避雷針を付け替え、100mに復元された。 2022年から2023年にかけての大規模改修では、避雷針を付け替えたほか、鉄骨部分が完成当時の色に復元された。ネオンサインが撤去された[6]一方、鉄骨部分には様々な色でのライトアップが可能なLED照明が増設された。また、展望台のガラスをすべて交換する等、内部も大幅に改装された[11][17]。展望階[編集]
●17階 - 海と山と湯のまち展望台︵受付︶、展望カフェ〜湊〜、天空スクリーン光のステージ、別府タワー神社[18] ●高さ55mに位置し、別府市街や別府湾が一望できる。 ●16階 - 海と山と湯のまち展望台、 シャイニングステップボード、 スペースファンタジー ギャラクシーウォーク[9][18]建物階[編集]
●5階﹇屋上﹈- ⚪︎キタハマデッキ〜空と光のテラス〜︵中間展望デッキ有り︶[9][18] ⚪︎BBQビアガーデン 別府タワー店︵4月〜10月‥17時〜22時迄︶ ●4階 - カラオケ クイーンズエコー[18] ●3階 - 空室 ●2階 - ⚪︎別府アートミュージアム︵美術館︶[19][18] ⚪︎カイセイグループ本社[20] ●1階 - ⚪︎CREOLE CAFE︵レストラン︶[18] ⚪︎KABUKI PIEROT︵ジェラート︶かつて所在した施設[編集]
●3階 - Ustreamスタジオ大分[21] ●3階 - タワーホール[21][22] - ローカルアイドルグループCHIMOが定期公演を行っていた。[要出典] ●2階 - タイホーレジャーグループ本社[23] ●16階 - 改装前はバー セリーネとして利用されていた。[要出典]沿革[編集]
●1956年8月13日 - 別府観光開発株式会社設立[3]。 ●1957年5月10日 - 完成。当時の名称は観光センターテレビ塔。広告ネオンサインはサッポロビール[15]。 ●1961年1月1日 - 別府タワーに名称変更[15]。 ●1963年4月 - 広告ネオンサインが松下電器産業︵現 パナソニック︶に。表示は﹁ナショナル﹂[15]。 ●1987年 - 松下電器産業が広告ネオンサインから撤退、経営危機に陥る。 ●1988年 - タイホーレジャーグループが買収。広告ネオンサインが朝日ソーラーに[15]。 ●2002年 - 広告ネオンサインがアサヒビールに[15]。 ●2006年 - 翌年に50周年を迎えることを記念し、登録有形文化財への登録を申請。 ●2007年 ●5月10日 - 50周年記念写真展が開催される。[要出典] ●10月2日 - 登録有形文化財に登録︵官報告示は同年10月22日︶。 ●2010年2月15日 - 別府タワー新キャラクター﹁別府三太郎﹂発表[24]。※2021年3月廃止 ●2021年 ●3月16日 - 開世通商︵現、カイセイ地所トラスト︶がタイホーレジャーグループの別府観光開発から施設を買収[7][8]。 ●7月1日 - 別府タワーの隣に﹁別府タワー第2駐車場﹂︵81台‥月極含む総台数︶を設置。[要出典] ●2022年 ●3月4日 - カイセイグループ本社が2階に移転[20]。 ●3月19日 - 別府アートミュージアムが2階に移転[19]。 ●5月10日 - 65周年、大規模改修工事着工。 ●6月 - アサヒビールが広告ネオンサインから撤退。 ●8月22日 - 改修工事のため展望台を休止[25][26]。 ●2023年 ●1月26日 - 大規模改修工事完成記念式典・点灯式[11]。 ●1月27日 - リニューアルオープン[11]。 ●8月7日 - 日本夜景遺産認定 ︵ライトアップ夜景遺産︶1960年代
2007年(夜景)
2009年
2022年(夜景)
所在地[編集]
●大分県別府市北浜三丁目10番2号交通[編集]
●九州旅客鉄道︵JR九州︶日豊本線 別府駅下車、徒歩で約8分。 ●大分交通または亀の井バス﹁別府タワー前﹂停留所すぐ、﹁別府北浜﹂停留所・バスセンターより徒歩で約3分。別府タワーを扱った作品[編集]
●ゴジラvsスペースゴジラ - 1994年の映画作品。別府タワーが登場している[27]。 ●大怪獣ブゴン - 田口清隆監督の怪獣短編映画。ロケ地として登場し、ミニチュア撮影が行われた。映画に使われたミニチュアでは、ネオンサインが実物と異なり、﹁Beppu﹂、﹁別府タワー﹂、﹁ようこそ別府﹂になっている[28][27]。現在、ミニチュアは別府タワー2階の別府アートミュージアムに展示されている[29]。関連項目[編集]
●塔の一覧 ●大分交通別大線 - 完成時、隣接する国道10号に走っていた九州初の路面電車。 ●別府温泉 - 別府タワーをシンボルとする温泉街。 ●ビーコンプラザ - 1995年に完成した別府市の市民ホール。高さ125mの﹁グローバルタワー﹂がある。 ●トキハ別府店 - タワー斜め向かいに立地する百貨店。脚注[編集]
(一)^ “梅林建設110年のあゆみ”. 梅林建設株式会社. 2022年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(二)^ ab“別府タワー”. 全日本タワー協議会. 2022年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(三)^ ab“べっぷの文化財 No.41 別府市の近代化遺産” (PDF). 別府市教育委員会 (2011年3月). 2022年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(四)^ ab“観光都市の象徴 別府タワー”. 大分合同新聞. (2009年3月16日). オリジナルの2022年4月20日時点におけるアーカイブ。
