岸清一
岸 清一 きし せいいち | |
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岸清一 | |
生年月日 |
慶応3年7月4日 (1867年8月3日) |
出生地 | 出雲国松江雑賀町 |
没年月日 | 1933年10月29日(66歳没) |
出身校 | 東京帝国大学法科大学英法科 |
在任期間 | 1932年3月15日 - 1933年10月29日 |
岸 清一︵きし せいいち、慶応3年7月4日︵1867年8月3日︶ - 1933年︵昭和8年︶10月29日︶は、日本の弁護士、政治家。国際オリンピック委員会(IOC)委員。日本の体育・スポーツ界発展のため尽力し、“近代スポーツの父”として慕われた。法学博士。
岸記念体育会館
日本スポーツ協会にある﹁岸清一先生﹂の像︵2019年6月25日撮影 ︶
岸はまた、日本スポーツ界発展に尽くした人物として知られる。岸は東京帝国大学在学中には漕艇で活躍した。
1911年︵明治44年︶に大日本体育協会︵日本体育協会︶が嘉納治五郎によって設立された際には維持員として参画し、1916年︵大正5年︶には副会長に就任。1921年︵大正10年︶3月に第2代会長に就任した。
1920年︵大正9年︶6月には日本漕艇協会︵日本ローイング協会︶初代会長に就任した︵1921年︵大正10年︶6月まで、以降は顧問となる︶。
1924年︵大正13年︶6月 国際オリンピック委員会︵IOC︶委員に就任し、死去するまで務めた。また野津謙専務理事︵後に日本サッカー協会︵JFA︶会長︶と共に大日本蹴球協会︵のちのJFA︶の国際サッカー連盟︵FIFA︶加盟(1929年)にも尽力した。
1932年︵昭和7年︶に開催されたロサンゼルスオリンピックにはIOC委員として参加している。
1924年︵大正13年︶3月に紺綬褒章を受章した。岸の故郷である松江市の島根県庁には岸の銅像があり、1964年に除幕式が行われた際には当時のIOC会長であったアベリー・ブランデージが自ら出席し、﹃東京オリンピックの開催は岸の偉業である﹄と讃辞を述べ、岸の功績を讃えた[3]。
岸の死後に遺言により100万円の寄付がなされ、1940年︵昭和15年︶にお茶の水[注釈 2]に岸記念体育会館が建設され、1964年︵昭和39年︶の東京オリンピック開催を機に同年7月に渋谷の代々木に移転された。2018年︵平成30年︶11月8日、日本スポーツ協会理事会で岸記念体育会館を新国立競技場の隣接地に移転し﹁JAPAN SPORT OLYMPIC SQUARE﹂と名称を改めることとなり、館内に﹁岸清一メモリアルルーム﹂が設けられることが決定した[4]。
2019年︵平成31年︶4月6-7日、岸清一の胸像が同月30日に竣工した﹁JAPAN SPORT OLYMPIC SQUARE﹂の前に岸記念体育会館から移設された[5]。
岸の故郷である松江市では岸の名を冠した﹃岸清一賞 国際文化観光都市 まつえレディースハーフマラソン﹄大会が毎年3月に開催され[6]、毎年7月下旬には﹃岸清一記念 松江市民レガッタ﹄大会が開催されている[7]。また岸が漕艇選手出身だったということで松江市に2019年3月、﹃岸清一記念艇庫﹄が建てられオープンした[8]。
生涯[編集]
慶応3年7月4日︵1867年8月3日︶、松江雑賀町︵現在の島根県松江市雑賀町︶に松江藩の下級武士・岸伴平の次男として生まれる。小学校時代の同級生に若槻禮次郎︵第25代・第28代内閣総理大臣︶がいる。岸と若槻は血のつながりはないが、近い親類だった[注釈 1][1]。 松江雑賀小学校、島根県第一中学校︵現在の島根県立松江北高等学校︶、大学予備門を経て東京帝国大学法科大学英法科に進学。 1889年︵明治22年︶7月に東京帝大を卒業後、代言人免許を受け、岸法律事務所を東京の京橋に設置。1893年︵明治26年︶に制度改正により弁護士となる。 法律の調査・視察の為に数回の渡欧後、1910年︵明治43年︶10月に法学博士となった。1915年︵大正4年︶、東京弁護士会会長に就任。1927年︵昭和2年︶には第一東京弁護士会会長に就任するなど法曹界の重鎮であり、特に民事訴訟法の権威であった。 1932年︵昭和7年︶3月15日には勅選の貴族院議員となり[2]、死去まで務めた。 1933年︵昭和8年︶10月29日、病気のため死去。66歳没。日本スポーツ界の功労者[編集]
関連作品[編集]
- 『いだてん〜東京オリムピック噺〜』2019年 、NHK大河ドラマ - 演:岩松了
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
(一)^ ﹃若槻礼次郎自伝 古風庵回顧録 明治、大正、昭和政界秘史﹄ 3-21頁
(二)^ ﹃官報﹄第1561号、昭和7年3月16日。
(三)^ 出典:1998年2月26日朝刊 朝日新聞
(四)^ “移転後の名称決まる=競技団体入居の岸記念体育会館”. 時事通信. (2018年11月8日) 2018年11月18日閲覧。
(五)^ ﹃岸記念体育会館 岸清一像の清掃を実施﹄︵プレスリリース︶日本スポーツ協会、2019年4月5日。2019年6月28日閲覧。
(六)^ ﹃第40回記念 岸清一賞 国際文化観光都市 まつえレディースハーフマラソン﹄︵PDF︶︵プレスリリース︶国際文化観光都市 まつえレディースハーフマラソン実行委員会事務局。2019年8月31日閲覧。
(七)^ “岸清一記念 松江市民レガッタ” (HTML). 松江市民レガッタ実行委員会. 2019年8月31日閲覧。
(八)^ "岸清一の故郷、松江に艇庫". カナロコ. 神奈川新聞社. 30 March 2018. 2018年8月31日閲覧。
外部リンク[編集]
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