(五)^ “別府タワーのネオン﹁アサヒビール﹂終了 来年6月末、後継未定”. 大分合同新聞. (2021-21-21). オリジナルの2022年8月28日時点におけるアーカイブ。
(六)^ ab“別府タワー﹁Asahi﹂消える ネオン広告の撤去作業進む”. 大分合同新聞. (2022年5月21日). オリジナルの2022年5月21日時点におけるアーカイブ。
(七)^ ab“別府タワー開世通商に売却へ 新装オープン目指す”. 読売新聞. (2021年3月11日). オリジナルの2021年3月10日時点におけるアーカイブ。
(八)^ ab“別府タワー売却へ 運営継続しリニューアル”. 西日本新聞. (2021年3月10日). オリジナルの2021年3月10日時点におけるアーカイブ。
(九)^ abc“展望台のガラスにヒビ、400枚張り替え…﹁64歳﹂別府タワー大改修へ : オンライン”. 読売新聞. (2021年12月5日). オリジナルの2021年12月5日時点におけるアーカイブ。
(十)^ ﹃国登録有形文化財︹別府タワー︺保存復元・改修工事について﹄︵プレスリリース︶開世通商株式会社、2022年5月9日。 オリジナルの2022年8月28日時点におけるアーカイブ。
(11)^ abcd“東京タワーの兄弟﹁別府タワー﹂、白い装いが復活…コロナ禍直撃の温泉街観光の起爆剤に”. 読売新聞. (2023年1月26日). オリジナルの2023年1月26日時点におけるアーカイブ。
(12)^ “温泉街に別府タワーの輝き 改修終え再開 開業当初の高さ復活”. 毎日新聞. (2023年1月31日). オリジナルの2023年1月31日時点におけるアーカイブ。
(13)^ “別府タワーに灯がともる”. 今日新聞. (2023年1月27日). オリジナルの2023年2月19日時点におけるアーカイブ。
(14)^ ﹃日本展望タワー大全﹄︵2020年9月10日、かねだひろ著、辰巳出版発行︶19頁。
(15)^ abcdef“別府市の指定文化財 別府タワー” (PDF). 別府市. 2023年2月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(16)^ “第2部<8>湯の街タワー 変化見守る︵別府市︶”. 読売新聞︵YOMIURI ONLINE︶. (2014年8月1日). オリジナルの2014年8月5日時点におけるアーカイブ。
(17)^ “大規模改修の別府タワー 約5か月ぶりに展望台の営業再開”. NHK. (2023年1月27日). オリジナルの2023年1月27日時点におけるアーカイブ。
(18)^ abcdef“フロアガイド”. 別府タワー. 2023年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月11日閲覧。
(19)^ ab“﹁別府アートミュージアム﹂、19日に別府タワー2階へ移転”. 大分合同新聞. (2022年3月19日). オリジナルの2022年4月8日時点におけるアーカイブ。
(20)^ ab﹃本社移転のお知らせ|﹄︵プレスリリース︶開世通商株式会社、2022年1月12日。 オリジナルの2022年8月28日時点におけるアーカイブ。
(21)^ ab“フロアガイド 3F”. 別府タワーオフィシャルサイト. 2013年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(22)^ “大分県の音楽情報”. 一般社団法人 日本音楽協会. 2022年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(23)^ “フロアガイド 2F”. 別府タワーオフィシャルサイト. 2013年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年2月19日閲覧。
(24)^ “タワーにイメージキャラ誕生 別府三太郎”. 大分合同新聞. (2010年2月16日). オリジナルの2010年2月20日時点におけるアーカイブ。
(25)^ “別府タワー展望台改修へ22日から営業休止”. 大分合同新聞. (2022年8月21日). オリジナルの2022年8月28日時点におけるアーカイブ。
(26)^ “﹁別府タワー﹂ 改修工事で展望台の営業休止へ22日から”. NHK 大分県のニュース. (2022年8月18日). オリジナルの2022年8月18日時点におけるアーカイブ。
(27)^ ab“﹃大怪獣ブゴン﹄田口清隆監督が語る﹁ローカル怪獣映画﹂の魅力と可能性”. アニメージュプラス. (2022年12月7日). オリジナルの2022年12月8日時点におけるアーカイブ。
(28)^ “ウルトラマンタッグが別府で怪獣映画 杉の井ホテルで大規模な爆破シーンも”. TOSオンライン. (2022年2月14日). オリジナルの2022年2月14日時点におけるアーカイブ。
(29)^ 特殊映画研究室@タローマン 特撮美術の2021年12月14日午前6:08のtweet、2023年2月19日閲覧。